漢文句法「使役」確認テスト(使・令・教・遣)|定期テスト対策|誰でも古典塾

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漢文の「使役(しえき)」は、「ある人に何かをさせる」という意味を表す言い方です。代表的な字は 使・令・教・遣 の四つで、いずれも「Aヲシテ B(セ)しム」(=AにBをさせる)と読みます。使役される相手(使役の対象)には「ヲシテ」を送るのが原則です。

ほかにも 命・召・説(とク) など、文脈によって使役の意味になる動詞があります。書き下し文では、助動詞の「しム」は 平仮名 で書くのが決まりです。それでは、次の各例文について、後の問いに答えよ。

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本文

※例文は学習用です。
① 使 民 戦。(民ヲシテ戦ハしム。)/民をして戦はしむ。
② 王 令 臣 諫。(王、臣ヲシテ諫メしム。)/王、臣をして諫めしむ。
③ 天 帝 使 我 長 百 獣 。(天帝、我ヲシテ百獣ニ長タラしム。)/天帝、我をして百獣に長たらしむ。
④ 遣 使 者 報 。(使者ヲシテ之ニ報ゼしム。)/使者をして之に報ぜしむ。
⑤ 教 子 読 。(子ヲシテ書ヲ読マしム。)/子をして書を読ましむ。
⑥ 令 人 問 其 故 。(人ヲシテ其ノ故ヲ問ハしム。)/人をして其の故を問はしむ。
⑦ 使 子 路 問 津 焉 。(子路ヲシテ津ヲ問ハしム。)/子路をして津を問はしむ。
⑧ 遣 将 守 。(将ヲシテ関ヲ守ラしム。)/将をして関を守らしむ。
⑨ 命 童 子 灌 。(童子ヲシテ園ニ灌ガしム。)/童子をして園に灌がしむ。
⑩ 召 之 入。(之ヲ召シテ入ラしム。)/之を召して入らしむ。
⑪ 使 人 称 其 善 。(人ヲシテ其ノ善ヲ称ヘしム。)/人をして其の善を称へしむ。
⑫ 令 後 世 知 之 。(後世ヲシテ之ヲ知ラしム。)/後世をして之を知らしむ。

設問

  1. 傍線部の使役を表す字「使」(①)の読みを平仮名(送り仮名を含む)で答えよ。
  2. 例文①「使 レ 民 戦。」で、使役の対象となっている語を抜き出して答えよ。
    • その語に付けるべき送り仮名を含めて、平仮名で書け。
  3. 傍線部の使役を表す字「令」(②)の読みを平仮名で答えよ。
  4. 例文③「天帝、我ヲシテ百獣ニ長タラしム。」で、使役の対象となっている語を答えよ。
  5. 傍線部の使役を表す字「遣」(④)の読みを平仮名で答えよ。
  6. 傍線部の使役を表す字「教」(⑤)の読みを平仮名で答えよ。
  7. 例文⑥「令 三 人 問 二 其 故 一。」で、使役の対象となっている語を答えよ。
  8. 例文⑨「命 三 童 子 灌 二 園 一。」の「命」が使役の意味で用いられていることがわかる理由を、文の構造(語の並び)に着目して説明せよ。
  9. 例文⑩「召 レ 之 入。」の「召」は、ここではどのような意味・働きで用いられているか、簡潔に説明せよ。
  10. 例文①〜⑫のうち、使役を表す字に「使」が用いられているものをすべて選び、番号で答えよ。
  11. 例文①〜⑫のうち、使役を表す字に「令」が用いられているものをすべて選び、番号で答えよ。
  12. 例文①〜⑫のうち、使役を表す字に「遣」が用いられているものをすべて選び、番号で答えよ。
  13. 使役の対象(〜にさせる相手)を表すとき、漢文の書き下しではどのような送り仮名を付けるか。平仮名で答えよ。
  14. 書き下し文では、助動詞「しム」は漢字と平仮名のどちらで書くか答えよ。
  15. 次の訓点付き漢文を書き下し文に直せ。
     使 レ 民 戦。
    • あわせて現代語訳(「AにBさせる」の形)も書け。
  16. 次の訓点付き漢文を書き下し文に直せ。
     教 三 子 読 二 書 一。
  17. 次の訓点付き漢文を書き下し文に直せ。
     遣 三 将 守 二 関 一。
  18. 次の訓点付き漢文を書き下し文に直せ。
     令 三 人 問 二 其 故 一。
  19. 次の書き下し文を現代語訳せよ。
     王、臣をして諫めしむ。
  20. 次の書き下し文を現代語訳せよ。
     子をして書を読ましむ。
  21. 次の書き下し文を現代語訳せよ。
     将をして関を守らしむ。
  22. 使・令・教・遣に共通する使役の基本の読み方を、「A」「B」を用いた形(〇〇ヲシテ〜)で説明せよ。
  23. 記述問題:漢文で使役を表すとき、使役の対象(させられる人)にはどのような送り仮名を付け、文末の動詞はどのように読むか。例を一つ挙げながら、二文程度で説明せよ。
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問1 しム(「使」は「(〜を)しむ」と読む使役の助動詞。「むかフ」などではなくここでは使役の「しム」)。

問2 民(たみ)。送り仮名を含めると「民をして」。

問3 しム(「令」も使役を表し「しむ」と読む。「令す」と動詞に読む場合もあるが、句法としての使役は「しム」)。

問4 我(われ)。「我をして」で「私に〜させる」の意。

問5 しム(「遣」も使役で「しむ」と読む。「つかハス(派遣する)」の意味から使役に転じたもの)。

問6 しム(「教」も使役で「しむ」と読む。「をしフ(教える)」の意味とは区別する)。

問7 人(ひと)。「人をして」で「人に〜させる」の意。

問8 「命」のすぐ下に使役の対象「童子」が置かれ、その後に動詞「灌(そそグ)」が続いて「童子ヲシテ〜灌ガしム」という形になっているため。「命ジテ〜しム(命令して〜させる)」の構造から使役と判断できる。

問9 「召」は本来「呼び寄せる・召し出す」の意で、ここでは「之を召して(呼び寄せて)入らしむ」のように、人を呼んで「入らせる」という使役の意味合いで用いられている。文脈によって使役を表す動詞の一例。

問10 ①・③・⑦・⑪(「使」が使役字として用いられている例文)。

問11 ②・⑥・⑫(「令」が用いられている例文)。

問12 ④・⑧(「遣」が用いられている例文)。

問13 「ヲシテ」(使役の対象には「をして」を付ける。これが使役の目印になる)。

問14 平仮名で書く(助動詞「しむ」は書き下しでは平仮名にするのが原則)。

問15 書き下し:民をして戦はしむ。/現代語訳:民を戦わせる(民に戦わせる)。

問16 子をして書を読ましむ。(現代語訳の参考:子に書物を読ませる)。

問17 将をして関を守らしむ。(参考:将軍に関所を守らせる)。

問18 人をして其の故を問はしむ。(参考:人にその理由を問わせる)。

問19 王は臣下に(君主を)諫めさせる。/王は臣下に諫めさせた。

問20 (親などが)子に書物を読ませる。

問21 (主君が)将軍に関所を守らせる。

問22 「Aヲシテ B(セ)しム」(=AにBをさせる)。使役の対象Aに「ヲシテ」を付け、動詞Bを「〜しむ」と読む。

問23 使役の対象(させられる人)には送り仮名「をして」を付け、文末の動詞は未然形に助動詞「しむ」を付けて「〜(せ)しむ」と読む。例えば「使 レ 民 戦。」は「民をして戦はしむ(民を戦わせる)」となる。

※この問題は誰でも古典塾オリジナルです。

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