古文「せ」の識別 100題ドリル|無料PDFと解答付き

古文「せ」識別ドリル アイキャッチ 古文ドリル

過去・使役・サ変未然形を100問で見分ける

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解説記事「古文「せ」の識別 100題識別」を読む

このドリルでわかること

はじめに:「せ」の正体(4パターン)

古文の「せ」は識別問題で頻出。大きく 4種類 あります。

種類 接続/品詞 判別ポイント
① 過去の助動詞「き」 未然形「せ」 連用形接続 「せ+ば〜まし」(反実仮想) 行かば、見まし
② サ変動詞「す」 未然形「せ」 一語のサ変 「す」一語+打消/推量 旅行ず/勉強
③ 使役の助動詞「す」 未然形「せ」 四段・ナ変・ラ変未然形接続 「〜せ+たまふ/む/ず」 行かたまふ(行かせなさる)
④ 尊敬の助動詞「す」 未然形「せ」 四段・ナ変・ラ変未然形接続 「〜せ+たまふ」二重敬語 らる(おっしゃる)

識別の鉄則

識別の鉄則

  1. 直前の語の活用形と品詞 を見る
  2. サ変「す」一語 → サ変未然形「せ」
  3. 四段・ナ変・ラ変の未然形+「せ」 → 使役・尊敬の「す」未然形
  4. 下接語 を見る
  5. 「せ+ば〜まし」 → 過去「き」未然形(反実仮想)
  6. 「せ+ず」「せ+む」 → サ変「す」未然形
  7. 「せ+たまふ」 → 使役・尊敬の助動詞「す」(高貴な主語なら尊敬の二重敬語)
  8. 反実仮想「ませば〜まし/せば〜まし」 は重要構文。「もし〜だったら、〜だろうに」
  9. 使役と尊敬の助動詞「す」の見分け
  10. 下に尊敬語が続く(たまふ・おはす)+ 高貴な主語 → 尊敬の二重敬語
  11. 下に尊敬語がない or 主語が一般人 → 使役

「識別の鉄則」は文法的に正しい順序。
こちらは 試験本番で3秒で答えを出す ための実戦テクニックです。

コツ① 「せば〜まし」が見えたら 過去「き」未然形 で即決

  • 「せ+ば」 と「文の後ろに まし」がセットで出てきたら → 反実仮想「もし〜だったら〜だろうに」
  • これは古文の重要構文。形を見た瞬間に答えを書く。
  • 例:「世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし

コツ② 「せ給ふ/せたまふ」を見たら 使役か尊敬か を2秒で判定

  • 直前の動詞が 四段・ナ変・ラ変の未然形 → 助動詞「す」未然形「せ」
  • 主語が 天皇・中宮など最高位+自分で動作尊敬の二重敬語「お〜になる」
  • 主語が貴人でも 別の人にやらせている使役「〜させなさる」
  • 「○○〜せ給ふ」のように 「○○に」 があれば使役で確定。

コツ③ 直前の語幹が 意味を持つ独立した名詞 ならサ変「す」未然形

  • 「旅行ず」「勉強む」「物語ばや」 → 名詞+サ変「す」の組合せ
  • 「せ+ず/せ+む/せ+ばや」 → サ変「す」未然形「せ」が定番。
  • 名詞か動詞語尾かをまず判定。

コツ④ 「仰せ/思せ/きこえさせ」など 一語の尊敬動詞 に注意

  • 「仰す(おほす)」「思す(おぼす)」は それ自体で尊敬語。「せ」を切り出さない。
  • 「きこえさす」も使役の助動詞ではなく 謙譲語の一語
  • 形を見て「一語動詞」と判断できれば、識別問題から除外できる。

試験本番でのチェック順序

  1. せば〜まし」のセットを探す(YES → 過去「き」未然形で終了)
  2. 直後が 「給ふ/たまふ/おはす」 → 使役 or 尊敬(主語と動作主で判定)
  3. 直前が 名詞 → サ変「す」未然形
  4. 「仰せ・思せ」など 一語の尊敬動詞 ではないか確認

→ この順番で 3秒 で答えが出ます。

よくある引っかけ

  • せ給ふ」を必ず尊敬の二重敬語と決めつけない → 動作主が別人なら使役+尊敬
  • 仰せらる」の「せ」は 動詞「仰す」の一部。助動詞ではない
  • せ+ず」をサ変と決めつけない → 直前が四段未然形なら使役・尊敬の「す」未然形「せ」(例:「行かず」=行かせない)
  • せばや」は「サ変未然形+願望ばや」or「過去せ+係助詞ばや」で文脈による

🎯 解き方のコツ(時短テクニック)

🎯 解き方のコツ(時短テクニック)

問題(Q1〜Q100)

ここから100問を表示します。スマホでも解けるよう、答えと解説は各問の直下に表示しています。「解答が見えると解いた気にならない」という方は、上のPDFをダウンロードして印刷で解いてください。

【第1部】基礎編(Q1〜Q20)

4パターンを識別する基本問題。


Q1.次の傍線部「せ」を識別せよ。

月見ば、思ひ出でなまし。

答え:過去の助動詞「き」未然形「せ」 解説:「見」上一段連用形+「せ」+「ば」(仮定)+反実仮想「なまし」。「月を見たならば、思い出すだろうに」。反実仮想の典型。


Q2.次の傍線部「せ」を識別せよ。

旅行ず。

答え:サ変動詞「す」未然形「せ」 解説:「旅行す」サ変未然形+打消「ず」。「旅行しない」。


Q3.次の傍線部「せ」を識別せよ。

帝、行かたまふ。

答え:尊敬の助動詞「す」未然形「せ」(二重敬語) 解説:「行か」四段未然形+尊敬「す」未然形+尊敬「たまふ」。主語が帝(高貴)で、下に尊敬「たまふ」 → 尊敬の二重敬語。「お行きになる」。


Q4.次の傍線部「せ」を識別せよ。

主、家臣に物を取らたまふ。

答え:使役の助動詞「す」連用形「せ」 解説:「取ら」(四段「取る」未然)+使役「す」連用「せ」+尊敬「たまふ」。「主が家臣に取らせる」 → 使役。「家臣に物を取らせなさる」。


Q5.次の傍線部「せ」を識別せよ。

春過ぎて夏来ば、衣替へまし。

答え:過去の助動詞「き」未然形「せ」 解説:「来(き)」カ変連用形+「せ」+「ば」+反実仮想「まし」。「夏が来たなら、衣替えするだろうに」。


Q6.次の傍線部「せ」を識別せよ。

勉強ね。

答え:サ変動詞「す」未然形「せ」 解説:「勉強す」サ変未然+打消「ず」已然形「ね」。「勉強しないので/勉強しない」。


Q7.次の傍線部「せ」を識別せよ。

らる。

答え:下二段動詞「仰す」未然形「仰せ」の一部 解説:「仰せ」は下二段動詞「仰す」(おっしゃる)の未然形そのもの。助動詞ではない。直後の「らる」(尊敬の助動詞)は未然形接続。「仰せらる」全体で「お命じになる」「おっしゃる」の意の敬語表現。


Q8.次の傍線部「せ」を識別せよ。

あらたまへ。

答え:使役 or 尊敬の助動詞「す」未然形「せ」 解説:「あら」ラ変「あり」未然形+「せ」+尊敬「たまへ」命令形。文脈で使役か尊敬かが決まる。 典型:「あらせたまへ」は「(〜の状態に)してくださいませ」または「いてくださいませ」。


Q9.次の傍線部「ませ」を識別せよ。

風吹かませば、波立たまし。

答え:反実仮想の助動詞「まし」未然形「ませ」 解説:「吹か」(四段未然)+「ませ」+「ば」+反実仮想「まし」。「もし風が吹いたならば、波が立つだろうに」。「ませば〜まし」は反実仮想の典型構文。


Q10.次の傍線部「せ」を識別せよ。

試験をむ。

答え:サ変動詞「す」未然形「せ」 解説:「試験」(名詞)を目的語にとり「(試験を)する」の意の「す」(サ変)未然形+意志「む」。「試験をしよう」。


Q11.次の傍線部「せ」を識別せよ。

中宮、御文書かたまふ。

答え:尊敬の助動詞「す」未然形「せ」(二重敬語) 解説:「書か」四段未然+尊敬「す」未然+尊敬「たまふ」。主語が中宮(高貴)。「お書きになる」。


Q12.次の傍線部「せ」を識別せよ。

弟に仕事さす。

答え:サ変動詞「す」未然形「せ」 解説:「仕事」+「す」サ変未然+使役「さす」。「弟に仕事をさせる」。


Q13.次の傍線部「せ」を識別せよ。

知りば、来まし。

答え:過去の助動詞「き」未然形「せ」 解説:「知り」四段「知る」連用形+過去「き」未然「せ」+「ば」+「まし」(反実仮想の標準形「連用形+せば〜まし」)。「(あの時)知ったならば、(今)来るだろうに」。


Q14.次の傍線部「せ」を識別せよ。

大臣、馬を走らたまふ。

答え:使役の助動詞「す」未然形「せ」 解説:「走ら」四段未然+使役「す」未然+尊敬「たまふ」。文脈「大臣が馬を走らせる」 → 使役。


Q15.次の傍線部「せ」を識別せよ。

解かたまへ。

答え:使役 or 尊敬の助動詞「す」未然形「せ」 解説:「解か」四段未然+「せ」+尊敬「たまへ」命令。文脈で:誰かに解かせる→使役 / 自ら解く(高貴)→尊敬。


Q16.次の傍線部「し」を識別せよ。

法師、念仏たり。

答え:サ変動詞「す」連用形「し」 解説:「念仏す」(複合サ変)連用形「し」+存続「たり」。「法師が念仏していた」。サ変「す」の連用形は「し」。


Q17.次の傍線部「せ」を識別せよ。

君、御階を昇らたまふ。

答え:尊敬の助動詞「す」未然形「せ」(二重敬語) 解説:「昇ら」四段未然+尊敬「す」未然+尊敬「たまふ」。主語が君(高貴)。「お昇りになる」。


Q18.次の傍線部「せ」を識別せよ。

物言はば、答へまし。

答え:過去の助動詞「き」未然形「せ」 解説:「言は」四段未然+「せ」+「ば」+「まし」(反実仮想)。「物を言ったならば、答えるだろうに」。


Q19.次の傍線部「せ」を識別せよ。

じ。

答え:サ変動詞「す」未然形「せ」 解説:「旅す」(複合サ変)未然形+打消推量「じ」。「旅をしないだろう」。


Q20.次の傍線部「せ」を識別せよ。

御製を作らたまふ。

答え:尊敬の助動詞「す」未然形「せ」(二重敬語) 解説:「作ら」四段未然+尊敬「す」未然+尊敬「たまふ」。「御製」(=帝の作品)を作る主体は帝、高貴な主語+下に尊敬。「お作りになる」。


基礎編 /20


【第2部】標準編(Q21〜Q50)

反実仮想構文、使役/尊敬の見分け、係り結びを含む応用問題。


Q21.次の傍線部「せ」を識別せよ。

雨降らば、止みなまし。

答え:過去の助動詞「き」未然形「せ」 解説:「降ら」四段未然+「せ」+「ば」+「なまし」(完了「ぬ」未然「な」+反実仮想「まし」)。「雨が降ったならば、止んだだろうに」。


Q22.次の傍線部「せ」を識別せよ。

旅装ず。

答え:サ変動詞「す」未然形「せ」 解説:「旅装す」(複合サ変、=旅支度をする)未然形+打消「ず」。「旅装をしない」。


Q23.次の傍線部「せ」を識別せよ。

帝、自ら楽しまたまふ。

答え:尊敬の助動詞「す」未然形「せ」(二重敬語) 解説:「楽しま」(四段「楽しむ」未然)+尊敬「す」未然「せ」+尊敬「たまふ」。「自ら」とあるので動作主は帝自身。「自らお楽しみになる」(尊敬の二重敬語)。


Q24.次の傍線部「せ」を識別せよ。

知らねば、答へず。

答え:使役の助動詞「す」未然形「せ」 解説:「知ら」四段未然+使役「す」未然+打消「ず」已然形「ね」+「ば」(原因)。「知らせないので、答えない」。


Q25.次の傍線部「せ」を識別せよ。

春来ば、雪解けなまし。

答え:過去の助動詞「き」未然形「せ」 解説:「来(き)」カ変連用+「せ」+「ば」+「なまし」(反実仮想)。「春が来たならば、雪が解けるだろうに」。


Q26.次の傍線部「せ」を識別せよ。

いざむ。

答え:サ変動詞「す」未然形「せ」 解説:「いざ」(=さあ)+「す」サ変未然+意志「む」。「さあ、しよう」。


Q27.次の傍線部「せ」を識別せよ。

内裏より召せたまへり。

答え:使役の助動詞「す」連用形「せ」 解説:「召さ」(四段「召す」未然)+使役「す」連用「せ」+尊敬「たまへ」+完了「り」。「内裏からお呼び出させなさった」。


Q28.次の傍線部「せ」を識別せよ。

嘆かたまふ。

答え:尊敬の助動詞「す」未然形「せ」(二重敬語) 解説:「嘆か」四段未然+尊敬「す」未然+尊敬「たまふ」。高貴な主語の場合「お嘆きになる」。


Q29.次の傍線部「けれ」を識別せよ。

道狭ければ通り難し。

答え:形容詞「狭し」(ク活用)已然形「狭けれ」 解説:形容詞「狭し」(ク活用)已然形+接続助詞「ば」(原因)。「道が狭いので通りにくい」。


Q30.次の傍線部「し」を識別せよ。

食事たまふ。

答え:サ変動詞「す」連用形「し」 解説:「食事す」(複合サ変)連用形「し」+尊敬「たまふ」。「お食事なさる」。サ変「す」の連用形は「し」。


Q31.次の傍線部「させ」を識別せよ。

御覧ぜさせたまふ。

答え:使役・尊敬の助動詞「さす」連用形「させ」 解説:「御覧ぜ」(サ変「御覧ず」未然形)+使役・尊敬「さす」連用形「させ」+尊敬「たまふ」。動作主が中宮自身なら「ご覧になる」(尊敬の二重敬語)。 ※「す」と「さす」の使い分け:「さす」は下一段・上一段・下二段・上二段・カ変・サ変未然形接続。「御覧ず」はサ変なので「さす」が付く。


Q32.次の傍線部「せ」を識別せよ。

月見ば、夜更けなまし。

答え:過去の助動詞「き」未然形「せ」 解説:「見」上一段連用+「せ」+「ば」+「なまし」。「月を見たならば、夜が更けてしまうだろうに」。


Q33.次の傍線部「せ」を識別せよ。

自ら歌詠またまふ。

答え:尊敬の助動詞「す」未然形「せ」(二重敬語) 解説:「詠ま」四段未然+尊敬「す」未然+尊敬「たまふ」。「自ら」が示すように主語が動作主=高貴。「お詠みになる」。


Q34.次の傍線部「せ」を識別せよ。

子に水汲まけり。

答え:使役の助動詞「す」連用形「せ」 解説:使役「す」は未然・連用同形「せ」。下接「けり」は連用接続なので、ここの「せ」は連用形。「汲ま」(四段未然)+使役「す」連用「せ」+過去「けり」。「子に水を汲ませた」。


Q35.次の傍線部「せ」を識別せよ。

じ。

答え:サ変動詞「す」未然形「せ」 解説:「旅す」(複合サ変)未然形「せ」+打消推量「じ」。「旅をしないだろう」。


Q36.次の傍線部「させ」を識別せよ。

母、子を寝させたまふ。

答え:使役の助動詞「さす」連用形「させ」 解説:「寝(ね)」(下二段「寝」未然)+使役「さす」連用形「させ」+尊敬「たまふ」。下二段未然形接続なので「さす」が付く。「子を寝かせなさる」。


Q37.次の傍線部「せ」を識別せよ。

行かぬ。

答え:使役の助動詞「す」連用形「せ」+完了「ぬ」終止形 解説:「行か」四段未然+使役「す」連用+完了「ぬ」。「行かせてしまった」。


Q38.次の傍線部「せ」を識別せよ。

知らたり。

答え:使役の助動詞「す」連用形「せ」+存続「たり」 解説:「知ら」四段未然+使役「す」連用+存続「たり」。「知らせていた」。


Q39.次の傍線部「せ」を識別せよ。

帝、御琴弾かたまふ。

答え:尊敬の助動詞「す」未然形「せ」(二重敬語) 解説:「弾か」四段未然+尊敬「す」未然+尊敬「たまふ」。「お弾きになる」。


Q40.次の傍線部「せ」を識別せよ。

ばや。

答え:サ変動詞「す」未然形「せ」 解説:「行(おこな)」(名詞 or 語幹)+サ変「す」未然+願望「ばや」。「行いたい」。 ※「ばや」は未然形接続の願望終助詞。


Q41.次の傍線部「せ」を識別せよ。

ば、よからまし。

答え:過去の助動詞「き」未然形「せ」 解説:「来(き)」カ変連用+「せ」+「ば」+「まし」(反実仮想)。「(あの時)来たならば、よかっただろうに」。


Q42.次の傍線部「すれ」を識別せよ。

仕事すれども疲れず。

答え:サ変動詞「す」已然形「すれ」 解説:「仕事す」(複合サ変)已然形「すれ」+接続助詞「ども」(逆接)。「仕事をするけれども疲れない」。


Q43.次の傍線部「せ」を識別せよ。

御代を治めせたまふ。

答え:尊敬の助動詞「さす」連用形「させ」 解説:「治め」下二段「治む」未然形+尊敬「さす」連用+尊敬「たまふ」。下二段未然形接続なので「さす」が付く。「お治めになる」。


Q44.次の傍線部「せ」を識別せよ。

雨止またまへ。

答え:使役の助動詞「す」連用形「せ」 解説:「止ま」(四段「止む」未然)+使役「す」連用「せ」+尊敬「たまへ」命令。「(神様などに)雨を止めさせてくださいませ」。


Q45.次の傍線部「せ」を識別せよ。

思ひず。

答え:サ変動詞「す」未然形「せ」 解説:「思ひ」(名詞or連用形)+サ変「す」未然+打消「ず」。「思いをしない/思わない」。


Q46.次の傍線部「せ」を識別せよ。

内裏に参らたまへ。

答え:尊敬の助動詞「す」連用形「せ」(二重敬語) 解説:「参ら」(四段「参る」未然)+尊敬「す」連用「せ」+尊敬「たまへ」命令。動作主は相手自身。「内裏にご参上なさいませ」。


Q47.次の傍線部「せ」を識別せよ。

月見ば、宴催さまし。

答え:過去の助動詞「き」未然形「せ」 解説:「見」(上一段連用)+「せ」+「ば」+反実仮想「まし」。「月を見たならば、宴を催すだろうに」。「せば〜まし」の反実仮想構文。


Q48.次の傍線部「せ」を識別せよ。

帝、宴を催せたまふ。

答え:尊敬の助動詞「さ」(=「さす」未然形) 正答:「催さ」四段未然+尊敬「す」未然+尊敬「たまふ」と読む。あるいは「催(もよほ)し」(名詞)+「さ・せ・たまふ」? 正答(推奨):「催さ」(四段「催す」未然)+尊敬「す」未然「せ」+尊敬「たまふ」。「お催しになる」(二重敬語)。


Q49.次の傍線部「せ」を識別せよ。

紙を破らたまふ。

答え:使役 or 尊敬の助動詞「す」未然形「せ」 解説:「破ら」四段未然+「せ」+尊敬「たまふ」。誰かに破らせる→使役、自分で破る(高貴)→尊敬。


Q50.次の傍線部「し」を識別せよ。

仏事たまふ。

答え:サ変動詞「す」連用形「し」 解説:「仏事す」(複合サ変)連用形「し」+尊敬「たまふ」。「仏事をなさる」。サ変「す」の連用形は「し」。


標準編 /30


【第3部】応用編(Q51〜Q80)

引用・敬語・係り結びが絡む応用問題。


Q51.次の傍線部「せ」を識別せよ。

中宮、御文を書かたまひて、人にも見せせたまふ。

答え:①最初の「せ」=尊敬の助動詞「す」未然形(二重敬語) ②「見せさせ」の「さ」は使役の助動詞「さす」連用形「させ」 解説: – 「書か」四段未然+尊敬「す」未然+尊敬「たまひ」 → 二重敬語「お書きになる」 – 「見せ」(下二段「見す」連用)+「させ」(使役「さす」連用)+尊敬「たまふ」 → 「お見せさせなさる」


Q52.次の傍線部「せ」を識別せよ。

春来ばと夢に見ゆ。

答え:過去の助動詞「き」未然形「せ」 解説:「来」カ変連用+「せ」+「ば」+引用「と」。「『春が来たならば』と夢に見える」。


Q53.次の傍線部「せ」を識別せよ。

朝廷、僧を召さたまふ。

答え:使役の助動詞「す」未然形「せ」 解説:「召さ」四段「召す」未然形+使役「す」未然「せ」+尊敬「たまふ」。使役「す」は未然形接続。「朝廷が僧を召させなさる」。


Q54.次の傍線部「せ」を識別せよ。

嵐、木を倒せけり。

答え:使役の助動詞「す」未然形「せ」 解説:「倒さ」四段未然+使役「す」未然「せ」+過去「けり」。「嵐が木を倒させた」=「嵐が原因で木が倒れた」。


Q55.次の傍線部「せ」を識別せよ。

もし春が来ば、花咲くまし。

答え:過去の助動詞「き」未然形「せ」 解説:「もし」(仮定)+「来」カ変連用+「せ」+「ば」+「まし」。反実仮想の典型。「もし春が来たならば、花が咲くだろうに」。


Q56.次の傍線部「し」を識別せよ。

いと急ぎて旅たまふ。

答え:サ変動詞「す」連用形「し」 解説:「旅す」(複合サ変)連用形「し」+尊敬「たまふ」。「とても急いで旅をなさる」。サ変「す」の連用形は「し」。


Q57.次の傍線部「せ」を識別せよ。

我れ、笛吹かじ。

答え:使役の助動詞「す」未然形「せ」 解説:「吹か」四段未然+使役「す」未然+打消推量「じ」。「私は(人に)笛を吹かせない」。


Q58.次の傍線部「せ」を識別せよ。

帝、御代を治めせたまふ。

答え:尊敬の助動詞「さす」連用形「させ」 解説:「治め」下二段「治む」未然+尊敬「さす」連用+尊敬「たまふ」。下二段未然+「さす」。「お治めになる」(二重敬語)。


Q59.次の傍線部「せ」を識別せよ。

帝、楽しせたまふ。

答え:尊敬の助動詞「す」未然形「せ」(二重敬語) 解説:「楽しま」四段「楽しむ」未然+尊敬「す」未然+尊敬「たまふ」。「お楽しみになる」。


Q60.次の傍線部「せ」を識別せよ。

庭に雪降らたまふ。

答え:使役 or 尊敬の助動詞「す」未然形「せ」 解説:「降ら」四段未然+「せ」+尊敬「たまふ」。文脈「庭に雪を降らせなさる」(使役、神様が雪を降らせる)か「庭に雪が降る(神様の動作の尊敬)」。 ※ 神様や帝が「降らせる」場合、神事的表現では使役。


Q61.次の傍線部「せ」を識別せよ。

院、御覧ぜせたまふ。

答え:尊敬の助動詞「さす」連用形「させ」 解説:「御覧ぜ」(サ変「御覧ず」未然)+尊敬「さす」連用+尊敬「たまふ」。「ご覧になる」(二重敬語)。 ※「御覧ず」自体が尊敬語。さらに二重敬語にする。


Q62.次の傍線部「せ」を識別せよ。

もし帰り来ば、よろこびなまし。

答え:過去の助動詞「き」未然形「せ」 解説:「帰り来(き)」連用+「せ」+「ば」+「なまし」(反実仮想)。「もし帰って来たならば、喜ぶだろうに」。


Q63.次の傍線部「せ」を識別せよ。

嘆かたまへば、人みな涙す。

答え:尊敬の助動詞「す」未然形「せ」(二重敬語) 解説:「嘆か」四段未然+尊敬「す」未然+尊敬「たまへ」已然+「ば」(原因)。「お嘆きになるので、人々皆涙を流す」。


Q64.次の傍線部「せ」を識別せよ。

殿、いたう驚かたまふ。

答え:尊敬の助動詞「す」未然形「せ」(二重敬語) 解説:「驚か」四段未然+尊敬「す」未然+尊敬「たまふ」。「殿はひどくお驚きになる」。


Q65.次の傍線部「せ」を識別せよ。

学をじ。

答え:サ変動詞「す」未然形「せ」 解説:「学(がく)」+サ変「す」未然+打消推量「じ」。「学問をしないだろう」。


Q66.次の傍線部「せ」を識別せよ。

名にし負はばいざ言問はむ。(改変)

答え:使役の助動詞「す」未然形「せ」 解説:「問は」四段未然+使役「す」未然+意志「む」。「(人に)尋ねさせよう」。 ※原典(伊勢物語)は「言問はむ」(使役なし)。本問は識別のため使役「せ」を加えた改変。


Q67.次の傍線部「せ」を識別せよ。

月光に照らさたまふ。

答え:使役 or 尊敬の助動詞「す」未然形「せ」 解説:「照らさ」四段未然+「せ」+尊敬「たまふ」。月や神の主体なら尊敬「お照らしになる」、誰かを照らさせる場合は使役。


Q68.次の傍線部「せ」を識別せよ。

いざ立たたまへ。

答え:使役 or 尊敬の助動詞「す」未然形「せ」 解説:「立た」四段未然+「せ」+尊敬「たまへ」命令。「さあ、お立ちになってください」(尊敬)or 「立たせてくださいませ」(使役)。


Q69.次の傍線部「せ」を識別せよ。

主、家臣に書かたまふ。

答え:使役の助動詞「す」未然形「せ」 解説:「家臣に書かせる」 → 動作主は家臣、主は使役の指示者。使役。


Q70.次の傍線部「せ」を識別せよ。

帝、御絵を描かたまふ。

答え:尊敬の助動詞「す」未然形「せ」(二重敬語) 解説:主語が帝で動作主も帝。下に尊敬「たまふ」 → 二重敬語「お描きになる」。


Q71.次の傍線部「せ」を識別せよ。

我れ行きば、君はとどまらまし。

答え:過去の助動詞「き」未然形「せ」 解説:「行き」(四段「行く」連用)+「せ」+「ば」+反実仮想「まし」。「私が行ったならば、君はとどまるだろうに」。「せば〜まし」の反実仮想構文。


Q72.次の傍線部「せ」を識別せよ。

入内たまふ。

答え:サ変動詞「す」未然形「せ」 or 使役・尊敬の助動詞「す」 解説:「入内(じゅだい)す」(複合サ変)連用形「入内し」+尊敬「たまふ」。「たまふ」は連用形接続。「入内なさる」(高貴な女性の入内に対する尊敬表現)。


Q73.次の傍線部「せ」を識別せよ。

らるるやう。

答え:下二段動詞「仰す」未然形語尾「せ」 解説:「仰す」(下二段、敬語動詞)未然形「仰せ」+尊敬「らる」連体「るる」+形式名詞「やう」。「お命じになることには」。 ※「仰す」自体が尊敬語動詞で、「せ」は活用語尾。助動詞「す・さす」の「せ」ではない。


Q74.次の傍線部「せ」を識別せよ。

知らず。

答え:使役の助動詞「す」未然形「せ」 解説:「知ら」四段未然+使役「す」未然+打消「ず」。「知らせない」。


Q75.次の傍線部「せ」を識別せよ。

じと思ふ。

答え:サ変動詞「す」未然形「せ」 解説:「旅す」サ変未然+打消推量「じ」+引用「と」。「旅をしないだろうと思う」。


Q76.次の傍線部「せ」を識別せよ。

御物の怪に困らたまへり。

答え:尊敬の助動詞「す」未然形「せ」(二重敬語) 解説:「困ら」四段未然+尊敬「す」未然+尊敬「たまへ」連用+完了「り」。「物の怪にお困りになっていた」。


Q77.次の傍線部「せ」を識別せよ。

思ふこと言はず。

答え:使役の助動詞「す」未然形「せ」 解説:「言は」四段未然+使役「す」未然+打消「ず」。「思うことを言わせない」。


Q78.次の傍線部「せ」を識別せよ。

殿、御階を上らたまふ。

答え:尊敬の助動詞「す」未然形「せ」(二重敬語) 解説:「上ら」四段未然+尊敬「す」未然+尊敬「たまふ」。高貴な主語。「お上りになる」。


Q79.次の傍線部「せ」を識別せよ。

風吹かば、舟漕ぎなまし。

答え:過去の助動詞「き」未然形「せ」 解説:「吹か」四段未然+「せ」+「ば」+「なまし」(反実仮想)。「風が吹いたならば、舟を漕ぐだろうに」。


Q80.次の傍線部「せ」を識別せよ。

春来ば、花咲かまし。

答え:過去の助動詞「き」未然形「せ」 解説:「来(き)」(カ変連用)+「せ」+「ば」+反実仮想「まし」。「春が来たならば、花が咲くだろうに」。「せば〜まし」の反実仮想構文。


応用編 /30


【第4部】入試レベル(Q81〜Q100)


Q81.次の傍線部「せ」を識別せよ。

中宮、御前の物見せたまふほどに、廂の御簾を上げよと仰らる。

答え:①「させ」=尊敬の助動詞「さす」連用形 ②「仰せらる」の「せ」=下二段「仰す」連用形語尾 解説: – 「見」上一段連用+尊敬「さす」連用「させ」+尊敬「たまふ」 → 二重敬語「ご覧になる」 – 「仰せらる」:「仰す」(下二段、敬語動詞)連用「仰せ」+尊敬「らる」終止形


Q82.次の傍線部「せ」を識別せよ。

名にし負はばいざ言問はむ都鳥わが思ふ人はありやなしや、と問はたまへば、舟人涙を流す。

答え:尊敬の助動詞「す」未然形「せ」(二重敬語) 解説:「問は」四段未然+尊敬「す」未然+尊敬「たまへ」已然+「ば」(原因)。伊勢物語「東下り」の場面の改変。「お尋ねになるので、舟人が涙を流す」。


Q83.次の傍線部「せ」を識別せよ。

御琴弾かたまへば、心ある人みな涙ぐむ。

答え:尊敬の助動詞「す」未然形「せ」(二重敬語) 解説:「弾か」四段未然+尊敬「す」未然+尊敬「たまへ」已然+「ば」。「御琴をお弾きになるので、心ある人々が皆涙ぐむ」。


Q84.次の傍線部「せ」を識別せよ。

雪の降らば、いと心細からまし。

答え:過去の助動詞「き」未然形「せ」 解説:「降ら」(四段未然)+「せ」+「ば」+反実仮想「まし」。「雪が降ったならば、とても心細いだろうに」。「せば〜まし」の反実仮想構文。


Q85.次の傍線部「せ」を識別せよ。

御使ひ、走らたまふ。

答え:使役の助動詞「す」未然形「せ」 解説:「走ら」四段未然+使役「す」未然+尊敬「たまふ」。「御使いを走らせなさる」(使役)。


Q86.次の傍線部「せ」を識別せよ。

事承りて、退き出づ。

答え:下二段動詞「仰す」連用形「仰せ」の語尾 解説:「仰す」(下二段、敬語動詞)連用形「仰せ」+名詞「事」+四段「承る」連用。「お命じになったことを承って、退出する」。 ※「仰せ事」(おほせごと)で「お言葉、ご命令」の意の合成語。


Q87.次の傍線部「せ」を識別せよ。

我れも勉強じ、と思ひゐたるなり。

答え:サ変動詞「す」未然形「せ」 解説:「勉強す」サ変未然+打消推量「じ」+引用「と」。「私も勉強しないだろう、と思っているのだ」。


Q88.次の傍線部「せ」を識別せよ。

帝、御製を作らたまひて、世に伝へよと仰らる。

答え:①「作らせ」の「せ」=尊敬の助動詞「す」未然形(二重敬語) ②「仰せらる」の「せ」=下二段「仰す」連用形語尾 解説: – 「作らせたまふ」:尊敬の二重敬語「お作りになる」 – 「仰せらる」:「仰す」連用+尊敬「らる」終止


Q89.次の傍線部「せ」を識別せよ。

物言はばや、と心に願ふ。

答え:使役の助動詞「す」未然形「せ」 解説:「言は」四段未然+使役「す」未然+願望「ばや」。「(人に)物を言わせたい、と心に願う」。


Q90.次の傍線部「せ」を識別せよ。

中宮、ものの怪に苦しまたまふを、加持し奉る僧、夜もすがら祈りまどふ。

答え:尊敬の助動詞「す」未然形「せ」(二重敬語) 解説:「苦しま」四段未然+尊敬「す」未然+尊敬「たまふ」。「中宮が物の怪にお苦しみになるのを、加持祈祷申し上げる僧が、一晩中祈りに励む」。


Q91.次の傍線部「せ」を識別せよ。

よし、わが心をよ。

答え:サ変動詞「す」命令形「せよ」 解説:「す」サ変命令形は「せよ」。「よし、私の心の通りにせよ/私の意志に従え」。


Q92.次の傍線部「せ」を識別せよ。

仏もぬ慈悲を、母は子に与ふ。

答え:サ変動詞「す」未然形「せ」 解説:「す」サ変未然+打消「ず」連体形「ぬ」+体言「慈悲」。「仏でも持たない慈悲を、母は子に与える」。


Q93.次の傍線部「せ」を識別せよ。

我れ独り住みば、寂しからまし。

答え:過去の助動詞「き」未然形「せ」 解説:「住み」(四段「住む」連用)+「せ」+「ば」+反実仮想「まし」。「私が独り住んだならば、寂しいだろうに」。「せば〜まし」の反実仮想構文。


Q94.次の傍線部「せ」を識別せよ。

院、御製作らたまひしを、世に伝ふべし。

答え:尊敬の助動詞「す」未然形「せ」(二重敬語) 解説:「作ら」四段未然+尊敬「す」未然+尊敬「たまひ」連用+過去「き」連体「し」+準体助詞「を」。「院がお作りになった御製を、世に伝えるべきだ」。


Q95.次の傍線部「せ」を識別せよ。

旅にしある人を、慰めせたまふ。

答え:尊敬の助動詞「さす」連用形「させ」 解説:「慰め」下二段「慰む」未然+尊敬「さす」連用+尊敬「たまふ」。「旅にある人を、お慰めなさる」(二重敬語)。


Q96.次の傍線部「せ」を識別せよ。

我れ、人を悲しまじ。

答え:使役の助動詞「す」未然形「せ」 解説:「悲しま」四段「悲しむ」未然+使役「す」未然+打消推量「じ」。「私は人を悲しませないだろう」。


Q97.次の傍線部「し」を識別せよ。

法皇、御幸たまふ。

答え:サ変動詞「す」連用形「し」 解説:「御幸す」(複合サ変)連用形「し」+尊敬「たまふ」。「法皇が御幸なさる」。サ変「す」の連用形は「し」。


Q98.次の傍線部「せ」を識別せよ。

春雨に濡らさたまへるかな。

答え:使役 or 尊敬の助動詞「す」未然形「せ」 解説:「濡らさ」四段未然+「せ」+尊敬「たまへ」連用+完了「り」連体+詠嘆「かな」。「春雨に濡らされなさったことよ」(尊敬の受身)or「(誰かに)濡らさせなさった」(使役)。


Q99.次の傍線部「せ」を識別せよ。

御物の怪、いみじう祈らたまへど、なほ離れず。

答え:尊敬の助動詞「す」未然形「せ」(二重敬語)or 使役 解説:「祈ら」四段未然+「せ」+尊敬「たまへ」+逆接「ど」。文脈「物の怪を退散させるために祈祷を行わせる」 → 使役(高貴な主語が僧侶に祈祷させる)が自然。


Q100.次の傍線部「せ」を識別せよ。

行く川のながれは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。

答え:サ変動詞「す」未然形「せ」 解説:「絶え」下二段「絶ゆ」連用+サ変「す」未然+打消「ず」連用+「して」。方丈記冒頭の改変(原文は「絶えずして」)。「絶ゆ」+「す」=「絶ゆることをしない」の意で、サ変動詞「す」が補助的に付く稀な用法。実際の方丈記原文は「絶えずして」(絶え+打消ず)が正格。


入試レベル /20


合計 /100


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