漢文句法「受身」確認テスト(見・被・為〜所)|定期テスト対策|誰でも古典塾

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漢文の「受身(うけみ)」は、「〜される」という意味を表す重要な句法です。代表的なものに、助動詞の「見(る)」「被(る)」を動詞の前に置く形、「為(ため)に……所(ところ)」を用いて「AノBスルところトなル=AにBされる」と読む「為A所B」の形、そして前置詞の「於(おいて)」「乎(か)」を動詞の後に置き、「動詞+於+人」で「人に〜される」と動作の受け手を示す形があります。いずれも書き下し文では「る・らる」を補って読むのが原則です。次の各例文について、後の問いに答えよ。

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本文

※例文は学習用です。
① 信而見疑、忠而被謗。/信にして疑はれ、忠にして謗(そし)らる。
② 匹夫見辱、拔劍而起。/匹夫辱(はづか)しめらるれば、剣を抜きて起つ。
③ 年四十而見惡焉、其終也已。/年四十にして悪(にく)まるれば、其れ終らんのみ。
④ 盆成括見殺。/盆成括(ぼんせいかつ)殺さる。
⑤ 兄被尚書召。/兄、尚書に召(め)さる。
⑥ 寡人不祥、被於宗廟之祟。/寡人不祥にして、宗廟の祟(たた)りを被(こうむ)る。
⑦ 為郷里所一レ患。/郷里の患(うれ)ふる所と為(な)る。
⑧ 吾屬今為之虜矣。/吾が属(ともがら)、今に之(これ)が虜(とりこ)と為らん。
⑨ 衛太子為江充所一レ敗。/衛の太子、江充(こうじゅう)の敗る所と為る。
⑩ 先即制人、後則為人所一レ制。/先んずれば即ち人を制し、後(おく)るれば則ち人の制する所と為る。
⑪ 勞力者治於人。/力を労する者は人に治めらる。
⑫ 通者常制人、窮者常制於人。/通ずる者は常に人を制し、窮する者は常に人に制せらる。

設問

  1. 傍線部「見疑」(①)の読みを、送り仮名も含めてひらがなで答えよ。
  2. 「被謗」(①)を書き下し文に直せ。
  3. ②「見辱」を現代語訳せよ。
  4. ③「見惡」の読みをひらがなで答えよ。
  5. ④「盆成括見殺」を書き下し文に直せ。
  6. ⑤「被尚書召」について、次の各問いに答えよ。
    • (1)「召」の読みを送り仮名も含めて答えよ。
    • (2) 全体を現代語訳せよ。
  7. ⑥「被於宗廟之祟」の「被」の読みをひらがなで答えよ。
  8. ⑦「為郷里所患」の「為」「所」は、合わせて何という受身の句法を構成するか。記号で答えよ。
    • ア 為A所B イ 見B於A ウ 被A為B
  9. ⑦「為郷里所患」を書き下し文に直せ。
  10. ⑧「為之虜」を現代語訳せよ。
  11. ⑨「為江充所敗」を現代語訳せよ。
  12. ⑩「後則為人所制」について、次の各問いに答えよ。
    • (1) 書き下し文に直せ。
    • (2) 現代語訳せよ。
  13. ⑪「治於人」の「於」のはたらきとして正しいものを、次から選び記号で答えよ。
    • ア 比較(〜より) イ 受身(〜に……される) ウ 場所(〜において)
  14. ⑪「治於人」を現代語訳せよ。
  15. ⑫「窮者常制於人」を現代語訳せよ。
  16. ⑫「制於人」の読みを、送り仮名も含めてひらがなで答えよ。
  17. ①の「見」「被」は、いずれも何という句法を表すか。漢字二字で答えよ。
  18. 受身を表す語として、本文中に用いられているものを「見・被・為〜所・於」の中からすべて挙げよ。
  19. 次のうち、受身の意味を含まないものを一つ選び、記号で答えよ。
    • ア 信而見疑 イ 為郷里所患 ウ 先即制人 エ 勞力者治於人
  20. 「見」「被」を用いた受身と、「為A所B」を用いた受身の違いを、書き下し文の読み方の観点から二十字程度で説明せよ。(記述)
  21. 「動詞+於+名詞」の形が、受身の意味になる場合と場所を表す場合とで、現代語訳はどう異なるか。簡潔に説明せよ。(記述)
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問1 うたがはれ(うたがわれ)/「見+動詞」で「〜(ラ)ル」と読み、受身を表す。

問2 忠にして謗(そし)らる/「被+動詞」も「〜(ラ)ル」と読む受身。直訳は「忠義であるのに非難される」。

問3 (つまらない一人の男でも)侮辱される(と、剣を抜いて立ち上がる)。「見辱」=「辱められる」。

問4 にくまれ(にくまるれ)/「見惡」=「悪(にく)まる」。四十歳になっても人に憎まれるようでは、の意。

問5 盆成括(ぼんせいかつ)殺さる/「見殺」=「殺さる」。盆成括は人名。「殺された」の意。

問6 (1) めさる(召さる) (2) 兄は尚書(の官)に召し出される/呼び出される。「被+(於A)+動詞」で、Aに〜される。

問7 こうむる/この「被」は「こうむる(被る)」と読み、「災いを身に受ける」の意。受身の助動詞ではなく動詞だが、「〜を受ける」という受け身的内容を表す。

問8 ア(為A所B)/「AノBスルところトなル」と読み、「AにBされる」という受身を表す。

問9 郷里の患(うれ)ふる所と為(な)る/「村里の人々に嫌われる(厄介者にされる)」の意。

問10 こいつ(彼)の捕虜になる/「為之虜」=「之が虜と為る」で、「彼に捕らえられる(捕虜にされる)」という受身。

問11 江充(こうじゅう)に(攻め)敗られる/陥れられる。「為A所B」の形で、Aは江充、Bは「敗」。

問12 (1) 後(おく)るれば則ち人の制する所と為る (2) 後れを取れば、(かえって)人に制圧される/相手に抑え込まれる。「先んずれば人を制す」と対になる。

問13 イ(受身)/「動詞+於+人」で「人に〜される」を表す。ここは「人に治められる=人に支配される」。

問14 (肉体)労働をする者は、(他)人に治められる(支配される)。「治於人」=「人に治めらる」。

問15 行き詰まる者は、いつも他人に支配される(抑え込まれる)。「窮する者は常に人に制せらる」。

問16 ひとにせいせらる(人に制せらる)/「制+於+人」で「人に制せらる」と受身に読む。

問17 受身/「見」「被」はともに動詞の上に置かれ、受身の助動詞「る・らる」を添えて読む。

問18 見・被・為〜所・於(四つすべて)/①②③④で見、①⑤⑥で被、⑦⑧⑨⑩で為〜所、⑪⑫で於が用いられている。

問19 ウ(先即制人=先んずれば即ち人を制す)/これは「人を制する(支配する)」という能動の意で、受身ではない。他は順に見・為〜所・於による受身。

問20 (解答例)見・被は動詞の上に置き「る・らる」と読むが、為A所Bは「AノBスルところトなル」と読む。(※「読む位置と読み方が異なる」点を押さえていれば可)

問21 (解答例)受身なら「(人)に〜される」と訳し、場所なら「(場所)において〜する/〜で〜する」と訳す。文脈で動作の受け手か場所かを判断する。

※この問題は誰でも古典塾オリジナルです。

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