識別 総合確認テスト(紛らわしい語ミックス)|定期テスト対策|誰でも古典塾

識別 総合(古典文法) 確認テスト|定期テスト対策 定期テスト対策

識別問題は、傍線部の語そのものだけを見ていても解けません。見分けの決め手は、ほぼ必ず直前の語の活用形・品詞、その語が要求する接続、そして文脈上の意味の三つです。たとえば同じ「なり」でも、連体形・体言につけば断定、終止形(ラ変は連体形)につけば伝聞推定、というように接続が決め手になります。「ぬ」「ね」「る」「れ」も、上が未然形か連用形か、また直後が体言か終止形かで品詞が大きく変わります。

この確認テストでは、これまで学んだ「に・なり・なむ・ぬ・ね・る・れ・し・が・の・て・で」の識別をまとめて出題します。一語ずつ覚えるのではなく、「上は何形か」「何に接続しているか」「どんな意味か」を順に確かめる手順を身につけましょう。次の各例文中の傍線部について、後の問いに答えよ。

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本文

※例文は学習用に作成しています。
① 花の色うつろひけり。
② 都は遥かに遠くなりぬ。
③ 雨の降るらむ里こそ恋しけれ、いかなりけむ。
④ いざ、この歌をなむ詠ま
⑤ 風の音にぞおどろかぬる。
⑥ 君が代の千代に八千代に栄えなむ
⑦ 夜更けて、人皆寝
⑧ 知ら人に道を問ふ。
⑨ この笛の音、いと尊くこそ聞こえしか
⑩ 白雲のたなびく山見ゆるかな。
⑪ わ待つ人は来ずやあらむ。
⑫ 風吹き、波荒くなりにけり。
⑬ 日は暮れぬれど、宿にもえ帰ら侘ぶ。
⑭ 翁、竹を取る、根元光る竹なむ一筋ありける。
⑮ 月の都の人なりと名のりたまふ。
⑯ 軒近く梅咲きたる、いとめでたしと見

設問

  1. 傍線部①「に」は文法的に何か。次から選べ。
    • ア 完了の助動詞「ぬ」の連用形
    • イ 断定の助動詞「なり」の連用形
    • ウ 格助詞
    • エ 形容動詞の活用語尾
  2. ①「に」がそう判別できる根拠を、直前の語の活用形に触れて説明せよ。
  3. 傍線部②「なり」は文法的に何か。品詞と種類を答えよ。
  4. ②「なり」が動詞であると分かる根拠を、直前の語「遠く」の品詞に触れて述べよ。
  5. 傍線部③「なり」は何か。次から選べ。
    • ア 断定の助動詞
    • イ 伝聞推定の助動詞
    • ウ 形容動詞「いかなり」の活用語尾
    • エ 四段動詞「なる」の連用形
  6. 傍線部④「む」は文法的に何か。助動詞の種類と、ここでの意味を答えよ。
  7. ④の直前に「なむ」があるが、これは何か。係助詞・終助詞・「な+む」のいずれかを答え、文末「む」が連体形である理由と結びつけて説明せよ。
  8. 傍線部⑤「れ」は文法的に何か。次から選べ。
    • ア 受身の助動詞「る」の連用形
    • イ 自発の助動詞「る」の連用形
    • ウ 可能の助動詞「る」の連用形
    • エ 完了の助動詞「り」の已然形
  9. ⑤「れ」の意味が自発であると判断できる手がかりを、動詞「おどろく」の語義に触れて述べよ。
  10. 傍線部⑥「なむ」は文法的に何か。次から選べ。
    • ア 係助詞
    • イ 他に対する願望の終助詞
    • ウ 強意(確述)の助動詞「ぬ」未然形+推量「む」
    • エ ナ変動詞の一部
  11. ⑥「なむ」が強意「ぬ」+推量「む」であると分かる根拠を、直前の語「栄え」の活用形に触れて説明せよ。
  12. 傍線部⑦「ぬ」は文法的に何か。助動詞の種類と活用形を答えよ。
  13. 傍線部⑧「ぬ」は文法的に何か。助動詞の種類と活用形を答えよ。
  14. ⑦「ぬ」と⑧「ぬ」を見分ける決め手を、それぞれの直前の語の活用形(未然形か連用形か)と、直後の語に着目して説明せよ。【記述】
  15. 傍線部⑨「しか」の「し」は文法的に何か。次から選べ。
    • ア 過去の助動詞「き」の已然形の一部
    • イ 強意の副助詞
    • ウ サ変動詞「す」の連用形
    • エ 形容詞の活用語尾
  16. 傍線部⑩「の」は文法的に何か。次から選べ。
    • ア 連体修飾格(〜の)
    • イ 主格(〜が)
    • ウ 同格(〜で)
    • エ 体言の代用(〜のもの)
  17. 傍線部⑪「が」は文法的に何か。⑩「の」との働きの共通点に触れて答えよ。
  18. 傍線部⑫「て」は文法的に何か。助詞の種類を答え、直前が連用形であることを指摘せよ。
  19. 傍線部⑬「で」は文法的に何か。次から選べ。また現代語訳せよ。
    • ア 断定「なり」連用形+係助詞
    • イ 打消の接続助詞(〜ないで)
    • ウ 完了「つ」+係助詞
    • エ 格助詞
  20. 傍線部⑭「に」は文法的に何か。①「に」との違いに触れ、直前「取る」の活用形を根拠に説明せよ。
  21. 傍線部⑮「なり」は何か。③「なり」と同じか異なるかを、直前「人」の品詞を根拠に判定せよ。
  22. 傍線部⑯「を」は文法的に何か。格助詞か接続助詞かを答え、そう考える理由を述べよ。
  23. 傍線部⑯「る」は文法的に何か。助動詞ではないと判断できる根拠を、直前「見」の動詞の種類(上一段)と活用形に触れて説明せよ。
  24. 次の現代語訳をせよ。
     ⑫「風吹きて、波荒くなりにけり。」
  25. 次の現代語訳をせよ。
     ⑬「日は暮れぬれど、宿にもえ帰らで侘ぶ。」
  26. 特に紛らわしい組について記述せよ。②の伝聞推定でない「なり」(動詞)と、⑮の「なり」が、それぞれ何に接続しているかを対比し、接続によってどう識別するかをまとめて説明せよ。【記述】
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問1 ア(完了の助動詞「ぬ」の連用形)。直前「うつろひ」は四段動詞「うつろふ」の連用形。「連用形+にけり(にたり)」の「に」は完了の助動詞「ぬ」の連用形が定型で、「うつろってしまったなあ」と訳す。断定「なり」の連用形「に」なら上は体言・連体形に付くので、ここはあてはまらない。

問2 直前「うつろひ」は四段動詞「うつろふ」の連用形。連用形に接続する「に」は完了の助動詞「ぬ」の連用形であり、断定「なり」(連体形・体言接続)とは接続が異なるため、完了と判別できる。さらに直後が「けり」で「〜てしまった」と訳せることも決め手。

問3 四段動詞「なる」の連用形(動詞)。「遠くなりぬ」で「遠くなる」の意。

問4 直前「遠く」は形容詞「遠し」の連用形であり、用言(形容詞)に「なり」が下接して「(〜く)なる」と状態変化を表す。断定の助動詞「なり」は体言・連体形に接続するので、形容詞連用形「遠く」に付く「なり」は動詞だと分かる。

問5 ウ(形容動詞「いかなり」の活用語尾)。「いかなり」で一語の形容動詞(ナリ活用)であり、助動詞「なり」ではない。

問6 推量の助動詞「む」。ここでは話し手の意志(〜よう)。「詠まむ」で「詠もう」。

問7 この「なむ」は係助詞。係助詞「なむ」は文中の語を強調し、文末(ここでは「む」)を連体形で結ぶ(係り結び)。だからこそ文末「む」が連体形になっている点が結びの証拠。

問8 イ(自発の助動詞「る」の連用形)。「おどろかれぬる」で、知覚動詞「おどろく(はっと気づく)」に自然と心が動く意の「る」が付いた形。

問9 「おどろく」は「自然にはっと気づく・目が覚める」という、意志によらず心が動く知覚動詞。こうした知覚・思考の動詞に付く「る/らる」は自発になりやすい。受身(〜される相手)も可能(〜できない否定文脈)も文脈にないため自発と判断する。

問10 ウ(強意(確述)の助動詞「ぬ」未然形+推量「む」)。「栄えなむ」は「きっと栄えるだろう」。

問11 直前「栄え」は下二段動詞「栄ゆ」の連用形。連用形に接続する「な」は完了・強意の助動詞「ぬ」の未然形であり、それに推量「む」が付いた「なむ」。係助詞「なむ」なら上は連用形に限らず種々の語に付き文末を連体形で結ぶが、ここは「連用形+なむ」かつ「きっと〜だろう」の意なので確述(強意)+推量と分かる。

問12 完了の助動詞「ぬ」の終止形。「人皆寝ぬ」で「人は皆寝てしまった」。

問13 打消の助動詞「ず」の連体形「ぬ」。「知らぬ人」で「知らない人」。

問14【記述】 ⑦は直前「寝」が下二段動詞「寝(ぬ)」の連用形であり、連用形+「ぬ」かつ文末(終止)なので完了の助動詞「ぬ」の終止形。⑧は直前「知ら」が四段動詞「知る」の未然形であり、未然形+「ぬ」かつ直後が体言「人」なので打消「ず」の連体形「ぬ」。すなわち上が連用形なら完了、上が未然形なら打消、さらに直後が体言なら連体形=打消、文末で言い切れば終止形=完了という二点で見分ける。

問15 ア(過去の助動詞「き」の已然形の一部)。「聞こえしか」は文中の係助詞「こそ」を受けた係り結びで、過去の助動詞「き」が已然形「しか」の形で結んだもの。傍線部「し」はその「しか(=過去『き』の已然形)」の一部であって、副助詞でも形容詞語尾でもサ変動詞でもない。直前「聞こえ」が連用形であることも、連用形接続の過去「き」と合致する手がかり。

問16 イ(主格=〜が)。「山の見ゆる」で「山が見える」。連体形「見ゆる」が下に続き、「の」が主語を示しているので主格。

問17 格助詞「が」で、ここでは主格(〜が)。「わが待つ人」は「私が待つ人」。⑩の「の」と同じく、下に用言(連体形)を伴って主語を示す主格用法である点が共通する。

問18 接続助詞「て」。直前「吹き」は四段動詞「吹く」の連用形で、連用形+「て」は単純接続(〜て)の接続助詞。

問19 イ(打消の接続助詞「で」)。現代語訳「(宿にも)え帰らないで」。「で」は「ず+て」が変化した打消接続で、未然形「帰ら」に付き「〜ないで」の意。

問20 格助詞「に」。直前「取る」は四段動詞「取る」の連体形で、「取るに」は「取っていると/取ったところ」の意。①の「に」は完了の助動詞だったが、⑭は連体形+「に」で動作の時・場面を示す格助詞(接続助詞的用法)であり、助動詞ではない点が異なる。

問21 断定の助動詞「なり」の終止形。直前「人」は体言であり、体言に接続する「なり」は断定(〜である)。③は形容動詞の語尾だったので異なる。すなわち⑮は③とは別物で、体言接続の断定「なり」である。

問22 接続助詞「を」。「梅咲きたるを」で「梅が咲いているのを(=が、ところ)」と、前後の事柄をつなぐ働き。連体形「たる」を受け、下に文が続くため格助詞(目的語を示す)ではなく接続助詞と判断する(文脈により逆接・単純接続)。

問23 上一段動詞「見る」の連体形の一部「る」。「見る」は上一段活用で「み・み・みる・みる・みれ・みよ」と活用し、傍線部「る」は連体形「みる」の活用語尾。受身・自発などの助動詞「る」は四段・ナ変・ラ変動詞の未然形に接続するが、ここは上一段「見」に続いており接続の形が合わないため、助動詞ではなく動詞活用語尾だと分かる。

問24 (現代語訳)「風が吹いて、波が荒くなってしまった。」

問25 (現代語訳)「日は暮れてしまったけれど、宿にも帰ることができないで、つらく思う(思い悩む)。」

問26【記述】 ②の「なり」は形容詞連用形「遠く」(用言の連用形)に接続する動詞「なる」であり、「〜くなる」と状態変化を表す。一方⑮の「なり」は体言「人」に接続する断定の助動詞で「〜である」の意。両者はいずれも「なり」という同じ形をとるが、上が用言の連用形なら動詞「なる」、上が体言(または連体形)なら断定の助動詞「なり」と、接続している語の品詞・活用形によって識別できる。さらに伝聞推定の「なり」は終止形(ラ変型は連体形)に接続するので、接続を確かめれば三者は確実に区別できる。

※この問題は誰でも古典塾オリジナルです。

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