故事成語「鶏口牛後」確認テスト(史記・戦国策)|定期テスト対策|誰でも古典塾

鶏口牛後|定期テスト対策 確認テスト 定期テスト対策

「鶏口牛後(けいこうぎゅうご)」は、「鶏口となるも牛後となるなかれ」という言葉で知られる故事成語です。鶏のくちばしのように小さな集団でも先頭に立つほうが、牛の尻のように大きな集団の末端にいるよりよい、という意味で、「大きな組織の下っ端でいるより、小さな組織でもその長になるほうがよい」ことのたとえとして使われます。定期テストでは、「寧(むし)ろ〜となるとも、〜となること無(な)かれ」という句法(願望・禁止)の読みと、成語の意味、出典(『史記』蘇秦列伝・『戦国策』)がよく問われます。次の文章を読み、後の問いに答えよ。

📥 PDFダウンロード(無料・印刷OK)
問題用紙とテスト形式で解きたい人はこちら。 📝 問題編PDF(全21問)✅ 解答・解説編PDF

本文

【白文】

臣聞鄙諺曰、寧為鶏口、無牛後
今西面交臂而臣事秦何異於牛後乎

【書き下し文】

臣聞く、鄙諺(ひげん)に曰(い)はく、「寧(むし)ろ鶏口(けいこう)と為(な)るとも、牛後(ぎゅうご)と為る無(な)かれ」と。
今西面(せいめん)し臂(ひぢ)を交へて秦に臣事(しんじ)せば、何ぞ牛後に異(こと)ならんや。

【注】
・臣……家臣。ここでは蘇秦が韓王に対して自分をへりくだって言う語。
・鄙諺……俗世間のことわざ。「鄙」はいなか・俗っぽいの意。
・寧ろ〜とも、〜無かれ……「いっそ〜であっても、〜であってはならない」。願望と禁止を組み合わせた言い方。
・鶏口……鶏のくち。小さくとも一団の長のたとえ。
・牛後……牛の尻。大きくとも一団の末端のたとえ。
・西面……西を向くこと。当時の強国・秦は西方にあり、「西面して仕える」とは秦の家来になることを表す。
・臂を交へて……腕組みをして、なすがままに従うさま。
・臣事……臣下として仕えること。

設問

  1. 波線部「鄙諺」の読みを、現代仮名遣いのひらがなで書け。
  2. 「鄙諺」とはどのような意味か。簡潔に説明せよ。
  3. 傍線部①「寧為鶏口、無為牛後」を書き下し文に改めよ。
  4. 「寧為鶏口、無為牛後」を現代語訳せよ。
  5. 「鶏口」とは、何をたとえた言葉か。説明せよ。
  6. 「牛後」とは、何をたとえた言葉か。説明せよ。
  7. 傍線部②「今西面交臂而臣事秦」を書き下し文に改めよ。
  8. 「臣事」の意味を答えよ。
  9. 傍線部③「何異於牛後乎」を現代語訳せよ。
  10. 「何ぞ牛後に異ならんや」は、文の形のうえでどのような表現になっているか。次から最も適当なものを一つ選べ。
    • ア 疑問の形をとりながら、強く言い切る反語の表現
    • イ 相手にていねいにたずねる疑問の表現
    • ウ 仮定を表す表現
    • エ 命令を表す表現
  11. 「何ぞ牛後に異ならんや」で、話し手が結局言いたいことは何か。十五字以内で説明せよ。
  12. 「臂を交へて」とは、ここではどのような態度を表すか。簡潔に説明せよ。
  13. この一文に用いられている「寧(むし)ろ〜とも、〜(する)無かれ」は、どのような気持ちを表す言い方か。次から最も適当なものを一つ選べ。
    • ア 二つのうち一方をすすめ、もう一方を禁じる(願望・禁止)気持ち
    • イ 過去の出来事を後悔する気持ち
    • ウ 相手に許可を求める気持ち
    • エ 単純な事実をたんたんと述べる気持ち
  14. 故事成語「鶏口牛後」の意味として最も適当なものを、次から一つ選べ。
    • ア 強い者に従っていれば安全であるということ。
    • イ 大きな集団の末端にいるより、小さな集団でもその長になるほうがよいということ。
    • ウ 小さな失敗が大きな災いを招くということ。
    • エ 仲間どうしで争うのは愚かであるということ。
  15. 「西面して秦に臣事す」とは、具体的にどうすることを言っているか。当時の状況をふまえて説明せよ。
  16. この文章で蘇秦が韓王に伝えようとしている主張を、本文全体をふまえて一文で説明せよ。
  17. 「鶏口牛後」と最も近い意味を表すものを、次から一つ選べ。
    • ア 寄らば大樹の陰
    • イ 大きな組織の一員でいることがいちばん安心だということ
    • ウ 鶏口となるも牛後となるなかれ
    • エ 虎の威を借る狐
  18. 「鶏口牛後」の教えとは反対の考え方に最も近いことわざを、次から一つ選べ。
    • ア 寄らば大樹の陰
    • イ 井の中の蛙大海を知らず
    • ウ 二兎を追う者は一兎をも得ず
    • エ 急がば回れ
  19. 「鶏口牛後」の故事が記されている出典を、次から一つ選べ。
    • ア 『論語』
    • イ 『史記』蘇秦列伝・『戦国策』
    • ウ 『十八史略』のみ
    • エ 『孫子』
  20. 蘇秦が韓をはじめとする国々にすすめた、秦に対抗するための外交策を何というか。漢字二字で答えよ。
  21. 「鶏口牛後」を使った短文を、その意味が正しく伝わるように一つ作れ。
▼ 解答・解説を見る

問1 ひげん。「鄙諺」は世間で言いならわされたことわざのこと。

問2 世間でよく言われる、俗なことわざ・言い伝え。(「鄙」はいなか・俗っぽいの意で、堅苦しくない俗世間の言い回しを指す。)

問3 寧(むし)ろ鶏口と為(な)るとも、牛後と為る無(な)かれ。

問4 いっそ(小さくとも)鶏のくちばし(=一団の頭)となっても、(大きくとも)牛の尻(=一団の末端)にはなるな。

問5 小さくても、一つの集団・組織の長(先頭・頭)であること。鶏の口(くちばし)は小さいが体の先頭にあることからのたとえ。

問6 大きくても、一つの集団・組織の末端(しんがり・下っ端)であること。牛の尻は大きいが体の後ろにあることからのたとえ。

問7 今西面し臂(ひぢ)を交へて秦に臣事せば、…(「今、西を向き腕組みをして秦に臣下として仕えるとすれば」と読む。「而」は置き字として読まない。)

問8 臣下(家来)として仕えること。

問9 どうして牛の尻(牛後)と異なる(=違う)ことがあろうか、いや、同じことだ。

問10 ア。「何ぞ〜ん(や)」は疑問の形を借りた反語で、「少しも牛後と変わらない(=まさに牛後そのものだ)」と強く言い切っている。

問11 秦に従うのは牛後と同じだということ。(例:「秦に仕えるのは牛後になることだ」など、十五字以内で同趣旨ならよい。)

問12 腕組みをしたまま、抵抗もせず相手のなすがままに従う、消極的・屈従的な態度。

問13 ア。「寧ろ〜とも」で一方を望ましいものとしてすすめ、「〜無かれ」でもう一方を禁じる、願望・選択と禁止を組み合わせた言い方である。

問14 イ。大きな集団のしりにつくより、小さな集団でもよいからその先頭・長になるほうがよい、という意味である。

問15 西方の強国である秦に対して頭を下げ、その家来(属国)となって言いなりに従うこと。当時、秦は西にあり、東方の国々が秦に屈服することを「西面して仕える」と表現した。

問16 強国の秦に屈服してその末端(牛後)となるより、韓は小国であっても独立を保ってその長(鶏口)であるべきだ、という主張。(=秦に従うな、という説得。)

問17 ウ。「鶏口となるも牛後となるなかれ」は「鶏口牛後」そのものを言いかえた言葉である。(ア「寄らば大樹の陰」とイは逆の発想、エ「虎の威を借る狐」は別の故事成語。)

問18 ア。「寄らば大樹の陰」は、頼るなら大きく勢力のあるものがよいという考え方で、「大きいものの末端より小さくても長であれ」とすすめる「鶏口牛後」とは反対の発想である。

問19 イ。「鶏口牛後」の故事は司馬遷『史記』の蘇秦列伝、および『戦国策』韓策に見える。

問20 合従(がっしょう)。蘇秦は、東方の六国(韓・魏・趙・燕・斉・楚)が南北に同盟して西の秦に対抗する「合従策」をすすめた。(これに対し、各国を個別に秦と結ばせる張儀の策を「連衡(れんこう)」という。)

問21 (例)大企業で埋もれるより、鶏口牛後で小さな会社の社長を目指すことにした。/彼は鶏口牛後の精神で、大手をやめて自分の店を開いた。(小さくても長になるほうを選ぶ、という意味が伝われば正解。)

※この問題は誰でも古典塾オリジナルです。本文は古典(著作権の対象外)から正確に引用しています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました