古文「す・さす・しむ」の識別 100題ドリル|無料PDFと解答付き

古文ドリル

使役・尊敬(最高敬語)を100問で見分ける

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このドリルでわかること

はじめに:「す・さす・しむ」の2用法

「す」「さす」「しむ」は古文の助動詞で、 2つの意味 を持つ。

用法 判別ポイント
① 使役 〜させる 動作主が別の人
② 尊敬 お〜になる 主語が高貴+下に尊敬語

接続

  • :四段・ナ変・ラ変の 未然形
  • さす:その他の 未然形
  • しむ:すべての動詞の 未然形(漢文訓読体で多い)

識別の鉄則

識別の鉄則

  1. 下に尊敬語(給ふ・おはす)+主語が高貴 → 尊敬の二重敬語
  2. 動作主が別の人 → 使役
  3. 下に尊敬語がない → ほぼ確実に使役

特に「せたまふ」「させたまふ」「しめたまふ」は 二重敬語の典型


二重敬語の見分け方

尊敬の二重敬語: – 主語が帝・中宮・親王・摂関大臣など最高位 – 下に「給ふ」「おはす」が続く – 訳:「お〜になる」「〜なさる」

使役: – 主語が高貴でも、動作主が下の人 – 例:「家臣に書かたまふ」 → 家臣が書く(使役)

→ 文脈で動作主を見極めることが重要。


「識別の鉄則」は文法的に正しい順序。
こちらは 試験本番で3秒で答えを出す ための実戦テクニックです。

コツ① 「す/さす/しむ」の 直後に尊敬語があるか をまず見る

  • 直後が 「給ふ/おはす/たまふ/おはします」尊敬の可能性大(二重敬語)
  • 直後が 尊敬語以外(句点・他動詞・接続助詞) → 使役で確定「〜させる」
  • これだけで6〜7割が片付く。

コツ② 尊敬語が下にあっても 動作主 を見て使役か尊敬か決める

  • せ給ふ/させ給ふ/しめ給ふ」が出てきたら、主語=動作主 か確認
  • 帝・中宮・親王が 自分で 動作している → 尊敬の二重敬語「お〜になる」
  • 主語は貴人だが、別の人(家臣・女房)に やらせている使役+尊敬
  • 「○○書かたまふ」のように 「○○に」 があれば使役確定。

コツ③ 「しむ」は 漢文訓読体 の合図

  • 「しむ」を見たら出典が 漢文訓読・記録体・軍記 の可能性が高い。
  • 訳語は基本「使役」優先。尊敬の「しむ」は出題例としては稀。

コツ④ 二重敬語が成立する 主語の位置 を覚える

  • 天皇・上皇・院・中宮・東宮 → 二重敬語の対象
  • 摂関・大臣も対象になるが、文脈で「特別な尊敬」かを判断
  • 一般貴族(中流以下)には二重敬語は使わない → 使役 で訳す

試験本番でのチェック順序

  1. 直後に 尊敬語(給ふ・おはす) があるか確認
  2. なければ → 使役で確定
  3. あれば主語を見る → 最高位の貴人で自分が動作している → 尊敬の二重敬語
  4. 「○○に」がある or 主語が動作していない → 使役(尊敬語は別の人物への敬意)

→ この順番で 3秒 で答えが出ます。

よくある引っかけ

  • 仰せらる」は「仰す」自体が尊敬語で、その後の「らる」も尊敬。「す・さす」とは別物
  • せ給ふ」が必ず二重敬語とは限らない → 動作主が別人なら使役+尊敬
  • しめ給ふ」は漢文系で出てくる二重敬語。和文ではあまり見ない
  • 思す(おぼす)」「仰す(おほす)」は 一語の尊敬動詞 で「す・さす」ではない

🎯 解き方のコツ(時短テクニック)

🎯 解き方のコツ(時短テクニック)

問題(Q1〜Q100)

ここから100問を表示します。スマホでも解けるよう、答えと解説は各問の直下に表示しています。「解答が見えると解いた気にならない」という方は、上のPDFをダウンロードして印刷で解いてください。

【第1部】基礎編(Q1〜Q20)

二重敬語の典型/単純使役を識別する基礎問題。


Q1.次の傍線部「せ」を識別せよ。

主、家臣に物を取らたまふ。

答え:使役 解説:「取ら」四段未然+「せ」+尊敬「たまふ」。動作主は家臣。「家臣に取らせなさる」。


Q2.次の傍線部「せ」を識別せよ。

帝、御文を書かたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「書か」未然+「せ」(尊敬「す」未然)+「たまふ」。主語が帝(高貴)。「お書きになる」。


Q3.次の傍線部「させ」を識別せよ。

中宮、御覧ぜさせたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「御覧ぜ」(サ変「御覧ず」未然)+「させ」(尊敬「さす」連用)+「たまふ」。「ご覧になる」。


Q4.次の傍線部「しむ」を識別せよ。

子に勉強せしむ

答え:使役 解説:「せ」(サ変「す」未然)+「しむ」。下に尊敬語なし。「子に勉強させる」。


Q5.次の傍線部「させ」を識別せよ。

御代を治めさせたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「治め」(下二段「治む」未然)+「させ」(尊敬「さす」連用)+「たまふ」。「お治めになる」。


Q6.次の傍線部「せ」を識別せよ。

弟に仕事を仕うまつらけり。

答え:使役 解説:「仕うまつら」未然+「せ」(使役「す」連用)+「けり」。下に尊敬語なし。「弟に仕事させた」。


Q7.次の傍線部「させ」を識別せよ。

帝、出でさせたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「出で」(下二段「出づ」未然)+「させ」+「たまふ」。「お出になる」。


Q8.次の傍線部「しめ」を識別せよ。

親、子に書を学ばしめけり。

答え:使役 解説:「学ば」未然+「しめ」(「しむ」連用)+「けり」。動作主は子。「子に書を学ばせた」。


Q9.次の傍線部「せ」を識別せよ。

中納言、御文書かたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「書か」未然+「せ」+「たまふ」。主語が中納言(高貴)。


Q10.次の傍線部「せ」を識別せよ。

主、馬を走らたまふ。

答え:使役 解説:「走ら」未然+「せ」(使役)+「たまふ」。走る動作主は馬。


Q11.次の傍線部「せ」を識別せよ。

神、雨を降らたまふ。

答え:使役 解説:「降ら」未然+「せ」+「たまふ」。神の力で雨を降らせる=使役。動作主は雨そのもの。


Q12.次の傍線部「せ」を識別せよ。

帝、嘆かたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「嘆か」未然+「せ」+「たまふ」。主語が帝。「お嘆きになる」。


Q13.次の傍線部「せ」を識別せよ。

子を眠らたまふ。

答え:使役 解説:「眠ら」未然+「せ」(使役)+「たまふ」。眠る動作主は子。


Q14.次の傍線部「せ」を識別せよ。

院、御琴弾かたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「弾か」未然+「せ」+「たまふ」。主語が院(高貴)。


Q15.次の傍線部「せ」を識別せよ。

朝廷、僧を召せたまふ。

答え:使役 解説:「召さ」(四段「召す」未然)+使役「す」連用「せ」+「たまふ」。動作主は僧。「僧をお召しになる(=召させなさる)」。


Q16.次の傍線部「せ」を識別せよ。

我が君、楽しまたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「楽しま」(四段「楽しむ」未然)+「せ」+「たまふ」。「お楽しみになる」。


Q17.次の傍線部「せ」を識別せよ。

老人、子に仕えまつらたり。

答え:使役 解説:「仕えまつら」未然+「せ」(使役)+「たり」。下に尊敬語なし。「子に仕えさせていた」。


Q18.次の傍線部「せ」を識別せよ。

御物の怪に苦しまたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「苦しま」四段未然+「せ」+「たまふ」。主語が高貴な方、物の怪に苦しんでおられる。「お苦しみになる」。


Q19.次の傍線部「せ」を識別せよ。

御階を上らたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「上ら」未然+「せ」+「たまふ」。「お上りになる」。


Q20.次の傍線部「さす」を識別せよ。

兄に弟を慰めさす

答え:使役 解説:「慰め」下二段未然+「さす」(使役終止)。下に尊敬語なし。「兄に弟を慰めさせる」。


基礎編 /20


【第2部】標準編(Q21〜Q50)

動作主の判別、敬意の方向、複合動詞下接など。


Q21.次の傍線部「せ」を識別せよ。

上、女房に歌詠またまふ。

答え:使役 解説:「詠ま」未然+「せ」+「たまふ」。動作主は女房。「女房に歌を詠ませなさる」。主語が高貴でも動作主が別人なら使役。


Q22.次の傍線部「せ」を識別せよ。

大臣、御車に乗らたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「乗ら」未然+「せ」+「たまふ」。動作主は大臣自身。「お乗りになる」。


Q23.次の傍線部「させ」を識別せよ。

后、御簾を上げさせたまふ。

答え:使役 解説:「上げ」下二段未然+「させ」+「たまふ」。御簾を上げるのは女房等。「上げさせなさる」。


Q24.次の傍線部「させ」を識別せよ。

中宮、御覧ぜさせたまへり。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「御覧ず」サ変未然形「御覧ぜ」+使役・尊敬「さす」未然「させ」+「たまへり」。「させ」は未然形接続。ここでは中宮ご自身がご覧になる二重尊敬。


Q25.次の傍線部「しめ」を識別せよ。

帝、群臣をして政を執らしめたまふ。

答え:使役 解説:「執ら」未然+「しめ」+「たまふ」。「をして〜しむ」は漢文訓読体の使役の典型。動作主は群臣。


Q26.次の傍線部「せ」を識別せよ。

帝、御涙を流さたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「流さ」未然+「せ」+「たまふ」。動作主は帝自身。「涙をお流しになる」。


Q27.次の傍線部「せ」を識別せよ。

主、舎人に火をともさたまふ。

答え:使役 解説:「ともさ」未然+「せ」+「たまふ」。動作主は舎人。


Q28.次の傍線部「させ」を識別せよ。

院、僧をして経を読またまふ。

答え:使役 解説:「読ま」未然+「せ」+「たまふ」。動作主は僧。


Q29.次の傍線部「させ」を識別せよ。

上、夢覚めさせたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「覚め」下二段未然+「させ」+「たまふ」。動作主は上自身。


Q30.次の傍線部「しむ」を識別せよ。

学を好ましむべし。

答え:使役 解説:「好ま」未然+「しむ」(終止)+「べし」。漢文訓読体。「学を好ませるべし」。


Q31.次の傍線部「せ」を識別せよ。

帝、御物思はせたまふ

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「思は」未然+「せ」+「たまふ」。動作主は帝。「お思いになる」。


Q32.次の傍線部「させ」を識別せよ。

親、子に物言はさせつ。

答え:使役 解説:「言は」未然+「させ」+「つ」(完了)。下に尊敬語なし。「子に物を言わせた」。


Q33.次の傍線部「せ」を識別せよ。

院、人々を集めさせたまひて、酒を飲またまふ。

答え:(前者)使役/(後者)使役 解説:「集め」させて、また「飲ま」せている。動作主はそれぞれ家来・人々。


Q34.次の傍線部「せ」を識別せよ。

大将、内裏に参らたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「参ら」未然+「せ」+「たまふ」。動作主は大将自身。


Q35.次の傍線部「させ」を識別せよ。

上、笛吹かたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「吹か」未然+「せ」+「たまふ」。動作主は上自身。「お吹きになる」。


Q36.次の傍線部「せ」を識別せよ。

帝、人をして文ばこを持たたまふ。

答え:使役 解説:「持た」未然+「せ」+「たまふ」。動作主は人。「人に文箱を持たせなさる」。


Q37.次の傍線部「させ」を識別せよ。

御簾の内に入らたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「入ら」未然+「せ」+「たまふ」。動作主は高貴な方ご自身。


Q38.次の傍線部「させ」を識別せよ。

后、僧に祈祷せさせたまふ。

答え:使役 解説:「せ」(サ変未然)+「させ」+「たまふ」。動作主は僧。「祈祷させなさる」。


Q39.次の傍線部「しめ」を識別せよ。

人をして書かしめたまふ。

答え:使役 解説:「書か」未然+「しめ」+「たまふ」。「人をして〜しむ」は漢文訓読体の使役。


Q40.次の傍線部「せ」を識別せよ。

帝、御独言を申さたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「申さ」未然+「せ」+「たまふ」。帝が独言を口にされる。


Q41.次の傍線部「させ」を識別せよ。

上、楽人に楽奏でさせたまふ。

答え:使役 解説:「奏で」下二段未然+「させ」+「たまふ」。動作主は楽人。


Q42.次の傍線部「せ」を識別せよ。

帝、御車寄せさせたまへり。

答え:使役 解説:「寄せ」下二段未然+「させ」+「たまへり」。動作主は車副の者。


Q43.次の傍線部「せ」を識別せよ。

中宮、御髪梳らたまふ。

答え:使役 解説:「梳ら」未然+「せ」+「たまふ」。動作主は女房(梳く者)。


Q44.次の傍線部「させ」を識別せよ。

院、御目開けさせたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「開け」下二段未然+「させ」+「たまふ」。動作主は院自身。


Q45.次の傍線部「しめ」を識別せよ。

国を治めしめたまふ。

答え:尊敬(漢文訓読体の最高敬意) 解説:「治め」未然+「しめ」+「たまふ」。「しめたまふ」は漢文訓読体で最高敬語として用いられる。


Q46.次の傍線部「せ」を識別せよ。

主、馬を引かけり。

答え:使役 解説:「引か」未然+「せ」+「けり」。下に尊敬語なし。


Q47.次の傍線部「せ」を識別せよ。

上、人を待たたまふ。

答え:使役 解説:「待た」未然+「せ」+「たまふ」。「人」を待たせる=動作主は人。


Q48.次の傍線部「させ」を識別せよ。

大臣、御簾の外に出でさせたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「出で」下二段未然+「させ」+「たまふ」。動作主は大臣自身。


Q49.次の傍線部「せ」を識別せよ。

親、子に文学ばたまふ。

答え:使役 解説:「学ば」(四段「学ぶ」未然)+使役「す」連用「せ」+「たまふ」。動作主は子。「子に書物を学ばせなさる」。


Q50.次の傍線部「せ」を識別せよ。

上、もてあそびて笑はたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「笑は」未然+「せ」+「たまふ」。動作主は上自身。「お笑いになる」。


標準編 /30


【第3部】応用編(Q51〜Q80)

文脈で動作主を判定する応用問題、敬意の方向の問い、源氏物語等出典系。


Q51.次の傍線部「せ」を識別せよ。

帝、月を愛でさせたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「愛で」下二段未然+「させ」+「たまふ」。動作主は帝自身。


Q52.次の傍線部「せ」を識別せよ。

院、人々をして御遊び始めさせたまふ。

答え:使役 解説:「始め」下二段未然+「させ」+「たまふ」。動作主は人々。


Q53.次の傍線部「させ」を識別せよ。

中宮、御物語せさせたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「せ」サ変未然+「させ」+「たまふ」。動作主は中宮ご自身。


Q54.次の傍線部「せ」を識別せよ。

帝の御使ひに侍りしに。

答え:(参考)過去「き」未然形「せ」 解説:これは「す・さす・しむ」ではない。「せ」は過去「き」未然形(「〜せば」)。引っかけ問題。


Q55.次の傍線部「させ」を識別せよ。

帝、御身浄めさせたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「浄め」下二段未然+「させ」+「たまふ」。動作主は帝自身。


Q56.次の傍線部「せ」を識別せよ。

母、子の手を引かつ。

答え:使役 解説:「引か」未然+「せ」+「つ」。下に尊敬語なし。「子の手を引かせた」。


Q57.次の傍線部「しめ」を識別せよ。

主君、家臣に城を築かしめたまふ。

答え:使役 解説:「築か」未然+「しめ」+「たまふ」。動作主は家臣。


Q58.次の傍線部「せ」を識別せよ。

院、御涙さしぐまたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「さしぐま」未然+「せ」+「たまふ」。動作主は院自身。


Q59.次の傍線部「させ」を識別せよ。

大将、人々を呼ばたまふ。

答え:使役 解説:「呼ば」未然+「せ」+「たまふ」。動作主は呼ぶ役の者。


Q60.次の傍線部「させ」を識別せよ。

帝、人をして御文届けさせたまふ。

答え:使役 解説:「届け」下二段未然+「させ」+「たまふ」。動作主は人。


Q61.次の傍線部「せ」を識別せよ。

中宮、御涙の浮かばたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「浮かば」未然+「せ」+「たまふ」。動作主は中宮自身(涙を浮かべる)。


Q62.次の傍線部「せ」を識別せよ。

上、御文を取り出だせたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「取り出だ」未然+「させ」+「たまふ」。動作主は上自身。


Q63.次の傍線部「せ」を識別せよ。

院、御物の怪に取り憑かたまふ。

答え:尊敬(二重敬語、もしくは受身的な表現) 解説:「取り憑か」未然+「せ」+「たまふ」。物の怪に取り憑かれる院。最高敬語。


Q64.次の傍線部「せ」を識別せよ。

帝、若き女房に琴教へさせたまふ。

答え:使役 解説:「教へ」下二段未然+「させ」+「たまふ」。動作主は帝(教える側)か?文脈次第。多くは「教えさせる」(使役)と読む。


Q65.次の傍線部「せ」を識別せよ。

御乳母に若宮を抱かたまふ。

答え:使役 解説:「抱か」未然+「せ」+「たまふ」。動作主は御乳母。


Q66.次の傍線部「させ」を識別せよ。

帝、宴を催させたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「催」四段未然+「せ」+「たまふ」。動作主は帝自身(催す主体)。


Q67.次の傍線部「せ」を識別せよ。

上、お側近くに召し寄せさせたまふ。

答え:使役 解説:「召し寄せ」下二段未然+「させ」+「たまふ」。動作主は人(呼び寄せられる側を呼ぶ人)。


Q68.次の傍線部「させ」を識別せよ。

院、御念誦せさせたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「念誦せ」サ変未然+「させ」+「たまふ」。動作主は院自身。


Q69.次の傍線部「せ」を識別せよ。

主、童に文届けさせたり。

答え:使役 解説:「届け」下二段未然+「させ」+「たり」。下に尊敬語なし。動作主は童。


Q70.次の傍線部「させ」を識別せよ。

上、御袖を顔に押し当てさせたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「押し当て」下二段未然+「させ」+「たまふ」。動作主は上自身。


Q71.次の傍線部「せ」を識別せよ。

国王、神に祈らたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「祈ら」未然+「せ」+「たまふ」。動作主は国王自身。「お祈りになる」。


Q72.次の傍線部「せ」を識別せよ。

大臣、舞人に舞はたまふ。

答え:使役 解説:「舞は」未然+「せ」+「たまふ」。動作主は舞人。


Q73.次の傍線部「させ」を識別せよ。

中宮、御消息聞こえさせたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「聞こえ」下二段未然+「させ」+「たまふ」。動作主は中宮自身。最高敬意の例。


Q74.次の傍線部「しめ」を識別せよ。

帝、近臣をして御使ひに行かしめたまふ。

答え:使役 解説:「行か」未然+「しめ」+「たまふ」。「をして〜しむ」漢文訓読の使役。


Q75.次の傍線部「せ」を識別せよ。

院、御簾の内に座せたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「座」サ変未然+「せ」+「たまふ」。動作主は院自身。


Q76.次の傍線部「せ」を識別せよ。

中宮、御乳母に童を遊ばたまふ。

答え:使役 解説:「遊ば」未然+「せ」+「たまふ」。動作主は童。乳母が遊ばせる。


Q77.次の傍線部「させ」を識別せよ。

上、御物思ひ晴らさせたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「晴ら」四段未然+「せ」+「たまふ」。動作主は上自身。


Q78.次の傍線部「せ」を識別せよ。

帝、御車に乗り換へさせたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「乗り換へ」下二段未然+「させ」+「たまふ」。動作主は帝自身。


Q79.次の傍線部「せ」を識別せよ。

親王、御涙ぬぐはたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「ぬぐは」未然+「せ」+「たまふ」。動作主は親王自身。


Q80.次の傍線部「せ」を識別せよ。

上、女御を御所に住またまふ。

答え:使役 解説:「住ま」(四段「住む」未然)+使役「す」連用「せ」+「たまふ」。動作主は女御。「女御を御所にお住まわせなさる」。


応用編 /30


【第4部】入試レベル(Q81〜Q100)

難関大頻出の文脈判定・敬意連動・誤読しやすい問題。


Q81.次の傍線部「せ」を識別せよ。

上は、いと思しめし嘆かたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「思しめし嘆か」未然+「せ」+「たまふ」。「思しめす」自体最高敬語、さらに「せたまふ」で二重敬語。源氏物語典型。


Q82.次の傍線部「せ」を識別せよ。

御使ひを召して、急ぎ宮中へ参らたまふ。

答え:使役 解説:「参ら」未然+「せ」+「たまふ」。動作主は御使ひ。「使者を参上させなさる」。


Q83.次の傍線部「させ」を識別せよ。

大臣、御娘を入内せたまふ。

答え:使役 解説:「入内」サ変未然+「せ」+「たまふ」。動作主は御娘。「娘を入内させなさる」。


Q84.次の傍線部「せ」を識別せよ。

院、夜もすがら御文書かたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「書か」未然+「せ」+「たまふ」。動作主は院自身。「夜通しお書きになる」。


Q85.次の傍線部「させ」を識別せよ。

御乳母、若宮を御湯浴みさせたまふ。

答え:使役 解説:「湯浴み」サ変未然+「せ」+「たまふ」。動作主は若宮。乳母が湯浴みさせる。


Q86.次の傍線部「せ」を識別せよ。

中宮、御乳母をして御文奉らたまふ。

答え:使役 解説:「奉ら」未然+「せ」+「たまふ」。動作主は乳母。「奉らせなさる」。


Q87.次の傍線部「せ」を識別せよ。

いとあはれに思しめさたまへり。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「思しめさ」未然+「せ」+「たまへり」。最高敬語の典型。


Q88.次の傍線部「させ」を識別せよ。

帝、御位を譲りさせたまひぬ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「譲り」未然+「させ」+「たまふ」。動作主は帝自身。「ご譲位なさった」。


Q89.次の傍線部「せ」を識別せよ。

大将、人をして御消息伝へさせたまふ。

答え:使役 解説:「伝へ」下二段未然+「させ」+「たまふ」。動作主は人。


Q90.次の傍線部「させ」を識別せよ。

后の宮、御覧じさせおはします。

答え:尊敬(最高敬語) 解説:「御覧じ」+「させ」+「おはします」。「させおはします」も二重敬語。動作主は后の宮自身。


Q91.次の傍線部「しめ」を識別せよ。

帝、貴族をして御階を上らしめたまふ。

答え:使役 解説:「上ら」未然+「しめ」+「たまふ」。動作主は貴族。漢文訓読体使役。


Q92.次の傍線部「せ」を識別せよ。

院、姫君を御膝に乗せさせたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「乗せ」下二段未然+「させ」+「たまふ」。動作主は院。「(姫君を)膝にお乗せになる」。


Q93.次の傍線部「せ」を識別せよ。

帝、池の鯉を女房に養はたまふ。

答え:使役 解説:「養は」未然+「せ」+「たまふ」。動作主は女房。


Q94.次の傍線部「せ」を識別せよ。

上、御心地悩またまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「悩ま」未然+「せ」+「たまふ」。動作主は上自身。「お悩みになる」。


Q95.次の傍線部「させ」を識別せよ。

帝、御娘の入内を急がさせたまふ。

答え:使役 解説:「急が」未然+「せ」+「たまふ」。動作主は周りの人々(入内の準備をする者)。


Q96.次の傍線部「せ」を識別せよ。

院、いみじう泣かたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「泣か」未然+「せ」+「たまふ」。動作主は院自身。「ひどくお泣きになる」。


Q97.次の傍線部「させ」を識別せよ。

大臣、御所のしつらひ整へさせたまふ。

答え:使役 解説:「整へ」下二段未然+「させ」+「たまふ」。動作主は家人。


Q98.次の傍線部「させ」を識別せよ。

院、家人に御琴のしらべ整へさせたまふ。

答え:使役 解説:「整へ」(下二段「整ふ」未然)+使役「さす」連用「させ」+「たまふ」。「家人に」が動作主を明示している。「家人に御琴の調子を整えさせなさる」。


Q99.次の傍線部「しめ」を識別せよ。

国家を平らかに治めしめたまふ。

答え:尊敬(最高敬語、漢文訓読体) 解説:「治め」未然+「しめ」+「たまふ」。動作主は天子自身。漢文訓読体での最高敬意。


Q100.次の傍線部「せ」を識別せよ。

帝、いと細やかに御物語せさせたまふ。

答え:尊敬(二重敬語) 解説:「せ」(サ変未然)+「させ」+「たまふ」。動作主は帝自身。源氏物語の典型構文。


入試レベル /20


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