『愛蓮説』(周敦頤)定期テスト対策問題|句法・内容の頻出設問と解答

定期テスト対策

北宋の儒学者・周敦頤による名文で、蓮を「花の君子」にたとえてその高潔さを称え、菊(隠逸者)・牡丹(富貴者)と対比する構成が要。定期テストでは「出淤泥而不染」の一節の現代語訳、「可~而不可~」「不蔓不枝」などの句法、「鮮」「宜乎」の読みと意味、三種の花が象徴する人物、そして作者が世相を風刺する主題が定番で問われる。

本文

【一】
水陸草木の花、愛すべき者甚だ蕃し。晋の陶淵明、①独り菊を愛す。李唐より来、世人甚だ牡丹を愛す。

【二】
予は独り、蓮の②淤泥より出でて染まらず、清漣に濯はれて③妖ならず、中通じ外直く、④不蔓不枝、香遠くして益清く、亭亭として浄く植ち、⑤遠観すべくして褻翫すべからざるを愛す。

【三】
予謂へらく、菊は花の⑥隠逸者なり、牡丹は花の富貴者なり、蓮は花の君子者なり、と。噫、菊の愛は、陶の後聞くこと⑦鮮し。蓮の愛は、予に同じき者何人ぞ。牡丹の愛は、⑧宜なるかな衆きこと。

問題

  1. 傍線部①「独り菊を愛す」の「独」の読み方をひらがなで答えよ。
  2. 傍線部②「淤泥」の読みと意味を答えよ。
  3. 傍線部②を含む「淤泥より出でて染まらず、清漣に濯はれて妖ならず」を現代語訳せよ。傍線部③「妖」の意味にも触れること。
  4. 傍線部④「不蔓不枝」を書き下し文にし、意味を答えよ。
  5. 傍線部⑤「遠観すべくして褻翫すべからず」に用いられている句法を説明し、現代語訳せよ。「褻翫」の意味にも触れること。
  6. 傍線部⑥のように、作者は菊・牡丹・蓮をそれぞれどのような人物にたとえているか。三つとも答えよ。
  7. 傍線部⑦「鮮し」の読みと意味を答えよ。また「陶の後聞くこと鮮し」とはどういうことか説明せよ。
  8. 傍線部⑧「宜なるかな衆きこと」の意味を答え、この一文に込められた作者の気持ち(主題)を説明せよ。

解答・解説

問1の解答

ひとり。副詞で「ただひとり・自分だけ」の意。多くの花の中で陶淵明だけが菊を愛したことを表す。

問2の解答

読み=おでい。意味=(水底の)汚れた泥。蓮が汚泥の中から生えても染まらない高潔さを象徴する。

問3の解答

「(蓮は)泥の中から出てきても(泥に)染まらず、清らかなさざ波に洗われても なまめかしく(あでやかに)ならない」。「妖」は なまめかしい・人にこびるようにあでやかだ、の意。

問4の解答

書き下し=蔓せず枝せず(つるを出さず枝分かれもせず)。よけいな蔓や枝を張らない、まっすぐで飾り気のない蓮の姿を表し、君子の清廉さの比喩となる。

問5の解答

「可~而不可~(~すべくして~すべからず)」=可能・不可能を対比する句法。訳「遠くから眺めることはできるが、(そばで)気軽に手に取って弄ぶことはできない」。「褻翫」はなれなれしく手に取って もてあそぶこと。

問6の解答

菊=隠逸者(世を避けて隠れ住む隠者)、牡丹=富貴者(富と地位を持つ者)、蓮=君子者(徳の高い理想の人物)。作者が最も尊ぶのは君子=蓮である。

問7の解答

読み=すくなし。意味=少ない・ほとんどない。陶淵明の後には、菊を(本当に)愛したという話をほとんど聞かない、という意味。

問8の解答

意味=「(牡丹を愛する者が)多いのももっともなことだ」。富貴を好む俗人が多いのは当然だと皮肉り、蓮=君子を愛する自分に同調する者の少なさを嘆く。世俗の富貴礼賛を風刺し、清廉な君子のあり方を尊ぶのが主題。

👉 本文の現代語訳・語句・文法のくわしい解説は 解説記事 で確認できます。

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