桐壺 テスト対策問題28問|源氏物語・解答つきPDF

桐壺(源氏物語) 確認テスト|定期テスト対策 定期テスト対策

『源氏物語』の冒頭「いづれの御時にか…」は、定期テストで最もよく出題される箇所の一つです。光源氏の母・桐壺更衣の身分と、帝のあつい寵愛、そしてそれをめぐる女御・更衣たちの嫉妬が、わずか数行に凝縮されています。ここでは、その頻出箇所をオリジナルの設問にしました。まずは本文を読み、設問に答え、最後の「解答・解説」で確認してください。先に物語の流れをつかみたい人は、源氏物語『桐壺』のやさしい解説もあわせて読むと、設問の意図がぐっとわかりやすくなります。

本文(傍線①〜⑮)

いづれの御時(おほんとき)にか、女御(にようご)・更衣(かうい)あまたさぶらひたまひける中に、いとやむごとなき際(きは)にはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり。
はじめより我はと思ひ上がりたまへる御方々、めざましきものにおとしめそねみたまふ。同じほど、それより下臈(げらふ)の更衣たちは、ましてやすからず
朝夕の宮仕へにつけても、人の心をのみ動かし、恨みを負ふ積もりにやありけむ、いと篤(あつ)しくなりゆき、もの心細げに里がちなるを、いよいよ飽かずあはれなるものに思ほして、人のそしりをもえ憚(はばか)らせたまはず、世のためしにもなりぬべき御もてなしなり。

語注 御時=御代。天皇の治世。 女御・更衣=帝に仕える后妃。女御のほうが上位。 さぶらふ=お仕えする(謙譲語)。 やむごとなし=高貴だ・格別だ。 際=身分。 時めく=寵愛を受けて栄える。 思ひ上がる=自負する。 めざまし=目にあまる・気にくわない。 おとしむ=見下す。 そねむ=ねたむ。 下臈=身分の低い者。 やすからず=心が穏やかでない。 篤し=病気が重い。 里がち=実家に下がりがち。 飽かず=いくら見ても飽き足りない。 思ほす=「思ふ」の尊敬語。 そしり=非難。 憚る=遠慮する・気にする。 ためし=先例・語り草。 御もてなし=お扱い。

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使い方のおすすめ。①まず何も見ずに解く → ②解答で答え合わせ → ③まちがえた設問の番号と同じ傍線を本文で探して読み直す。

設問

A 語句の意味と読み

  1. ①の「御時」の読みと意味を書け。
  2. ③「やむごとなき」の意味を書け。
  3. ⑤「時めき」の意味を書け。
  4. ⑦「めざましき」のここでの意味を書け。
  5. ⑨「下臈(げらふ)」の読みと意味を書け。
  6. ⑩「やすからず」の意味を書け。
  7. ⑫「篤しく」と⑬「里がちなる」の意味をそれぞれ書け。

B 文法

  1. ①の「か」の下に省略されている語を補い、その理由も書け。
  2. ④「際(きは)にはあらぬ」の「ぬ」は何の助動詞の何形か。
  3. ⑪の「や」と「けむ」を、それぞれ文法的に説明せよ。
  4. ⑮の「え〜ず」は、どのような意味を表すか。
  5. 「世のためしにもなりぬべき」の「ぬ」「べき」を、それぞれ文法的に説明せよ。

C 敬語と敬意の方向

  1. ②の敬語を二つに分け、それぞれ種類と、誰から誰への敬意かを書け。
  2. ⑥の「たまへ」の敬語の種類と、誰から誰への敬意かを書け。
  3. ⑧の「たまふ」の敬語の種類と、誰から誰への敬意かを書け。
  4. ⑭「思ほして」は「思ふ」をどう言いかえた語か。種類と敬意の方向も書け。
  5. ⑮の「せたまは」は何と呼ばれる言い方か。誰への敬意かも書け。

D 口語訳

  1. ①「いづれの御時にか」(省略されている語を補って訳すこと)
  2. ⑦・⑧「めざましきものにおとしめそねみたまふ」
  3. ⑫・⑬を含む「いと篤しくなりゆき、もの心細げに里がちなるを」
  4. ⑮を含む「人のそしりをもえ憚らせたまはず」

E 内容・記述

  1. ③・④から、桐壺更衣はどのような身分の女性だと分かるか。書け。
  2. 桐壺更衣が女御・更衣たちから見下され、ねたまれたのはなぜか。また、ねたんだのは具体的にどのような人々か。本文の語句を使って書け。
  3. 更衣が⑬「里がちなる」ようになったのはなぜか。また、それに対して帝の気持ちはどう変化したか。書け。
  4. 「世のためしにもなりぬべき御もてなしなり」とは、どういうことか。書け。

F 文学史

  1. 『源氏物語』の作者名・成立したおおよその時代・全部で何帖から成るかを書け。
  2. 『源氏物語』のような、伝説や空想をもとにつくられた物語を何というか。
  3. その系譜で「物語の祖(現存する日本最古の物語)」とされる作品名を書け。

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解答と解説

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A 語句の意味と読み

問1 おほんとき/御代(帝の治世)

問2 高貴だ・格別だ
└ 「際」=身分、と続く

問3 (帝の)寵愛を受けて栄える
└ ×「時流に乗る」ではない

問4 目にあまる・気にくわない(不快だ)
└ ★現代語の「目ざましい(すばらしい)」ではない

問5 げらふ(げろう)/身分の低い者

問6 心が穏やかでない・おだやかでいられない

問7 篤しく=病気が重く 里がちなる=実家に下がりがちである

B 文法

問8 「ありけむ」(あらむ)などが省略されている。係助詞「か」の結びが省かれているため。

問9 打消の助動詞「ず」の連体形
└ 下に「が(=方)」が続くので連体形

問10 「や」=係助詞(疑問)/「けむ」=過去推量の助動詞(連体形。「や」の結び)
└ 「〜であったのだろうか」

問11 〜できない(不可能)

問12 「ぬ」=強意(確述)の助動詞「ぬ」の終止形/「べき」=推量(当然)の助動詞「べし」の連体形
└ 「きっと〜になってしまいそうな」

C 敬語と敬意の方向

問13 「さぶらひ」=謙譲語。作者から帝への敬意/「たまひ」=尊敬語。作者から女御・更衣への敬意
└ ★一語の中に二方向。最頻出

問14 尊敬語/作者から御方々(女御たち)への敬意

問15 尊敬語/作者から御方々(女御たち)への敬意

問16 「思ふ」の尊敬語/作者から帝への敬意

問17 最高敬語(二重敬語)/帝への敬意
└ ★帝や中宮など、最も高い方にだけ使う

D 口語訳

問18 どの帝の御代のことであっただろうか。

問19 (その更衣を)気にくわない者として見下し、ねたみなさる。

問20 たいそう病気が重くなっていき、なんとなく心細そうに実家に下がりがちであるのを、

問21 人の非難をもお気になさることがおできにならず、

E 内容・記述

問22 それほど高貴な家柄の出ではない、女御より下の身分の更衣。

問23 身分が高くないのに、帝の寵愛をひとりじめしていたから。ねたんだのは「はじめより我はと思ひ上がりたまへる御方々」(女御たち)と、「同じほど、それより下臈の更衣たち」。

問24 人々の恨みを受け続けて心労が重なり、病気が重くなったから。帝はそれを見て、ますますこの上なくいとしいものとお思いになった。

問25 帝の更衣への扱いが、のちの世の語り草になってしまいそうなほど、度をこえたものであったということ。

F 文学史

問26 紫式部/平安時代(中期)/五十四帖

問27 作り物語(つくりものがたり)

問28 『竹取物語』

【テスト直前チェック】この三つ
「さぶらひたまひ」は二方向の敬語。「さぶらひ」=謙譲(帝へ)/「たまひ」=尊敬(女御・更衣へ)。誰の動作かを先に決めると、向きは自動的に決まります。
「せたまは」は最高敬語(二重敬語)。帝だから使われています。
「めざまし」=気にくわない。現代語の「目ざましい(すばらしい)」ではありません。

現代語訳(全文)

どの帝の御代のことであっただろうか、女御や更衣が大勢お仕えなさっていた中に、それほど高貴な身分ではない方で、格別に帝の寵愛を受けていらっしゃる方があった。

(入内の)はじめから「自分こそは」と自負していらっしゃった女御の方々は、(その更衣を)気にくわない者として見下し、ねたみなさる。同じ身分、あるいはそれより低い身分の更衣たちは、まして心穏やかでない。

朝夕の宮仕えにつけても、人の心をひたすら乱すばかりで、恨みを受けることが積み重なったせいであろうか、たいそう病気が重くなっていき、なんとなく心細そうに実家に下がりがちであるのを、(帝は)ますますこの上なくいとしいものとお思いになって、人の非難をもお気になさることがおできにならず、世の語り草にもなってしまいそうなお扱いである。

※この問題は誰でも古典塾のオリジナルです。本文は古典(著作権の対象外)から正確に引用しています。

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