大鏡『花山院の出家』定期テスト対策問題|敬語・現代語訳・内容の頻出設問と解答

花山院の出家|定期テスト対策 確認テスト 定期テスト対策

『大鏡』の名場面「花山院(かざんいん)の出家」は、わずか十九歳の花山天皇が、藤原兼家・道兼(みちかね)父子のたくらみによって、だまされるようにして退位・出家させられてしまうという、歴史の裏側を生々しく描いた一段です。定期テストでは、敬語の方向(誰から誰への敬意か)・現代語訳・登場人物の心情・主語の取り違えがねらわれます。とくに「帝(花山天皇)」と「粟田殿(道兼)」のどちらの動作・発言なのかを正確につかめるかが得点の分かれ目です。まずは本文を読み、設問に答えてみましょう。最後の「解答・解説」で答え合わせをして、あいまいな所をつぶしてください。先に流れをつかんでおきたい人は、大鏡『花山院の出家』のやさしい解説もあわせてどうぞ。

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本文

 あはれなることは、おりおはしましける〔①〕夜は、藤壺の上(うへ)の御局(みつぼね)の小戸(こど)より出(い)でさせ給(たま)ひけるに、有明(ありあけ)の月のいみじく明(あ)かかりければ〔②〕、「顕証(けそう)にこそありけれ。いかがすべからむ。」と仰(おほ)せられけるを、「さりとて、とまらせ給ふべきやうはべらず〔③〕。神璽(しんじ)・宝剣(ほうけん)わたり給ひぬるには。」と粟田殿(あはたどの)〔④〕のさわがし申し給ひけるは、まだ帝(みかど)出(い)でさせおはしまさざりけるさきに、手づから取りて、春宮(とうぐう)の御方(おんかた)にわたし奉り給ひてければ、帰り入(い)らせ給はむことはあるまじく思(おぼ)して、しかさわがし申し給ひけるとぞ。

 さやけき影をまばゆく思(おぼ)し召(め)しつるほどに、月の顔にむら雲のかかりて、すこし暗がりゆきければ、「我(わ)が出家は成就(じやうじゆ)するなりけり〔⑤〕。」とて、歩み出でさせ給ふほどに、弘徽殿(こきでん)の女御(にようご)の御文(おんふみ)の、日ごろ破(や)り残して御身(おんみ)も放(はな)たず御覧(ごらん)じけるを思(おぼ)し召(め)し出でて、「しばし。」とて、取りに入(い)らせ給ひける程(ほど)ぞかし、粟田殿の、「いかにかくは思し召しならせおはしましぬるぞ。ただ今過(す)ぎば、おのづから障(さは)りも出(い)でまうで来(き)なむ〔⑥〕。」と、そら泣きし給ひけるは。

 花山寺(くわざんじ)におはしましつきて、御髪(みぐし)おろさせ給ひて後(のち)にぞ、粟田殿は、「まかり出(い)でて、大臣(おとど)にも、変はらぬ姿、いま一度(ひとたび)見え、かくと案内(あんない)申して、必ず参り侍(はべ)らむ〔⑦〕。」と申し給ひければ、「われをばはかるなりけり。」とてこそ泣かせ給ひけれ。あはれに悲しきことなりな。日ごろ、よく、「御弟子(みでし)にて候(さぶら)はむ。」と契(ちぎ)りて、すかし申し給ひけむ〔⑧〕が、おそろしさよ。粟田殿の、いかにかなしく思(おぼ)されけむ〔⑨〕。

※ふりがな・送り仮名は読みやすさのために補ったものです。表記には写本・教科書により小異があります。

設問

次の問いに答えなさい。傍線部〔①〕〜〔⑨〕は本文中の傍線に対応します。

  1. 傍線部①「おりおはしましける」について、次の各問いに答えなさい。
    • (a) 現代語訳しなさい。
    • (b) 「おり」とはここではどういうことか、漢字を補って意味を答えなさい。
    • (c) 「おはします」は誰に対する敬意を表すか答えなさい。
  2. 傍線部②「有明の月のいみじく明かかりければ」について、次の各問いに答えなさい。
    • (a) 現代語訳しなさい。
    • (b) 「有明の月」とはどのような月のことか、簡潔に説明しなさい。
  3. 「顕証にこそありけれ。いかがすべからむ。」について、次の各問いに答えなさい。
    • (a) このせりふを言ったのは誰か答えなさい。
    • (b) 「顕証にこそありけれ」とはどういう意味か、現代語訳しなさい。
    • (c) 「すべからむ」の「べから」の文法的意味(助動詞「べし」の意味)を答えなさい。
  4. 傍線部③「さりとて、とまらせ給ふべきやうはべらず」について、次の各問いに答えなさい。
    • (a) この発言をしているのは誰か答えなさい。
    • (b) 全体を現代語訳しなさい。
    • (c) 「給ふ」は誰から誰への敬意か答えなさい。
    • (d) 「はべら」の文法的意味(種類)を答えなさい。
  5. 傍線部④「粟田殿」について、次の各問いに答えなさい。
    • (a) 実際にはだれを指すか、フルネーム(人物名)で答えなさい。
    • (b) この人物の父はだれか、人物名で答えなさい。
  6. 「神璽・宝剣わたり給ひぬる」の「わたり」「ぬる」について、次の各問いに答えなさい。
    • (a) 「わたり給ひ」とあるが、神璽・宝剣を実際にうつしたのは誰か答えなさい。
    • (b) 「ぬる」は助動詞「ぬ」の連体形である。その文法的意味を答えなさい。
  7. 粟田殿が、帝がまだ出てこないうちに自分の手で神璽・宝剣を春宮にお渡ししてしまったのはなぜか。本文に即して説明しなさい。
  8. 傍線部⑤「我が出家は成就するなりけり」について、次の各問いに答えなさい。
    • (a) 現代語訳しなさい。
    • (b) このように帝が思ったのはなぜか。本文中の月のようすに触れて、二十五字以内で説明しなさい。
  9. 傍線部⑥「ただ今過ぎば、おのづから障りも出でまうで来なむ」について、次の各問いに答えなさい。
    • (a) 現代語訳しなさい。
    • (b) 文末「来なむ」の「な」「む」はそれぞれ何という助動詞か、文法的意味とともに答えなさい。
    • (c) 粟田殿はなぜこのように言ったのか。そのねらいを説明しなさい。
  10. 「そら泣きし給ひけるは」について、次の各問いに答えなさい。
    • (a) 「そら泣き」とはどういう意味か答えなさい。
    • (b) このとき粟田殿はどのような気持ちで「そら泣き」をしたのか、説明しなさい。
  11. 傍線部⑦「まかり出でて、……必ず参り侍らむ」について、次の各問いに答えなさい。
    • (a) 「まかり出で」「参り」はそれぞれ何という敬語(種類)か答えなさい。
    • (b) このことばは本心からのものか。本文の語句を根拠に、粟田殿の本当のねらいを説明しなさい。
  12. 「われをばはかるなりけり。」について、次の各問いに答えなさい。
    • (a) このせりふを言ったのは誰か答えなさい。
    • (b) 「はかる」とはここではどういう意味か答えなさい。
    • (c) このときの帝(花山天皇)の心情を説明しなさい。
  13. 傍線部⑧「すかし申し給ひけむ」について、次の各問いに答えなさい。
    • (a) 「すかし申し」とはどういう意味か答えなさい。
    • (b) 「けむ」は何という助動詞か、文法的意味とともに答えなさい。
  14. 傍線部⑨「粟田殿の、いかにかなしく思されけむ」について、次の各問いに答えなさい。
    • (a) この一文は登場人物のせりふか、それとも語り手(書き手)のことばか答えなさい。
    • (b) 誰のどのような気持ちを言ったものか、簡潔に答えなさい。
  15. 「春宮の御方にわたし奉り給ひてければ」の「奉り」は、誰から誰への敬意を表す敬語か。種類(謙譲・尊敬・丁寧)も含めて答えなさい。
  16. 本文冒頭「あはれなることは」の「あはれなり」とはここではどのような気持ちを表すか、簡潔に答えなさい。
  17. 本文中の「思(おぼ)し召(め)し出でて」は誰の動作か。また「思し召す」は何という敬語(種類)か、答えなさい。
  18. 傍線部⑤「成就するなりけり」の「なり」の文法的説明として正しいものを、次から一つ選びなさい。
    • ア 断定の助動詞「なり」の連用形
    • イ 伝聞・推定の助動詞「なり」の連用形
    • ウ ナリ活用形容動詞の活用語尾
    • エ 四段動詞「なる」の連用形
  19. この場面で、花山天皇が出家を決意した(退位した)背景には、ある女性の死があったとされる。花山天皇が深く寵愛し、その死を悲しんだとされる女御はだれか。本文中の「弘徽殿の女御」の御文に関連づけて、知っていることを答えなさい。
  20. 【文学史】『大鏡』について、次の各問いに答えなさい。
    • (a) 『大鏡』は内容のうえで何という種類の作品に分類されるか。
    • (b) 歴史を「本紀・列伝」の形式でしるす書き方を漢字三字で何というか。
    • (c) 『大鏡』は、二人の老人が昔を語り合うという形式で書かれている。このような書き方を何というか。
    • (d) 『大鏡』『今鏡』『水鏡』『増鏡』を合わせて何と呼ぶか。
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問1 (a)ご退位なさった(位をおりになった) (b)「おり」は「下り」で、位をおりる(退位する)ということ。 (c)花山天皇(帝)
「おり」は「下り(おり)」で、ここでは「位をおりる=退位する」の意味。「おはします」は尊敬の補助動詞で「~なさる・お~になる」と訳し、退位する動作の主体である花山天皇を高めています。「ける」は過去の助動詞「けり」の連体形。

問2 (a)有明の月がたいそう明るかったので (b)夜明け近くになっても、まだ空に残っている月。
「いみじく」は「たいそう・非常に」、「明かかり」は形容詞「明かし」の連用形+「けり」、「ければ」は順接(原因・理由)で「~ので」と訳します。月が明るくて人目につきそうだ、という次の帝のことばにつながります。

問3 (a)花山天皇(帝) (b)丸見えだなあ(人目につきやすくて体裁が悪いなあ)。どうしたらよいだろうか。 (c)推量(適当)
「顕証(けそう)」は「あらわにであるさま・丸見え」の意。「いかがすべからむ」の「べから」は助動詞「べし」の未然形で、ここでは「~するのがよいのか・~すべきか」という推量(適当)。人目を気にしてためらう帝のことばです。

問4 (a)粟田殿(道兼)=藤原道兼 (b)どうしようもない(とどまる手立てはございません)。神璽・宝剣が(すでに春宮に)お渡りになってしまった以上は。 (c)丁寧の補助動詞(「はべり」の未然形)
直後に「粟田殿の……申し給ひける」とあり、このせりふの話し手は粟田殿だと分かります。「とまらせ給ふ」の「給ふ」は地の文中で粟田殿の動作(とどまる)を高める尊敬語なので、敬意の方向は作者→粟田殿。会話文の文末「はべらず」は丁寧の補助動詞で、話し手(粟田殿)から聞き手(帝)への敬意を表し、「ございません」と訳します。全体は「そうはいっても、おとどまりになることはできません。神璽・宝剣がすでに春宮にお渡りになってしまったうえは。」の意。

問5 (a)藤原道兼(ふじわらのみちかね) (b)藤原兼家(ふじわらのかねいえ)
「粟田殿」は藤原道兼の通称。父の藤原兼家とともに、花山天皇を退位・出家させて、懐仁(やすひと)親王(のちの一条天皇)を即位させようとはかった張本人です。懐仁親王は兼家の孫(道兼の甥)にあたり、その即位によって兼家一族が権力をにぎることになります。

問6 (a)粟田殿(道兼) (b)完了(や「~てしまう」)。【参考】確認(強調)ととる説もあるが、ここは「渡り給ひぬる」で「~てしまった」と訳す完了が適切。
本文に「まだ帝出でさせおはしまさざりけるさきに、手づから取りて、春宮の御方にわたし奉り給ひてければ」とあり、神璽・宝剣を春宮(懐仁親王)にうつしたのは粟田殿自身です。「わたり給ひぬる」の「給ふ」は宝器を高める表現ですが、動かしたのは道兼だという点に注意。「ぬる」は完了の助動詞「ぬ」の連体形です。

問7 答え(例):神璽・宝剣がすでに春宮に渡ってしまえば、帝はもう退位を取り消せず、宮中に戻れなくなる。そうして出家をやめられないようにし、計画を確実に進めるため。
本文に「帰り入らせ給はむことはあるまじく思して」(もう宮中にお戻りになることはできないだろうと考えて)とあるのが根拠。道兼は、帝が気を変えて退位をやめることがないよう、先手を打って三種の神器(のうち神璽・宝剣)を春宮側に移してしまったのです。

問8 (a)私の出家は成しとげられる(実現する)のだなあ。 (b)(例)月に雲がかかって暗くなり、出家を実行できると思ったから。(二十四字)
明るい月に照らされて人目を気にしていた帝でしたが、「月の顔にむら雲のかかりて、すこし暗がりゆき(月に雲がかかって少し暗くなっていった)」ことで、これなら誰にも見られず出家できる、と感じたのです。「成就す」は「成しとげられる・実現する」の意。

問9 (a)今すぐに(この時刻が)過ぎたならば、自然と(出家の)障り(さしつかえ)も出てくるに違いありません。 (b)「な」は完了(強調)の助動詞「ぬ」の未然形、「む」は推量(強い推量・確認)の助動詞で、二つで「きっと~だろう」と強める。 (c)今すぐ出家しなければ、邪魔が入って出家できなくなると言って帝をせかし、その気にさせて出家を急がせるため。
弘徽殿の女御の手紙を取りに戻ろうとする帝を、「今を逃したら連れ出せなくなる」とあせらせて、道兼がそら泣きまでして引きとめようとしている場面です。

問10 (a)うそ泣き(泣くまねをすること) (b)(例)本心では出家を惜しんでなどいないのに、いかにも帝の身を案じて悲しんでいるように見せかけ、帝をその気にさせて出家を進めようとする気持ち。
「そら(空)」は「うその・見せかけの」の意。帝をだますための演技としての涙であり、道兼の冷静さ・狡猾(こうかつ)さがあらわれています。

問11 (a)「まかり出づ」=退出の謙譲語、「参り」=参上の謙譲語 (b)本心ではない。父に姿を見せてすぐ戻ると言いながら、地の文に「そら泣きし給ひける(うそ泣きをなさった)」「すかし申し給ひけむ(だまし申し上げたのだろう)」とあるとおり、出家するつもりは初めからなく、帝だけを出家させて宮中に戻り、即位の段取りを進めるのが本当のねらいだった。
(補足)「侍らむ」は丁寧+意志で「(必ず参上)いたしましょう」。ていねいに約束するそぶりを見せつつ、実際は帝を裏切っているところがこの場面の残酷さです。

問12 (a)花山天皇(帝) (b)「だます・あずける」の意。 (c)(例)道兼が出家するつもりがなく、自分だけがだまされて出家させられたのだと気づいたときの、裏切られたなげき・悲しみ・くやしさ。
花山寺で出家(剃髪)したあとになって、道兼が「父に姿を見せて戻ってくる」と言って退出しようとしたため、帝はようやく「自分はだまされたのだ」と気づき、「われをはかるなりけり」と泣かれたのです。

問13 (a)「だまし申し上げた」(だまし申した)の意。「すかす(だます)」+謙譲の「申す」。 (b)過去推量の助動詞「けむ」で、「~ただろう」の意。
「すかし申し給ひけむ」は「(道兼が帝を)だまし申し上げなさったのだろう」。語り手が過去のできごとを推し量って述べています。

問14 (a)語り手(書き手)のことば (b)だまされて出家させられた花山天皇を裏切った粟田殿(道兼)が、その後どんなにか良心の呵責(かしゃく)・つらさを感じたことだろう、という気持ち
「思されけむ」の「れ」は尊敬の助動詞「る」、「けむ」は過去推量「~ただろう」。会話のかぎ(「 」)の外にあり、語り手が道兼の内面を推し量って述べた一文です。「いかに……けむ」は「どんなに……だっただろうか」という詠嘆的な推量。直前の「あはれに悲しきことなりな」「おそろしさよ」とともに、語り手の感想がにじむ部分です。
※この「かなし」を、道兼が(うまくいって)「いとおしく・かわいく」思った、と読む説もありますが、高校の学習では「(裏切った後ろめたさで)どんなにつらく思ったことだろう」とおさえるのが一般的です。

問15 答え:作者(語り手)から春宮(懐仁親王)への敬意を表す謙譲語。
「わたし奉る」の「奉る」は「~申し上げる・お~する」と訳す謙譲の補助動詞。「わたす(うつす)」という動作の受け手、すなわち神璽・宝剣を受け取る春宮(懐仁親王)を高めています。動作主は道兼、それを述べる作者から春宮への敬意、という方向になります。

問16 答え(例):しみじみと心を打たれる、しみじみとした・哀れを誘う気持ち。
「あはれなり」は、しみじみと心が動かされる、しみじみ深い、という意。ここでは「(帝がだまされて出家させられたという)しみじみとした・哀れなことには」と、この一段全体の哀しさを語り起こす言葉になっています。

問17 動作主=花山天皇(帝) 敬語の種類=尊敬語
「思し召し出でて」は「思い出しなさって」の意。「思し召す」は「思ふ」の尊敬語(「お思いになる」)で、弘徽殿の女御の手紙を思い出した動作の主体である花山天皇を高めています。同じ「思し召す」は本文中に何度も出てきます(「思し召しつる」など)。

問18 答え:(断定の助動詞「なり」の連用形)
「成就するなりけり」は「成就する(連体形)+なり(断定)+けり(詠嘆)」で「~のだなあ・~のだったなあ」。連体形に接続しているので伝聞・推定(イ)ではなく断定です。(伝聞・推定の「なり」は終止形接続。)

問19 答え:弘徽殿の女御(こきでんのにょうご)=藤原忯子(ふじわらのしし)
花山天皇が深く寵愛した弘徽殿の女御(藤原忯子)が亡くなったことを深く悲しんだのが、出家を思い立つきっかけになったとされます。本文で、いざ出家というときに「弘徽殿の女御の御文」を思い出して取りに戻ろうとしてしまうところに、亡き人への帝の変わらぬ思いがにじみ出ています。(※人物名まで問われるかは教科書・資料によります。本文だけからは「弘徽殿の女御」までが読み取れれば十分です。)

問20 (a)歴史物語 (b)紀伝体 (c)対話形式(問答形式) (d)四鏡(しきょう)
『大鏡』は平安時代後期に成立した歴史物語で、藤原道長の栄華を中心に約百七十六年間の歴史を描きます。叙述の形式は、中国の歴史書にならった紀伝体(帝王の事跡を記す「本紀」と、臣下の伝記である「列伝」とで構成する書き方)。大宅世継(おほやけのよつぎ)・夏山繁樹(なつやまのしげき)という二人の老人が若侍を相手に昔語りをする対話形式(問答形式)をとります。『大鏡』『今鏡』『水鏡』『増鏡』は合わせて「四鏡(しきょう)」と呼ばれます。

※この問題はオリジナル作成です(教科書・市販問題集の転載ではありません)。本文は古典原文(著作権の対象外)を用いています。表記は写本・教科書により異同があるため、お使いの教科書の本文も必ず確認してください。

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