漢文句法「再読文字」確認テスト(未・将・当・須・宜・猶・盍)|定期テスト対策|誰でも古典塾

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「再読文字(さいどくもじ)」とは、一つの漢字を文中で二度読む特別な字のことです。一度目は返り点に関係なく上から副詞のように読み、二度目は返り点に従って下から動詞・助動詞のように読みます。代表的なものに、未(いまダ〜ず)・将/且(まさニ〜ントす)・当/応(まさニ〜べシ)・須(すべかラク〜べシ)・宜(よろシク〜べシ)・猶/由(なホ〜ノ/ガごとシ)・盍(なんゾ〜ざル)があります。それぞれ「打消」「これからの予定」「当然」「義務・必要」「適当」「比況」「再読の反語」と意味が決まっているので、字と意味をセットで覚えることが大切です。次の各例文について、後の問いに答えよ。

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本文

※例文は学習用です。
(書き下し)未だ嘗て有らざるなり。
(書き下し)花の落つること未だ多少を知らず。
(書き下し)吾将に東して帰らんとす。
(書き下し)日且に暮れんとす。
(書き下し)事当に是くのごとくなるべきなり。
(書き下し)罪人応に罰せらるべし。
(書き下し)学者須らく志を立つべし。
(書き下し)汝宜しく自ら勉むべし。
(書き下し)過ちて改めざるは、是れ猶ほ過ち有るがごときなり。
(書き下し)民の仁に帰するは、猶ほ水の下に就くがごときなり。
(書き下し)子盍ぞ之を言はざる。
(書き下し)君は由ほ父のごときなり。
① 未(いまダ)=嘗(ず)=也。
② 春眠不暁、夜来風雨、花落つること未(いまダ)(ず)=多少
③ 吾将(まさニ)=東シテ而帰(ント)=矣(す)
④ 日且(まさニ)=暮(レント)=矣(す)
⑤ 事当(まさニ)=如(ノ)=也(ベキ)
⑥ 罪人応(まさニ)=罰(セラル)=矣(ベシ)
⑦ 学者須(すべかラク)=立(ヲ)=也(ベシ)
⑧ 汝宜(よろシク)=自(ム)=矣(ベシ)
⑨ 過チテ而不改、是猶(なホ)=有(ノ)=也(ごとシ)
⑩ 子盍(なんゾ)=言(ハ)=之(ざル)
⑪ 民之帰仁、猶(なホ)=水之就(ノ)=也(ごとシ)
⑫ 君由(なホ)=父=也(ごとシ)

設問

  1. ①の傍線部「未」について、再読文字としての読み方を答えよ。
    • 一度目(副詞的な読み)
    • 二度目(返って読む部分)
  2. ②の例文「花落つること未だ多少を知らず」を、すべてひらがなを用いず適宜漢字仮名交じりの書き下し文に直せ。
  3. ③の傍線部「将」について、再読文字としての読み方を答えよ。
    • 一度目
    • 二度目
  4. ③「吾将に東して帰らんとす」を現代語訳せよ。
  5. ④の傍線部「且」について、再読文字としての読み方を答えよ。
    • 一度目
    • 二度目
  6. ⑤の傍線部「当」について、再読文字としての読み方を答えよ。
    • 一度目
    • 二度目
  7. ⑥の傍線部「応」について、再読文字としての読み方を答えよ。
    • 一度目
    • 二度目
  8. ⑦の傍線部「須」について、再読文字としての読み方を答えよ。
    • 一度目
    • 二度目
  9. ⑦の例文「学者須志」を書き下し文に直せ。
  10. ⑦「学者須らく志を立つべし」を現代語訳せよ。
  11. ⑧の傍線部「宜」について、再読文字としての読み方を答えよ。
    • 一度目
    • 二度目
  12. ⑨の傍線部「猶」について、再読文字としての読み方を答えよ。
    • 一度目
    • 二度目
  13. ⑨「是れ猶ほ過ち有るがごときなり」を現代語訳せよ。
  14. ⑩の傍線部「盍」について、再読文字としての読み方を答えよ。
    • 一度目
    • 二度目
  15. ⑩の例文「子盍之」を書き下し文に直せ。
  16. ⑩「子盍ぞ之を言はざる」を現代語訳せよ。
  17. 「未」の表す意味として最も適当なものを次から選べ。
    • ア 〜しようとする イ まだ〜ない ウ 〜すべきだ エ ちょうど〜のようだ
  18. 「将(且)」の表す意味として最も適当なものを次から選べ。
    • ア まだ〜ない イ ちょうど〜のようだ ウ (今にも)〜しようとする エ 〜したほうがよい
  19. 「当(応)」と「須」と「宜」は、いずれも下に「べし」を伴う再読文字である。この三つの意味のちがいを、それぞれ簡潔に説明せよ。
  20. 「猶(由)」の表す意味として最も適当なものを次から選べ。
    • ア 義務・必要 イ 当然 ウ 打消 エ あたかも〜と同じだ(比況)
  21. 「盍」は、ある二つの語が一字に縮まってできた再読文字である。もとの二字(漢字)を答え、あわせて「盍」が表す意味(どのような気持ちを述べる言い方か)を説明せよ。
  22. 次の文を読んで、後の問いに答えよ。
    「学者須志、且不怠。」(学ぶ者は志を立てるべきであり、なまけてはならない。)
    • この文の「須」は再読文字だが、同じ文中の「且」は再読文字として用いられているか。用いられていないとすれば、ここではどのような意味・読みで使われているか説明せよ。
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問1 (未)一度目=いまダ 二度目=ず /「未」は打消を表す再読文字。「いまダ〜ず」と読み、「まだ〜ない」の意。一度目「いまダ」は副詞、二度目「ず」は打消の助動詞として下から返って読む。

問2 花の落つること未だ多少を知らず。
(一度目「いまダ」、二度目「ず」と返って読む点に注意。)

問3 (将)一度目=まさニ 二度目=〜ントす(せんとす) /「まさニ〜ントす」と読み、これから起ころうとすること(近い未来・意志)を表す。例③は「まさに〜んとす」と送る。

問4 私はいよいよ(これから)東へ行って帰ろうとしている。
(「将に〜んとす」を「今にも〜しようとする・〜するつもりだ」と訳す。)

問5 (且)一度目=まさニ 二度目=〜ントす /「且」は「将」と同じ働きの再読文字で、「まさニ〜ントす」と読む。例④は「まさに暮れんとす」。

問6 (当)一度目=まさニ 二度目=べシ /「まさニ〜べシ」と読み、当然・適当(〜すべきだ・〜のはずだ)を表す。

問7 (応)一度目=まさニ 二度目=べシ /「応」も「当」と同じく「まさニ〜べシ」と読む。当然・推量(きっと〜だろう・〜のはずだ)を表す。

問8 (須)一度目=すべかラク 二度目=べシ /「すべかラク〜べシ」と読み、義務・必要(ぜひ〜する必要がある・〜しなければならない)を表す。

問9 学者須らく志を立つべし。
(「須」を「すべからく」と読み、文末で「べし」と返って読む。)

問10 学問をする者は、ぜひとも(自分の)志を立てる必要がある(立てなければならない)。
(「須らく〜べし」を「ぜひ〜する必要がある」と訳す。)

問11 (宜)一度目=よろシク 二度目=べシ /「よろシク〜べシ」と読み、適当・勧め(〜するのがよい・〜したほうがよい)を表す。

問12 (猶)一度目=なホ 二度目=〜ノ/ガごとシ /「なホ〜(ノ/ガ)ごとシ」と読み、比況(あたかも〜と同じだ・まるで〜のようだ)を表す。

問13 これは、ちょうど(あたかも)過ちがあるのと同じことだ(まるで過ちを犯したのと変わらない)。
(「猶ほ〜がごとし」を「ちょうど〜と同じだ・まるで〜のようだ」と訳す。)

問14 (盍)一度目=なんゾ 二度目=ざル /「なんゾ〜ざル」と読む再読文字。「どうして〜しないのか」と相手に勧め・うながす反語的な言い方。

問15 子盍ぞ之を言はざる。
(「盍」を「なんぞ」と読み、文末を連体形「ざる」で結ぶ。)

問16 あなたはどうしてそれを言わないのか(言えばよいではないか)。
(「盍ぞ〜ざる」を「どうして〜しないのか」と訳し、暗に「〜すればよい」と勧める気持ちをこめる。)

問17 イ(まだ〜ない)。
「未」は打消を表す再読文字。

問18 ウ((今にも)〜しようとする)。
「将・且」は近い未来・これからの予定や意志を表す。

問19 いずれも「べし」を伴うが、
・当(応)…「当然・適当」=〜すべきだ・〜のはずだ(道理・きまりとしてそうなる)。
・須…「義務・必要」=ぜひ〜する必要がある・〜しなければならない(必要性を強調)。
・宜…「適当・勧め」=〜するのがよい・〜したほうがよい(おだやかな助言)。
同じ「べし」でも、当(応)は当然、須は必要、宜は勧めとニュアンスが分かれる。

問20 エ(あたかも〜と同じだ(比況))。
「猶・由」は比況(たとえ)を表す再読文字。

問21 もとの二字=「何(なん)+不(ず)」。
「盍」は「何ぞ〜ざる」の「何不」が一字に縮まったもの。「どうして〜しないのか」と問いかけ、相手に暗に「〜すればよいではないか」とうながす(勧誘・忠告の)気持ちを表す。

問22 用いられていない。ここでの「且」は再読文字(まさニ〜ントす)ではなく、「かツ」と読む接続の語で、「そのうえ・また・〜であり、しかも」と前後の内容を並べてつなぐ意味で使われている。
(同じ字でも、再読文字か否かは文脈と送り仮名で見分ける。「且=まさニ〜ントす」か「且=かツ」かを混同しないこと。)

※この問題は誰でも古典塾オリジナルです。

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