元暦の大地震 テスト対策問題28問|方丈記・解答つきPDF

定期テスト対策

鴨長明『方丈記』の「元暦の大地震」は、五大災厄の最後を飾る段で、地震の凄まじさを臨場感豊かに描く名文です。定期テストでは「侍り」の丁寧語や過去の助動詞「き」、「恐るべかりけるはただ地震なりけり」の係り結び、武士の子の逸話とそこに込めた作者の感慨、四大種と斉衡の先例、そして人心の風化(無常観)が頻出です。

本文(傍線①〜⑮)

また、同じころとかよ、おびたたしく大地震(おほなゐ)ふること侍りき。そのさま、世の常ならず。山は崩れて河を埋み、海は傾きて陸地をひたせり。土裂けて水湧き出で、巌割れて谷にまろび入る。なぎさ漕ぐ船は波にただよひ、道行く馬は足の立ちどを惑はす。
都のほとりには、在々所々、堂舎塔廟、一つとして全からず。あるいは崩れ、あるいは倒れぬ。塵灰立ちのぼりて、盛りなる煙のごとし。地の動き、家の破るる音、雷にことならず。家の内にをれば、たちまちにひしげなむとす。走り出づれば、地割れ裂く。羽なければ、空をも飛ぶべからず龍ならばや、雲にも乗らむおそれのなかにおそるべかりけるはただ地震なりけりとこそおぼえ侍りしか
そのなかに、あるもののふのひとり子の、六つ七つばかりに侍りしが、築地のおほひの下に小家を造り、はかなげなるあとなしごとをして遊び侍りしが、にはかに崩れうめられて、あとかたなく平にうちひさがれて、二つの目など、一寸ばかりうち出されたるを、父母かかへて、声も惜しまず悲しみあひて侍りしこそ、あはれにかなしく見侍りしか。子のかなしみには、たけき者も恥を忘れけりと覚えて、いとほしくことわりかなとぞ見侍りし。
四大種のなかに、水・火・風はつねに害をなせど、大地に至りては、ことなる変をなさず。
昔、斉衡のころとか、大地震ふりて、東大寺の仏の御首落ちなど、いみじきことども侍りけれど、なほこのたびにはしかずとぞ。
かくおびたたしくふることは、しばしにてやみにしかども、そのなごり、しばしは絶えず。世の常、驚くほどの地震、二、三十度ふらぬ日はなし。十日、二十日過ぎにしかば、やうやう間遠になりて、あるいは日に四、五度、二、三度、もしは一日まぜ、二、三日に一度など、おほかたそのなごり、三月ばかりや侍りけむ。……月日重なり、年経にしのちは、ことばにかけて言ひ出づる人だになし

語注 おびたたし=程度がはなはだしい。ものすごい。 大地震(おほなゐ)=大きな地震。「なゐ」が「地震」を表す古語。 ふる=(地震が)起こる。揺れる。 世の常ならず=ふつうではない。尋常でない。 まろび入る=転がり落ちる。 立ちど=足を置くところ。足場。 在々所々(ざいざいしよしよ)=あちらこちら。いたるところ。 堂舎塔廟(だうしやたふべう)=お堂・塔・みたまや。寺社の建物。 全(また)し=完全である。無事である。 ごとし=〜のようだ。 雷(いかづち)=かみなり。 ひしぐ=(四段・他動詞)押しつぶす。/(下二段・自動詞)つぶれる。押しつぶされる。本文の「ひしげなむとす」は下二段の連用形「ひしげ」で、「な」は完了「ぬ」の未然形、「む」は推量。今にも押しつぶされてしまいそうだ、の意。 もののふ=武士。 築地(ついひぢ)のおほひ=土塀の上にかけた屋根のようなおおい。 あとなしごと=あとに何も残らない、たわいのないこと。ここでは子どもの遊び。 うちひさぐ=押しつぶす。 たけし=勇猛だ。気が強い。 ことわりかな=もっともなことだなあ。 四大種(しだいしゆ)=仏教で、万物をつくっているとされる地・水・火・風の四つ。 斉衡(さいかう)=平安時代の年号(九世紀なかば)。 御首(みぐし)=お頭(あたま)。 しかず=及ばない。かなわない。 なごり=あとに残るもの。ここでは余震。 間遠(まどほ)=間隔があくこと。 一日(ひとひ)まぜ=一日おき。 だに=〜さえ。 ※鴨長明=『方丈記』の作者。この段は、長明が自分で体験した五つの大きな災いの最後にあたる、元暦二年(一一八五年)の大地震の記録です。 ※『方丈記』は写本によって語句に少しずつ違いがあります(「同じころかとよ」とする本もあります)。お使いの教科書の本文に合わせてください。 ※本文中の「……」は、この記事で本文を一部省いたしるしです。 ※この記事の本文は読みやすいように区切って並べています。教科書とは段落の切れ目や並び方がちがうことがあるので、位置を確かめるときはお使いの教科書の本文で見てください。

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読んだだけでは、テストでは書けません。本番と同じ縦書きで、実際に手を動かしてください。28問・解答と現代語訳つきです。

使い方のおすすめ。①まず何も見ずに解く → ②解答で答え合わせ → ③まちがえた設問の番号と同じ傍線を本文で探して読み直す。

設問

A 語句の意味と読み

  1. ①「おびたたしく大地震(おほなゐ)ふる」の「おほなゐ」の読みを現代仮名遣いで書き、意味も書け。
  2. ①「おびたたしく大地震(おほなゐ)ふる」の「ふる」の意味を書け。
  3. ①「おびたたしく大地震(おほなゐ)ふる」の「おびたたし」の意味を書け。
  4. ④「一つとして全からず」の「全し」の意味を書け。
  5. ⑩「はかなげなるあとなしごと」の意味を書け。
  6. ⑫「たけき者も恥を忘れけり」の「たけき」の意味を書け。
  7. 昔の大地震について「なほこのたびには⑭「しかず」とぞ」とある。⑭「しかず」の意味を書け。

B 文法

  1. ②「侍りき」の「侍り」を文法的に説明せよ(品詞・活用形・敬語の種類・働き)。
  2. ②「侍りき」の「き」の文法的意味と活用形を書け。
  3. ③「海は傾きて陸地をひたせり」の「り」の文法的意味・活用形と、何形に接続しているかを書け。
  4. ⑥「空をも飛ぶべからず」の「べからず」の意味を書け。
  5. ⑨「ただ地震なりけりとこそおぼえ侍りしか」から係助詞と結びの語を抜き出し、結びの活用形も書け。
  6. ⑮「ことばにかけて言ひ出づる人だになし」の「だに」の意味・用法を書け。

C 主語・指す内容・敬意の方向

  1. ②「侍りき」の「侍り」は、誰から誰への敬意を表しているか。
  2. ⑦「龍ならばや、雲にも乗らむ」とあるが、「雲にも乗らむ」と思っているのは誰か。
  3. ⑧「おそれのなかにおそるべかりけるは」の「おそれのなかに」とは、何の中でということか。
  4. ⑪「あはれにかなしく見侍りしか」とあるが、「見」たのは誰か。

D 口語訳

  1. ③「海は傾きて陸地をひたせり」を口語訳せよ。
  2. ④「一つとして全からず」をふくむ「都のほとりには、在々所々、堂舎塔廟、一つとして全からず」を口語訳せよ。
  3. ⑦「龍ならばや、雲にも乗らむ」を口語訳せよ。
  4. ⑮「ことばにかけて言ひ出づる人だになし」を口語訳せよ。

E 内容・記述

  1. ⑤「盛りなる煙のごとし」は、何のようすを何にたとえたものか。説明せよ。
  2. ⑫「たけき者も恥を忘れけり」とあるが、どういうことか。説明せよ。
  3. ⑬「四大種」をふくむ一文で、長明は何を言おうとしているのか。「四大種」の語の意味にもふれて説明せよ。
  4. ⑮「ことばにかけて言ひ出づる人だになし」には、作者のどのような考えが表れているか。この段の主題にふれて説明せよ。

F 文学史・思想(本文全体をふまえて答える)

  1. この文章の出典『方丈記』の作者名と成立した時代を書け。また、『枕草子』『徒然草』とあわせて何と呼ばれるかも書け。
  2. ⑬「四大種」は仏教の考え方にもとづく語である。その読みを書け。また、この語が示すように、『方丈記』全体を貫くものの見方を漢字三字で書け。
  3. 『方丈記』の前半で、作者は自分が体験した五つの大きな災いを順に語っている。この「元暦の大地震」はその最後にあたるが、残る四つを書け。

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解答と解説

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A 語句の意味と読み

問1 読み=おおない/意味=大きな地震。「なゐ」が「地震」を表す古語。(ルビの示し方は教科書によって差があるので、お使いの教科書に合わせること。)
└ 「ゐ」は現代仮名遣いでは「い」。「大地震」と書いて「おほなゐ」と読ませる読みの問題が定番

問2 (地震が)起こる。揺れ動く。
└ 「なゐふる」で「地震が起こる」。雨や雪が「降る」ではない

問3 程度がはなはだしい。ものすごい。
└ 数が多い意味もあるが、ここは揺れの激しさの程度をいう

問4 完全である。無事である。
└ 「まったし」と読む。現代語の「まったく」のもとになった語。ここは下に打消の「ず」がついている形

問5 いかにも子どもらしい、あとに何も残らないたわいのない遊びごと。ままごとのような遊び。
└ 「はかなし」=たわいない・頼りない。「あとなしごと」=あとに残らないとりとめのないこと

問6 勇猛だ。気が強く荒々しい。ここは武士のこと。
└ 「猛(たけ)し」。同じ場面の初めに出てくる「あるもののふ」(=武士)を言いかえている

問7 及ばない。かなわない。
└ 「如(し)く」=匹敵する・及ぶ。その打消。昔の地震も今度の地震にはかなわない、という比較

B 文法

問8 ラ変動詞「侍り」の連用形。「あり」の丁寧語で、ここは本動詞。「大地震ふること(が)ありました」の「ありました」にあたる。
└ ★「侍り」は謙譲語(貴人のおそばにお仕えする)と丁寧語の両方があり、ここを謙譲語と答えるのが最大のミス。地の文で「〜ました」と訳せるので丁寧語。なお同じ本文でも「遊び侍りし」「見侍りし」の「侍り」は、動詞の下について丁寧の意味を添える補助動詞で、②とは働きがちがう

問9 過去の助動詞「き」の終止形。自分が直接体験した過去を回想して述べる。
└ 「き」=直接体験した過去、「けり」=伝え聞いた過去・気づき。長明は実際にこの地震にあっている

問10 完了(存続)の助動詞「り」の終止形。四段動詞「ひたす」の已然形に接続している。※「り」の接続を四段の命令形と説明する教科書もあるので、お使いの教科書に合わせること。
└ 「り」はサ変の未然形と四段の已然形(一説に命令形)につく。「さみしい(サ未四已)」の語呂で覚える

問11 不可能。「〜することができない」。可能の助動詞「べし」の未然形「べから」に、打消の助動詞「ず」がついた形で、ここは「(羽がないので)空を飛ぶこともできない」の意。
└ 「べし」の意味は推量・意志・可能・当然・命令・適当。打消は下についた「ず」が受けもつ。文脈が「羽なければ」なので、禁止ではなく不可能

問12 係助詞=「こそ」。結び=「おぼえ侍りしか」の「しか」(過去の助動詞「き」の已然形)。活用形=已然形。
└ 「こそ」の結びは已然形。「ぞ・なむ・や・か」なら連体形。「なりけり」の「けり」は気づき・詠嘆(〜だったのだなあ)

問13 「〜さえ」の意で、軽いものをあげて重いものを推し量らせる類推の用法。「口に出して言う人さえいない」。
└ 「だに」には「せめて〜だけでも」(最小限の限定)の用法もあるが、ここは類推

C 主語・指す内容・敬意の方向

問14 作者(鴨長明)から、この文章の読者への敬意。丁寧語なので、敬意の向かう先は読み手である。
└ 地の文の丁寧語は「書き手→読み手」。会話文なら「話し手→聞き手」

問15 作者鴨長明をはじめとする、地上で逃げ場を失った人間。(長明自身の心の中の思いとして読む。)
└ 直前の「羽なければ、空をも飛ぶべからず」と対になっている。空へ逃げられない人間の側の思い

問16 この世の恐ろしいものすべての中で、ということ。『方丈記』ではこの段の前に大火・つむじ風・遷都・飢饉といった災いが語られており、それらもふくめて「恐ろしいもの」を指している。
└ 「五つの災い」の最後がこの地震。だから「(さまざまな恐怖の中で)本当に恐ろしかったのは地震だった」となる

問17 作者鴨長明。
└ 「侍り」がついているので、丁寧に語っている書き手自身の行為。ここも「侍りしこそ〜見侍りしか」で「こそ」の係り結びになっている

D 口語訳

問18 海は傾いて、陸地を水びたしにした。(海の水が押し寄せて陸をひたした、という意。)
└ 「ひたせり」は「ひたす」+完了・存続の「り」。津波のようすを述べている

問19 都のあたりでは、あちらこちらで、お堂や塔・みたまやなど、一つとして無事なものはない。
└ 「在々所々」=あちらこちら。「全からず」=無事ではない

問20 龍であったならば、雲にでも乗ろうものを(乗れるだろうに)。※「ばや」を願望の終助詞と見て「龍でありたいものだ、(そうすれば)雲にでも乗ろう」と訳す教科書もある。お使いの教科書の説明に合わせること。
└ 「なら」は断定「なり」の未然形。「ば」は順接の仮定条件、「や」は詠嘆の間投助詞で「龍であったならばなあ」。人間には逃げ場がないという嘆きを、ありえない仮定の形で言っている

問21 (あの地震のことを)言葉に出して口にする人さえいない。
└ 「ことばにかく」=口に出して言う。「だに」=〜さえ

E 内容・記述

問22 建物が崩れて立ちのぼる塵や灰のようすを、燃えさかる火事の煙にたとえている。直後の「雷にことならず」とともに、身近なものを引いて地震のすさまじさを実感させる表現。
└ 『方丈記』の災害描写は、比喩と対句でたたみかけるのが特色

問23 ふだんは人前で取り乱すことを恥とする勇猛な武士でさえ、わが子を失った悲しみの前では、恥も外聞も忘れて声をはばからず泣き悲しんだ、ということ。子を思う親の情の深さは、身分や気丈さを超えるものだと長明は受けとめている。
└ 直後の「いとほしくことわりかな」=いたわしく、また(嘆くのも)もっともだ、まで含めて答えると点になる

問24 「四大種」は仏教で万物をつくるとされる地・水・火・風の四つ。そのうち水・火・風はいつも害をもたらすが、大地だけはふだん格別の異変を起こさない。その大地までもが揺れ動いた今度の地震が、いかに異常で恐ろしいものであったかを際立たせている。
└ 「大地は本来動かないもの」という前提があるから、地震の異常さが強調される

問25 あれほどの大地震も、月日が重なり年が過ぎてしまうと、そのことを口に出して言う人さえいなくなる、ということ。長明はここで、人の心の移ろいやすさ・忘れやすさを嘆いており、それが『方丈記』全体を貫く無常観につながっている。
└ ★地震の恐ろしさだけを書くと不十分。「時がたてば口にする人さえいなくなる」=忘れてしまう人の心、まで書くのがこの段の主題

F 文学史・思想(本文全体をふまえて答える)

問26 作者=鴨長明/鎌倉時代の初め(一二一二年ごろ成立)/『枕草子』『徒然草』とあわせて日本三大随筆(三大随筆)と呼ばれる。
└ 「ゆく河の流れは絶えずして…」で始まる随筆。無常観が全体の柱

問27 読み=しだいしゆ(現代仮名遣いでは「しだいしゅ」)/無常観。
└ 無常観=すべては移り変わり、とどまるものはないという見方。冒頭の「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」がその宣言にあたる

問28 安元の大火・治承の辻風(つむじ風)・福原遷都(都遷り)・養和の飢饉。
└ 火・風・人の世の乱れ・飢え・地の順で並ぶ。テストでは順番ごと問われることがある

【テスト直前チェック】この三つ
「なゐ」は地震。①「おほなゐ」=大地震、「ふる」=(地震が)起こる。読みと意味の両方を書けるようにしておく。
「侍り」は尊敬ではなく丁寧。②の「侍り」は作者から読者への丁寧語。⑨の「こそ〜しか(已然形)」の係り結びもセットでねらわれる。
主題は「地震の恐ろしさ」+「忘れてしまう人の心」。記述の答えは⑮に集まります。災害の描写だけで終えると減点されやすい。

現代語訳(全文)

また、同じころだっただろうか、ものすごく大きな地震が起こったことがありました。そのありさまは、尋常ではありません。山は崩れて川を埋め、海は傾いて陸地を水びたしにしました。地面は裂けて水が湧き出し、大きな岩は割れて谷へ転がり落ちます。岸辺を漕ぐ船は波に漂い、道を行く馬は足の踏み場を失ってよろめきます。

都のあたりでは、あちらこちらで、お堂や塔・みたまやなど、一つとして無事なものはありません。あるものは崩れ、あるものは倒れてしまいました。塵や灰が立ちのぼって、燃えさかる火の煙のようです。地面の揺れと家のこわれる音は、雷と変わりません。家の中にいれば、たちまち押しつぶされそうになります。外へ走り出れば、地面が割れ裂けます。羽がないので、空を飛ぶこともできません。龍であったならば、雲にでも乗ろうものを。恐ろしいものの中でも本当に恐ろしかったのは、ただ地震だったのだなあと思われました。

その中に、ある武士の一人っ子で、六つか七つほどであった子が、土塀のおおいの下に小さな家を造り、たわいのないままごとのような遊びをしておりましたが、突然(土塀が)崩れて埋められ、跡形もなく平らに押しつぶされて、二つの目玉などが一寸ほど飛び出してしまったのを、父母が抱きかかえて、声もはばからず泣き悲しみ合っておりましたようすは、しみじみと悲しく見えました。子を失った悲しみには、勇猛な武士でも人目の恥を忘れてしまうのだなあと思われて、いたわしく、また(嘆くのも)もっともなことだと見ました。

(万物をつくる)四大種のうち、水・火・風はいつも害をもたらすけれど、大地に至っては、これといった異変を起こさない(のに、今度は起こした)。

昔、斉衡のころとかに、大地震が起こって、東大寺の大仏のお頭が落ちるなど、たいへんなことがいろいろあったそうですけれど、それでもやはり今度の地震には及ばなかったということだ。

このようにものすごく揺れることは、しばらくして止みましたけれども、その余震は、しばらくのあいだ絶えません。ふだんなら驚くほどの地震が、一日に二、三十度も起こらない日はありません。十日、二十日と過ぎたので、しだいに間隔があいて、ある日は一日に四、五度、二、三度、あるいは一日おき、二、三日に一度などとなり、だいたいその余震は三か月ほどだったでしょうか。……月日が重なり、年が過ぎてしまった後は、(あの地震のことを)言葉に出して口にする人さえいません。

※この問題は誰でも古典塾のオリジナルです。本文は古典(著作権の対象外)から正確に引用しています。

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