『岡本のここからつなげる古典文法ドリル(大学入試ここからドリルシリーズ)』を塾長が正直レビュー|基礎から読解へつなぐ橋渡しドリル

教材レビュー
本記事はプロモーション(広告)を含みます。紹介する教材は、塾長が古文・漢文の指導の観点から選び、正直に評価したものです。

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生徒

生徒先生、超基礎の文法ドリルは一周したんですけど、まだ文章になると古文が読めません。次は何をやればいいですか?
先生

先生それなら、同じ岡本梨奈先生の『岡本のここからつなげる古典文法ドリル』がちょうどいいよ。名前のとおり、覚えた文法を「読める」ところまで“つなげて”くれる一冊なんだ。

結論:「超基礎」と「入試レベル」の間をうめる橋渡しの一冊

この本は、ゼロから古文文法を学ぶ最初の一冊ではありません。位置づけははっきりしていて、同シリーズの『ここからはじめる』で土台を固めた人が、その知識を入試の読解レベルまで引き上げるための“2冊目”です。文法用語を覚えただけで止まっている人を、「短い一文をちゃんと訳せる」ところまで連れて行ってくれます。文法を覚えたのに古文が読めない、という人の橋渡し役だと思ってください。

基本情報

書名 岡本のここからつなげる古典文法ドリル(大学入試ここからドリルシリーズ)
出版社 Gakken(学研)
著者 岡本梨奈
シリーズ 大学入試ここからドリルシリーズ
ページ数 約192ページ
定価 1,694円(税込)※2026年6月時点
レベル 基礎〜標準。『はじめる』の次に受験レベルへつなぐドリル
塾長のおすすめ度 ◯(「はじめる」を終えた人の“次の一冊”として優秀)

この本の特徴(中身)

中身は「要点講義×書き込みドリル」のスタイルで、左ページで要点を学び、右ページで実際に手を動かして演習する見開き完結型です。前作『はじめる』が形容詞・形容動詞・助動詞などの超基礎を扱う一方、この『つなげる』は敬語からスタートし、敬語を手がかりにした「誰が何をしたのか(主語の把握)」、文脈で判断する識別問題など、文法を読解にどう使うかに重点を置いています。巻末には学習の定着を測る「修了判定模試」がついていて、一冊終えたあとに自分の到達度を確認できる作りです。

👍 良い点

  • 「覚える」から「読む」への橋渡しに特化している点。多くの文法書が暗記で終わるところを、この本は敬語をヒントに主語を補ったり、文脈から助動詞を見分けたりと、入試で本当に問われる“使い方”を演習させてくれます。
  • 見開き完結で挫折しにくいこと。左で読んで右で書き込む形なので、1日1テーマと決めれば短時間でも進められ、古文が苦手な人でもペースをつかみやすい設計です。
  • 人気講師ならではの噛み砕いた解説と修了判定模試。スタディサプリでも教える岡本梨奈先生の言葉はやさしく、独学でも理解しやすい。最後の模試で「ちゃんと身についたか」を自分で確かめられるのも安心材料です。

🤔 気になる点

  • 単独で始める本ではないこと。形容詞・助動詞といった超基礎は前作『はじめる』に回されているため、文法をまったく知らない状態でこの本だけ買うと「いきなり敬語?」と面食らいます。基礎が抜けている人は2冊必要になり、費用も時間も2倍かかります。
  • あくまで“基礎〜標準”の橋渡しで、これ1冊で難関大の文法問題まで完成するわけではない点。共通テストや中堅私大の土台づくりには十分ですが、難関国公立・難関私大を狙うなら、このあとに本格的な読解演習や問題集をもう一段重ねる必要があります。
  • ドリル形式ゆえ網羅性は割り切られていること。書き込み演習で「使えるようにする」ことを優先しているぶん、文法事項を体系的に一覧で確認したい人には、別途まとまった文法書や参考書が欲しくなる場面があります。

合う人・合わない人

合う人:『ここからはじめる』など超基礎ドリルを一周し、用語は覚えたのに文章になると訳せない高校生。共通テストや中堅私大の古文で、まずは「短い一文を正しく訳せる」状態を作りたい人。独学で進めたい受験生にも向きます。
合わない人:古文文法をまったく学んでいない完全な初学者(先に『はじめる』へ)。すでに一文の訳は安定していて、長文読解や難関大の演習量を増やしたい人(より上のレベルの問題集へ進むべき段階です)。

『岡本のここからはじめる古典文法ドリル』との違い

同じ岡本先生・同じシリーズの“前後編”の関係です。『はじめる』は中学レベルから入り、動詞・形容詞・助動詞といった超基礎を一から固める本で、敬語は扱いません。対してこの『つなげる』はその敬語から始め、覚えた文法を読解に活かす段階に進みます。つまり迷ったら順番は明快で、文法がゼロなら『はじめる』→読めるようにしたいなら『つなげる』。すでに基礎が固まっている自覚がある人だけ、いきなりこの本から入っても構いません。

おすすめの使い方

  1. まず自分の段階を確認する。形容詞・助動詞などの活用が頭に入っていなければ、先に『はじめる』を1〜2周してからこの本へ進みます。
  2. 1日1〜2テーマと決め、左ページの要点を読んだら必ず右ページに書き込んで演習する。答え合わせのとき、間違えた問題は「なぜその訳になるのか」を解説で言語化してから次へ進みます。
  3. 一冊終えたら巻末の修了判定模試で到達度をチェックし、弱点テーマだけ2周目を回す。その後は古文単語と読解演習に進み、覚えた文法を実際の長文で使っていきます。
先生

先生この本は「正解できたか」より「なぜその訳になるか」を口で説明できるかが勝負です。書き込んだ答えを、自分の言葉で根拠つきで言い直す——これを毎ページやるだけで、文法が本当に読解の武器に変わります。

塾長の総合評価

読みやすさ ★★★★★
網羅性 ★★★☆☆
入門のしやすさ ★★★★☆
演習・実戦 ★★★★☆
総合 ★★★★☆(基礎から読解への橋渡しに優秀。ただし単独完結ではなく前作とセット前提。)

塾の現場で見ていても、古文でつまずく生徒の多くは「文法を覚えていない」のではなく「覚えた文法を文章で使えない」段階で止まっています。この本はまさにそこを埋めるための一冊で、敬語から主語を補う、文脈で識別する、といった“読解に直結する文法の使い方”を、書き込みながら身につけられるのが最大の強みです。やさしい解説と見開き完結の作りで挫折しにくく、独学にも向きます。一方で、これ単体で難関大まで仕上がる本ではなく、立ち位置はあくまで「基礎と入試標準の橋渡し」。そこを理解して使えば、コストパフォーマンスの高い良書です。

岡本のここからつなげる古典文法ドリル(大学入試ここからドリルシリーズ) 表紙

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この本の著者岡本梨奈先生は、動画授業のスタディサプリで古文・漢文を担当しています。本の解説が「わかりやすい」と感じた人は、同じ先生の映像授業で考え方を耳から聞くと、さらに理解が深まります。当ブログ「誰でも古典塾」の無料テキストと合わせて使うのもおすすめです。

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まとめ

『岡本のここからつなげる古典文法ドリル』は、超基礎を終えた人を「短い一文をちゃんと訳せる」ところまで引き上げる、橋渡し役のドリルです。完全な初学者は先に『はじめる』を、すでに一文の訳が安定している人はより上の問題集を選ぶのが正解ですが、その“あいだ”にいる受験生にはぴったりはまります。市販書を買う前に、まず自分のレベルを試したい人は、当サイトの無料の古典文法ドリル・PDFで腕試しをしてから、足りない部分をこの本で補うのもおすすめです。

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