『基礎からのジャンプアップノート 漢文句法・演習ドリル 三訂版』を塾長が正直レビュー|書き込み式で漢文句法をゼロから

教材レビュー
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生徒

生徒先生、漢文の「句法」がぜんぜん覚えられません。書いて覚えられる、ゼロから始められる薄い問題集ってありますか?
先生

先生それなら旺文社の『基礎からのジャンプアップノート 漢文句法・演習ドリル』がぴったりだよ。空欄を埋めながら、漢文の句法を一通り自分の手で書いて覚えていける一冊です。

結論:漢文句法を「書いて覚える」最初の一冊

この本は、漢文の句法(否定・疑問・反語・使役などの決まった言い回し)を、空欄を自分で埋めながら一通りさらえる書き込み式の入門ドリルです。読むだけの参考書ではなく、手を動かして定着させたい人向け。難関大の二次試験を解き込む本ではなく、漢文を始める一冊目、あるいは句法をもう一度ゼロから固め直す一冊目として最適な立ち位置です。共通テストや私立大の漢文に向けた土台づくりに向いています。

基本情報

書名 基礎からのジャンプアップノート 漢文句法・演習ドリル 三訂版
出版社 旺文社
著者 三羽邦美
シリーズ 基礎からのジャンプアップノート
ページ数 本冊 約112ページ+別冊解答 約96ページ
定価 880円(税込)※2026年6月時点
レベル 基礎(句法ドリル)
塾長のおすすめ度 ◯(句法ゼロからの一冊目に手堅い、書き込み式ドリル)

この本の特徴(中身)

構成はシンプルで、返り点・送り仮名から漢詩のきまりまで、おさえておきたい33項目に整理されています。各項目はページ上段に「句法解説」、下段に「基礎演習ドリル」が並ぶ見開き型で、習ったことをすぐ手を動かして確認できます。さらに章ごとに「実戦演習問題」が付き、共通テストレベルの読解にも橋渡しします。巻末には用法の重要語20・読みの重要語100・意味の重要語100の付録が付き、答え合わせ用の別冊解答(書き下し文・現代語訳つき)も別冊になっているので丸つけがしやすい作りです。

👍 良い点

  • 空欄を埋める書き込み式で手が動く:ただ読むだけだと頭に残らない句法を、自分で書き込みながら一つずつ覚えていけます。漢文が苦手で「読んでも覚えられない」人ほど効果が出やすい形式です。
  • 句法33項目を一冊で一通り網羅:否定・疑問・反語・使役・受身・比較など、入試漢文で問われる基本句法をもれなくカバー。これ一冊終えれば「句法を一周した」という土台ができます。
  • 別冊解答+重要語付録で薄いのに実用的:書き下し文と現代語訳つきの別冊解答で独学でも丸つけしやすく、巻末の読み・意味の重要語リストも復習に使えます。880円で句法を一周できるコスパの良さも魅力です。

🤔 気になる点

  • 解説は「最小限」で完全初学者にはやや薄い:上段の句法解説は要点に絞ってあるぶん、漢文をほぼ習っていない人や知識ゼロの人は「なぜそうなるか」の説明が物足りなく感じることがあります。学校の授業や講義系の本と併用すると安心です。
  • あくまで句法ドリルで、長文の読解量は少なめ:実戦演習問題は付くものの、難関大の二次レベルをガッツリ解き込む本ではありません。句法を固めた後は、別途読解・記述用の問題集にステップアップする必要があります。
  • 書き込み式ゆえ一度書くと使い回しにくい:直接書き込む作りなので、繰り返し解き直したい人はコピーを取るか、答えを別ノートに書くなどの工夫がいります。中古で買うと書き込み済みのことがある点も要注意です。

合う人・合わない人

合う人:漢文の句法をこれから始める高校生、句法をなんとなくで済ませてきて一度ゼロから固め直したい受験生、読むだけだと頭に残らず「書いて覚えたい」タイプの人。共通テストや私立大で漢文を使う人の最初の一冊として向いています。
合わない人:漢文をまったく習っておらず一から手取り足取りの説明がほしい完全初心者(先に講義系の入門書がほしい)、すでに句法は一通り固まっていて難関大の二次・記述演習に進みたい人には物足りません。

『ステップアップノート10 漢文句形ドリルと演習』との違い

同じ「書き込み式の漢文句法ドリル」として定番なのが河合出版の『ステップアップノート10 漢文句形ドリルと演習』です。どちらも句法を手を動かして固める点は共通ですが、ステップアップノートのほうが演習量がやや多めで歯ごたえがあり、本書(ジャンプアップノート)は項目の整理が見やすく解説も平易で、より「最初の一冊」寄りです。漢文がとにかく苦手で見やすさ重視なら本書、もう少し演習を積みたいならステップアップノート、という使い分けがおすすめです。どちらか一冊をやり込めば十分で、両方やる必要はありません。

おすすめの使い方

  1. まず1日2〜3項目ずつ、上段の句法解説を読んでから下段のドリルに鉛筆で書き込む。1〜2週間で33項目を一周する。
  2. 各項目の「実戦演習問題」で、覚えた句法が実際の文の中で使えるか確認する。間違えた句法は付箋やノートに書き出しておく。
  3. 一周したら、別冊解答や巻末の重要語リストを使って間違えた項目だけを2周目・3周目で潰す。直接書き込んだ場合は答えを隠して口頭で言えるかチェックすると定着します。
先生

先生句法は「覚える」より声に出して読みながら書くのが一番定着します。ドリルを埋めるとき、書き下し文を小さくつぶやきながら書くと、本番で句法の読みがスッと出てくるようになりますよ。

塾長の総合評価

読みやすさ ★★★★★
網羅性 ★★★★☆
入門のしやすさ ★★★★☆
演習・実戦 ★★★☆☆
総合 ★★★★☆(句法ゼロからの一冊目に手堅い。完全初心者は講義本との併用が安心、読解演習は別途必要。)

塾長としての総合評価は「漢文句法の最初の一冊として、安心して勧められる手堅い一冊」です。見やすいレイアウトと書き込み式で、苦手な子でも手が動きやすく、33項目で句法を一周できる設計が良い。一方で解説は要点中心で、長文読解の量は少なめなので、これ一冊で漢文が完成するわけではありません。あくまで「句法を固める土台」と割り切り、完全初心者は講義系の本と、句法を終えたら読解問題集と組み合わせるのが王道です。

基礎からのジャンプアップノート 漢文句法・演習ドリル 三訂版 表紙

📖 基礎からのジャンプアップノート 漢文句法・演習ドリル 三訂版

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まとめ

漢文の句法でつまずいている人にとって、書いて覚えられるこの一冊は心強い味方です。まずはこれで句法を一周し、土台をつくってから読解演習へ進みましょう。当サイトでも漢文句法のまとめや無料の演習ドリル・解説PDFを用意しているので、この本と合わせて使うと、覚えた句法の確認に役立ちます。

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