『読んで見て聞いて覚える 古文攻略マストアイテム76〈古文常識・和歌・文学史・文法〉改訂版』を塾長が正直レビュー|背景知識を一冊で。315の相棒

教材レビュー
本記事はプロモーション(広告)を含みます。紹介する教材は、塾長が古文・漢文の指導の観点から選び、正直に評価したものです。

※当サイトの解説・ドリル・定期テスト対策はすべて無料です。このコーナーは、市販教材についての塾長の正直レビューです。

生徒

生徒先生、古文の単語と文法はやってるのに、文章の中身がいまいち頭に入ってこないんです。貴族の暮らしとか和歌とか、そういう背景の知識ってどこで覚えればいいんですか?
先生

先生いいところに気づいたね。単語と文法だけでは古文は読み切れなくて、当時の常識や和歌の作法といった「背景知識」が意外と効いてくるんだ。それを一冊にまとめたのが「読んで見て聞いて覚える 古文攻略マストアイテム76」。同じ著者の人気単語集「古文単語315」の相棒として、単語の次に手を伸ばす一冊だよ。

結論:「単語の次」に置くと効く背景知識の一冊

この本は、古文の常識・和歌・文学史・文法という「単語以外で点を取りこぼしやすい部分」を、76個のテーマにしぼってまとめた知識集です。同じ著者の「古文単語315」とセットで作られていて、単語をひと通り覚えた人が、次に背景知識をまとめて補強するための一冊、という立ち位置がいちばんしっくりきます。ゼロから古文を始める最初の一冊、というよりは、二冊目・三冊目として効いてくるタイプの本です。

基本情報

書名 読んで見て聞いて覚える 古文攻略マストアイテム76〈古文常識・和歌・文学史・文法〉改訂版
出版社 桐原書店
著者 武田博幸・鞆森祥悟
シリーズ 読んで見て聞いて覚えるシリーズ
ページ数 約272ページ
定価 979円(税込)※2026年6月時点
レベル 基礎〜標準(共通テスト〜難関大)
塾長のおすすめ度 ◯(単語の次に。背景知識をまとめて補強したい人に)

この本の特徴(中身)

中身は大きく四つに分かれています。古文常識編では平安貴族の暮らし・恋愛・年中行事といった「当時の当たり前」を、和歌編では掛詞や枕詞など和歌の読み解き方を基礎から、文学史編(改訂版で新しく追加された部分です)では物語・日記など9ジャンルの代表作をコンパクトに、文法編では読解で効く文法事項を扱います。イラストや図が豊富で、ただ暗記するのではなく「この知識を読解でどう使うか」「入試で実際にどう問われるか」まで説明してくれるのが大きな特徴です。さらにQRコードから音声を聞けたり、無料アプリ「きりはらの森」や付属の暗記用チェックシートで反復できる仕組みも用意されています。

👍 良い点

  • 背景知識を一冊に集約:常識・和歌・文学史・文法という、ばらばらに勉強しがちな分野が一冊にまとまっているので、何冊も買い足さずに済みます。古文常識だけでなく、和歌の解釈や文学史まで一気にカバーできるのは効率的です。
  • 「使い方」まで教えてくれる:単なる知識の羅列ではなく、その知識が読解や入試でどう問われるかまで解説されています。覚えた知識が本番でどう役立つかがイメージしやすく、丸暗記で終わりません。
  • 音声・アプリ・チェックシートで反復しやすい:QRコードの音声、無料アプリ「きりはらの森」、付属の赤シート的なチェックシートと、繰り返し覚える手段が複数あります。通学中など、すきま時間に耳から入れられるのは続けやすいポイントです。

🤔 気になる点

  • 「最初の一冊」には向かない:単語や基本文法がまだあやふやな段階で手を出すと、知識が宙に浮きやすいです。あくまで単語集をある程度仕上げた後の二冊目として効く本で、古文がまったくの初めての人には少し早いと感じることがあります。
  • 覚える量は決して少なくない:「76アイテム」という見出しはコンパクトですが、常識編だけで数百のキーワードが入っていて、中身はそれなりにボリュームがあります。サッと一周して終わり、という軽さではなく、繰り返し覚える前提の本です。
  • 文法編・文学史編は分量が控えめ:常識・和歌が中心の構成で、文法編や文学史編はあくまで要点をしぼった内容です。文法を体系的にゼロから学びたい人や、文学史を細かく詰めたい人は、これ一冊では物足りず別途専用の参考書が必要になります。

合う人・合わない人

合う人:古文単語をひと通り覚え終えて、「単語はわかるのに文章の中身がつかめない」と感じ始めた人。共通テストから難関大まで、古文常識・和歌・文学史をまとめて一冊で固めたい人。音声やアプリを使ってすきま時間にコツコツ反復したい人にも向いています。
合わない人:古文をこれから始める、単語も文法もまだこれから、という人。まずは単語集と入門文法を先に。また、文法を一から体系的に学びたい人や、文学史だけを深く詰めたい人は、この本だけでは足りないので専用書と併用するのがおすすめです。

「マドンナ古文常識217」との違い

古文常識の定番ライバルが「マドンナ古文常識217」(Gakken)です。マドンナは名前のとおり「古文常識」一本に特化していて、平安時代の暮らしや言葉を217項目、読み物としてじっくり頭に入れていくタイプ。一方マストアイテム76は、古文常識に加えて和歌・文学史・文法まで含む「背景知識の総合パック」です。古文常識を物語のように深く読み込んで覚えたいならマドンナ、常識だけでなく和歌や文学史もまとめて一冊で済ませたいならマストアイテム76、という使い分けになります。どちらか一冊で十分なジャンルなので、両方そろえる必要はありません。

おすすめの使い方

  1. まず単語集(同著者の「古文単語315」など)をある程度仕上げてから、この本に入ります。順番が逆だと知識が定着しにくいです。
  2. 1テーマ10分を目安に、説明を読んで→練習問題で確認、を1日数テーマずつ進めます。最初は完璧を目指さず、一周することを優先しましょう。
  3. 二周目以降は付属のチェックシートやアプリ「きりはらの森」、QR音声で反復します。実際の長文を読むときに「あ、これあの常識だ」と結びつけると一気に定着します。
先生

先生この本は机の上で完結させようとしないのがコツです。覚えた常識や和歌の知識は、実際の古文の文章を読むときに「これだ」と結びつけて初めて武器になります。だから問題演習や過去問と並行して、辞書を引くようにこの本に戻ってくる使い方がいちばん伸びますよ。

塾長の総合評価

読みやすさ ★★★★☆
網羅性 ★★★★☆
入門のしやすさ ★★★☆☆
演習・実戦 ★★★☆☆
総合 ★★★★☆(背景知識をまとめて固めるのに優秀。ただし「単語の次」の一冊で、最初の一冊ではない)

塾長としての評価は、◯(おすすめ)。古文常識・和歌・文学史・文法という、後回しにされがちで差がつきやすい部分を、一冊でバランスよく、しかも「読解でどう使うか」まで踏み込んで教えてくれる良書です。同著者の単語集との相性もよく、シリーズで揃える価値があります。満点の◎にしなかったのは、これ単体で古文の勉強が完結するわけではなく、あくまで単語・基本文法の土台があってこそ生きる「二冊目」だからです。立ち位置さえ間違えなければ、非常に費用対効果の高い一冊です。

読んで見て聞いて覚える 古文攻略マストアイテム76〈古文常識・和歌・文学史・文法〉改訂版 表紙

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まとめ

「単語と文法はやったのに古文が読めない」という壁にぶつかったら、その正体はたいてい背景知識の不足です。この本はその穴をまとめて埋めてくれる一冊で、価格も1,000円弱と手に取りやすいのが嬉しいところ。まずは単語を固め、それからこの本で常識・和歌・文学史を補強する——この順番を意識すれば、古文の読みやすさが変わってきます。なお当サイトでは古文常識や和歌の基本をまとめた無料教材も用意していますので、本を買う前のお試しや、買った後の復習にあわせて使ってみてください。

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