「なむ」の識別 確認テスト(古典文法)|定期テスト対策|誰でも古典塾

なむ|定期テスト対策 確認テスト 定期テスト対策

古文の「なむ」には大きく四つの種類があります。①係助詞の「なむ」(強意。文中にあって文末の活用語を連体形で結ぶ「係り結び」をつくる)、②完了の助動詞「ぬ」の未然形「な」+推量の助動詞「む」(直前は連用形。「きっと〜だろう・〜てしまおう」)、③ナ変動詞「死ぬ・往ぬ(去ぬ)」の未然形の活用語尾「な」+推量の助動詞「む」(「死なむ・往なむ」の形)、④願望の終助詞「なむ」(直前は未然形。「(他者に)〜してほしい」)の四つです。見分ける鍵は、直前の語の活用形と、文中にあるときの結びの形です。直前が連用形なら完了「ぬ」+「む」、未然形なら願望の終助詞かナ変動詞、体言や助詞などさまざまな語に付いていれば係助詞、と整理しましょう。次の各例文中の傍線部「なむ」について、後の問いに答えよ。

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本文

※例文は学習用に作成しています。
① 月の光なむいと明かりける。
② 風吹かば散りなむ花を惜しと思ふ。
③ かばかり病ひ重くは、やがて死なむとぞ覚ゆる。
④ 雨いたく降りなば、この花散りなむ
⑤ 君が代の千年に一度咲く花なむ見まほしき。
⑥ 旅人、夜更けぬれば、宿に往なむとす。
⑦ 願はくは、庭の桜の長く咲かなむ
⑧ かの山には、めづらしき鳥なむ住みける。
⑨ 早く都へ帰りなむと心せきて、夜を待たず出でぬ。
⑩ 老いぬれば、いづれの人も終には死なむものを。
⑪ あけぼのの空にぞ、いとをかしき雲なむたなびきたる。
⑫ 君、はやく帰らなむ。我ら待ちわびにたり。
⑬ この菓子、いと甘くて、つひに食ひなむと思ふ。
⑭ 我いかでこの恋の叶ひなむと神に祈る。
⑮ 春は花なむめでたく咲きにける。

設問

  1. 傍線部①「なむ」の種類を、次から選べ。
    • ア 係助詞 イ 完了「ぬ」+推量「む」 ウ ナ変動詞語尾+推量「む」 エ 願望の終助詞
  2. 傍線部①の係助詞「なむ」を受けて、文末はどの活用形で結ばれているか。結びの語とその活用形を答えよ。
    • 結びの語:(  ) 活用形:(  )形
  3. 傍線部②「なむ」の種類を、ア〜エから選べ(選択肢は問1と同じ)。
  4. 傍線部②の「なむ」について、そう判断できる根拠を簡潔に説明せよ。
    • (ヒント:「散り」は動詞「散る」の何形か。)
  5. 傍線部②「散りなむ花を惜しと思ふ」を現代語訳せよ。
  6. 傍線部③「なむ」の種類を、ア〜エから選べ。
  7. 傍線部③の「なむ」について、なぜナ変動詞語尾+「む」と判断できるのか説明せよ。
    • (ヒント:「死ぬ」はどの活用の動詞か。「死な」はその何形か。)
  8. 傍線部④「なむ」の種類を、ア〜エから選べ。
  9. 傍線部④「この花散りなむ」の「なむ」を文法的に説明し(助動詞の名称・活用形を含めて)、現代語訳せよ。
  10. 傍線部⑤「なむ」の種類を、ア〜エから選べ。
  11. 傍線部⑤の係助詞「なむ」を受けて、文末の「まほしき」は何形か。また、その活用形になる文法的理由を述べよ。
  12. 傍線部⑥「なむ」の種類を、ア〜エから選べ。
  13. 傍線部⑥「宿に往なむとす」を、傍線部の意味が明確になるように現代語訳せよ。
  14. 傍線部⑦「なむ」の種類を、ア〜エから選べ。
  15. 傍線部⑦の「なむ」について、そう判断できる根拠を、直前の語の活用形に触れて説明せよ。
    • (ヒント:「咲か」は四段動詞「咲く」の何形か。願望の終助詞「なむ」は未然形に接続する。)
  16. 傍線部⑧「なむ」の種類を、ア〜エから選べ。
  17. 傍線部⑧の係助詞「なむ」を受けて、文末の「ける」は何形で結ばれているか答えよ。
  18. 傍線部⑨「なむ」の種類を、ア〜エから選べ。
  19. 傍線部⑩「なむ」の種類を、ア〜エから選べ。
  20. 傍線部⑪「なむ」の種類を、ア〜エから選べ。
  21. 傍線部⑪の係助詞「なむ」を受けて、文末の「たる」は何形で結ばれているか答えよ。また、その結びの形になる理由を一文で述べよ。
  22. 傍線部⑫「なむ」の種類を、ア〜エから選べ。
  23. 傍線部⑫「君、早く帰りなむ」を、「なむ」の意味を正しく反映して現代語訳せよ。
  24. 【記述】傍線部⑨「帰りなむ」と傍線部⑫「帰らなむ」は、どちらも動詞「帰る」に「なむ」が付いた形だが、「なむ」の種類は異なる。それぞれの種類を答え、なぜ種類が違うと判断できるのか、直前の活用形文脈の両面から説明せよ。
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問1 ア(係助詞)。「光」という体言に付いており、文末「明かりける」(「けり」の連体形「ける」)を連体形で結ぶ係り結びになっている。

問2 結びの語:ける(助動詞「けり」)/活用形:連体形。係助詞「なむ」があるため、文末は終止形「けり」ではなく連体形「ける」で結ばれている。

問3 イ(完了「ぬ」の未然形「な」+推量「む」)。直前の「散り」が動詞「散る」の連用形だから。「きっと散ってしまうだろう」の意。

問4 「散り」が動詞「散る」(ラ行四段)の連用形であるため。連用形+「なむ」は完了「ぬ」の未然形+推量「む」となり、「きっと〜してしまうだろう」の意になる。

問5 (訳例)「きっと散ってしまうだろう花を、惜しいと思う。」

問6 ウ(ナ変動詞「死ぬ」の未然形語尾「な」+推量「む」)。「死な」はナ変動詞「死ぬ」の未然形で、その語尾「な」に推量「む」が付いた形。「死んでしまうだろう」の意。

問7 「死ぬ」はナ行変格活用の動詞で、未然形は「死な」。「死なむ」はこの未然形語尾「な」に推量の助動詞「む」が付いた形なので、ウ(ナ変動詞語尾+「む」)と判断できる。完了「ぬ」+「む」(連用形接続)ではない点に注意。

問8 イ(完了「ぬ」+推量「む」)。直前の「散り」が連用形だから。「(きっと)散ってしまうだろう」の意。

問9 「なむ」は、完了の助動詞「ぬ」の未然形「な」+推量の助動詞「む」(終止形)。直前の「散り」が連用形であることから判断する。訳例:「この花は、きっと散ってしまうだろう。」

問10 ア(係助詞)。「花」という体言に付き、文末「見まほしき」(「まほし」の連体形)を連体形で結ぶ係り結び。

問11 連体形。理由:文中に係助詞「なむ」があるため、係り結びの法則により文末の「まほし」が終止形ではなく連体形「まほしき」で結ばれている。

問12 ウ(ナ変動詞「往ぬ(去ぬ)」の未然形語尾「な」+推量「む」)。「往な」はナ変動詞「往ぬ」の未然形。「行ってしまおう(としている)」の意。

問13 (訳例)「宿へ帰って(行って)しまおうとする。」 ※「往(去)ぬ」は「立ち去る・帰る」の意。

問14 エ(願望の終助詞)。直前の「咲か」は四段動詞「咲く」の未然形。願望の終助詞「なむ」は未然形に接続し、他者(庭の桜)への願望「長く咲いてほしい」を表す。連用形「咲き」+なむ(=完了「ぬ」+「む」)ではない点に注意。

問15 「咲か」は四段動詞「咲く」の未然形であり、未然形+「なむ」は願望の終助詞「なむ」(〜してほしい)となる。加えて「願はくは…」という他者への願望の文脈とも合致するため、エ(願望の終助詞)と判断できる。もし連用形「咲き」+なむなら完了「ぬ」+「む」(イ)で「きっと咲くだろう」という推量になり、「願はくは」と意味が合わない。

問16 ア(係助詞)。「鳥」という体言に付き、文末「住みける」(「けり」の連体形「ける」)を連体形で結ぶ係り結び。

問17 連体形。係助詞「なむ」の係り結びにより、「けり」が連体形「ける」となっている。

問18 イ(完了「ぬ」+推量「む」)。直前の「帰り」が四段動詞「帰る」の連用形。「きっと帰ってしまおう」という強い意志・推量。

問19 ウ(ナ変動詞「死ぬ」の未然形語尾「な」+推量「む」)。「死な」はナ変動詞「死ぬ」の未然形。「死んでしまうだろう」の意。

問20 ア(係助詞)。「雲」という体言に付き、文末「たなびきたる」(「たり」の連体形「たる」)を連体形で結ぶ係り結び。

問21 連体形。理由:文中の係助詞「なむ」を受けて、文末の活用語「たり」が連体形「たる」で結ばれる係り結びが成立しているため。

問22 エ(願望の終助詞)。直前の「帰ら」は四段動詞「帰る」の未然形。未然形+「なむ」で、聞き手「君」への願望「早く帰ってほしい」を表す(次の「待ちわびにたり」も願望の文脈を裏づける)。

問23 (訳例)「あなた、早く帰ってほしい。」 ※願望の終助詞なので「〜してほしい」と訳す。

問24 傍線部⑨「帰りなむ」…イ(完了「ぬ」+推量「む」)。「帰り」は連用形であり、連用形+なむは完了「ぬ」の未然形+推量「む」。文脈も「早く都へ帰りなむと心せきて」と、話し手自身が「早く帰ってしまおう」と急く意志・推量を表す。一方、傍線部⑫「帰らなむ」…エ(願望の終助詞)。「帰ら」は未然形であり、未然形+なむは願望の終助詞。文脈も「君、はやく帰らなむ。我ら待ちわびにたり」と、聞き手「君」への「早く帰ってほしい」という願望である。直前が連用形(帰り)か未然形(帰ら)かがまず決め手であり、文脈(話し手自身の意志か、他者への願望か)もそれを裏づける。

※この問題は誰でも古典塾オリジナルです。

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