古文「まほし・たし」の識別 100題ドリル|無料PDFと解答付き

古文ドリル

希望の助動詞「まほし」「たし」を四択100問で徹底演習する無料ドリルです。スマホでも解けるよう、答え・解説は各問の下に表示しています。印刷用のPDFも下からどうぞ。

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採点表(目標)

問題 目標
第1部 基礎 Q1〜Q20 16/20
第2部 標準 Q21〜Q50 24/30
第3部 応用 Q51〜Q80 22/30
第4部 入試レベル Q81〜Q100 14/20

🎯 鉄則と解き方のコツ

  • 最大のポイントは接続=未然形+「まほし」/連用形+「たし」。直前の活用形を必ず確認。
  • 活用は形容詞と同じ型=「まほし」はシク活用型、「たし」はク活用型。どちらも命令形はない。打消「ず」に続けるときは「まほしから・たから」の形。
  • 訳は「〜たい」が基本(自己の希望)。ときに「〜てほしい」と他への願望(例:先達はあらまほし)。
  • ひっかけに注意=「めでたし・ありがたし」の「たし」は形容詞の一部。「ばや・もがな・てしがな」は文末で言い切る願望の終助詞。

【第1部】基礎(Q1〜Q20)

「まほし」「たし」の意味・接続・活用の基本事項を一問一答で確認します。

【第2部】標準(Q21〜Q50)

動詞ごとの接続のかたち、活用形の判定、基本の訳し方を演習します。

【第3部】応用(Q51〜Q80)

「めでたし」など紛らわしい語との識別、願望の終助詞との区別を鍛えます。

【第4部】入試レベル(Q81〜Q100)

文法説明・正誤判定・総合問題で仕上げます。

問題(Q1〜Q100)

意味Q1.助動詞「まほし」の意味として正しいものを選べ。

ア 完了「〜た」
イ 打消「〜ない」
ウ 希望(願望)「〜たい・〜てほしい」
エ 受身「〜れる」

▶ 答え: 「まほし」は希望(願望)を表す助動詞。

意味Q2.助動詞「たし」の意味として正しいものを選べ。

ア 希望(願望)「〜たい・〜てほしい」
イ 過去「〜た」
ウ 推量「〜だろう」
エ 断定「〜だ」

▶ 答え: 「たし」も「まほし」と同じく希望を表す。

接続Q3.「まほし」の接続として正しいものを選べ。

ア 連用形
イ 未然形
ウ 終止形
エ 連体形

▶ 答え: 「まほし」は未然形接続(例:あら+まほし)。

接続Q4.「たし」の接続として正しいものを選べ。

ア 未然形
イ 終止形
ウ 已然形
エ 連用形

▶ 答え: 「たし」は連用形接続(例:見+たし)。

活用Q5.「まほし」の活用の型として正しいものを選べ。

ア シク活用型(形容詞と同じ)
イ ク活用型(形容詞と同じ)
ウ 四段型
エ ナリ活用型

▶ 答え: まほし=シク活用型。たし=ク活用型と対で覚える。

活用Q6.「たし」の活用の型として正しいものを選べ。

ア シク活用型
イ ラ変型
ウ ク活用型(形容詞と同じ)
エ タリ活用型

▶ 答え: たし=ク活用型(たく・たから/たく/たし/たき/たけれ)。

活用Q7.「まほし」「たし」に共通して存在しない活用形を選べ。

ア 未然形
イ 連用形
ウ 已然形
エ 命令形

▶ 答え: どちらも命令形はない(活用表では「○」)。

接続Q8.「あらまほし」の「あら」の説明として正しいものを選べ。

ア 四段動詞「あふ」の未然形
イ ラ変動詞「あり」の未然形
ウ ラ変動詞「あり」の連用形
エ 下二段動詞「ある」の未然形

▶ 答え: 「まほし」は未然形接続なので、ラ変「あり」の未然形「あら」。

接続Q9.「見たし」の「見」の活用形として正しいものを選べ。

ア 未然形
イ 連用形
ウ 終止形
エ 已然形

▶ 答え: 「たし」は連用形接続だから、「見」は上一段「見る」の連用形。

Q10.次の文の訳として正しいものを選べ。

この花を見まほし。

ア この花を見たい。
イ この花を見た。
ウ この花を見るな。
エ この花を見るだろう。

▶ 答え: まほし=希望「〜たい」。

文体Q11.「まほし」が主に使われる文章として正しいものを選べ。

ア 後の時代の口語的な文章
イ 漢文の白文のみ
ウ 古めかしく優美な文章
エ 法律の条文

▶ 答え: まほし=古めかしく優美な文章で使われる。

文体Q12.「たし」が主に使われる文章として正しいものを選べ。

ア 上代の祝詞
イ 和歌のみ
ウ 古めかしく優美な文章
エ 後の時代の口語的な文章

▶ 答え: たし=「まほし」より後の時代の口語的な文章で使われる。

意味Q13.「まほし・たし」が表す希望は、基本的に誰の希望か。

ア 話し手自身(自己)
イ 聞き手のみ
ウ 第三者のみ
エ 神仏のみ

▶ 答え: 基本は自己の希望「〜たい」。ときに他への願望「〜てほしい」。

意味Q14.「まほし」を「〜てほしい」と訳すのはどんな場合か。

ア 打消を伴う場合
イ 自分以外(他)への願望を表す場合
ウ 係り結びの場合
エ 和歌の場合

▶ 答え: 他への願望のとき「〜てほしい」(例:先達はあらまほし=いてほしい)。

Q15.次の文の訳として正しいものを選べ。

われは故郷へ帰りたし。

ア 私は故郷へ帰った。
イ 私は故郷へ帰るはずだ。
ウ 私は故郷へ帰りたい。
エ 私は故郷へ帰ってしまった。

▶ 答え: たし=希望「〜たい」。話し手自身の希望。

活用Q16.「まほし」の終止形として正しいものを選べ。

ア まほしき
イ まほしく
ウ まほしけれ
エ まほし

▶ 答え: 終止形は「まほし」。きれいに形容詞シク活用型。

活用Q17.「たし」の連体形として正しいものを選べ。

ア たく
イ たき
ウ たけれ
エ たから

▶ 答え: 連体形は「たき」(例:見たき人)。

接続Q18.接続の組み合わせとして正しいものを選べ。

ア 未然形+たし
イ 連用形+まほし
ウ 未然形+まほし
エ 終止形+たし

▶ 答え: 未然形+まほし/連用形+たし。この一点が最重要。

接続Q19.「住ままほし」の「住ま」は四段動詞「住む」の何形か。

ア 未然形
イ 連用形
ウ 終止形
エ 命令形

▶ 答え: 「まほし」は未然形接続。四段の未然形はア段「住ま」。

接続Q20.「乗りたし」の「乗り」は四段動詞「乗る」の何形か。

ア 未然形
イ 已然形
ウ 終止形
エ 連用形

▶ 答え: 「たし」は連用形接続。四段の連用形はイ段「乗り」。

接続Q21.四段動詞「言ふ」に「まほし」を付けた形として正しいものを選べ。

ア 言ひまほし
イ 言はまほし
ウ 言ふまほし
エ 言へまほし

▶ 答え: 未然形「言は」+まほし。

接続Q22.四段動詞「聞く」に「たし」を付けた形として正しいものを選べ。

ア 聞かたし
イ 聞くたし
ウ 聞きたし
エ 聞けたし

▶ 答え: 連用形「聞き」+たし。

接続Q23.サ変動詞「す」に「まほし」を付けた形として正しいものを選べ。

ア せまほし
イ しまほし
ウ すまほし
エ さまほし

▶ 答え: サ変の未然形は「せ」。せ+まほし。

接続Q24.カ変動詞「来」に「まほし」を付けた形として正しいものを選べ。

ア 来(き)まほし
イ 来(く)まほし
ウ 来(くる)まほし
エ 来(こ)まほし

▶ 答え: カ変の未然形は「こ」。こ+まほし。

接続Q25.サ変動詞「す」に「たし」を付けた形として正しいものを選べ。

ア せたし
イ すたし
ウ したし
エ さたし

▶ 答え: サ変の連用形は「し」。し+たし。

接続Q26.ナ変動詞「死ぬ」に「まほし」を付けた形として正しいものを選べ。

ア 死なまほし
イ 死にまほし
ウ 死ぬまほし
エ 死ねまほし

▶ 答え: ナ変の未然形は「死な」。死な+まほし。

接続Q27.空欄に入る「上る」の形として正しいものを選べ。

都へ( )まほし。

ア 上り
イ 上る
ウ 上れ
エ 上ら

▶ 答え: まほしは未然形接続なので「上ら」。

接続Q28.空欄に入る「読む」の形として正しいものを選べ。

夜もすがら物語を( )たし。

ア 読ま
イ 読み
ウ 読む
エ 読め

▶ 答え: たしは連用形接続なので「読み」。

接続Q29.「見まほし」の「見」は上一段動詞「見る」の何形か。

ア 連用形
イ 終止形
ウ 未然形
エ 連体形

▶ 答え: まほしは未然形接続だから、この「見」は未然形と決まる。

接続Q30.「起きたし」の「起き」(上二段「起く」)が連用形だと判断できる理由として正しいものを選べ。

ア 「たし」が連用形接続の助動詞だから
イ 「起き」がイ段の音だから
ウ 下に句点があるから
エ 「起く」が四段活用だから

▶ 答え: 上二段は未然形も連用形も「起き」で同形。接続のきまりから連用形と決まる。

活用Q31.次の文の「まほしけれ」が已然形になっている理由を選べ。

深き山の奥にこそ、心しづかに住ままほしけれ。

ア 下に体言があるから
イ 係助詞「こそ」の結びだから
ウ 命令の意味を表すから
エ 打消があるから

▶ 答え: 「こそ」があると文末は已然形で結ぶ(係り結び)。

活用Q32.「あらまほしき事なり」の「まほしき」が連体形になっている理由を選べ。

ア 「こそ」の結びだから
イ 文末だから
ウ 「ど」が続くから
エ 下に体言「事」が続くから

▶ 答え: 体言の前は連体形「まほしき」。

活用Q33.「見たけれど」の「たけれ」の活用形として正しいものを選べ。

ア 連体形
イ 未然形
ウ 已然形
エ 終止形

▶ 答え: 接続助詞「ど」の上は已然形。

活用Q34.打消の助動詞「ず」に続けるときに使う「まほし」の形を選べ。

ア まほしから
イ まほしく
ウ まほし
エ まほしき

▶ 答え: 「ず」など助動詞に続けるときは「〜から」の形(例:散らまほしからぬ)。

識別Q35.「散らまほしからぬ」の文法的説明として正しいものを選べ。

ア 「散ら」は四段動詞「散る」の連用形
イ 「まほしから」は未然形で、打消「ず」の連体形「ぬ」が続いている
ウ 「ぬ」は完了の助動詞
エ 「まほしから」は已然形

▶ 答え: 散ら(未然形)+まほしから(未然形)+ぬ(打消「ず」連体形)=散ってほしくない。

活用Q36.「聞かまほしう」の「まほしう」のもとの形として正しいものを選べ。

ア まほしから
イ まほしき
ウ まほしく
エ まほしけれ

▶ 答え: 連用形「まほしく」の「く」が「う」に変わったウ音便。

Q37.次の文の訳として最も適当なものを選べ。

深き山の奥にこそ、心しづかに住ままほしけれ。

ア 深い山の奥には住みたくない。
イ 深い山の奥に住んだ。
ウ 深い山の奥に住むはずだ。
エ 深い山の奥にこそ、心静かに住みたいものだ。

▶ 答え: まほし=「〜たい」。「こそ〜まほしけれ」は係り結び。

Q38.次の文の「あらまほしき」の訳として正しいものを選べ。

少しのことにも、先達はあらまほしき事なり。(『徒然草』)

ア いてほしい
イ いたはずだ
ウ いるかもしれない
エ いてはならない

▶ 答え: あら(ラ変未然形)+まほし=「いてほしい」。

意味Q39.Q38の「あらまほし」が表す希望の種類として正しいものを選べ。

ア 話し手自身がそこへ行きたいという自己の希望
イ 先達の存在を願う、他への願望
ウ 打消の希望
エ 過去の希望

▶ 答え: 自分以外の「先達」がいてほしい=他への願望の代表例。

Q40.次の文の訳として正しいものを選べ。

いま一度、都を見まほし。

ア 都を見た。
イ 都を見るだろう。
ウ もう一度、都を見たい。
エ 都を見てしまった。

▶ 答え: 見(未然形)+まほし=見たい。

接続Q41.ラ変動詞「をり」に「まほし」を付けた形として正しいものを選べ。

ア をりまほし
イ をるまほし
ウ をれまほし
エ をらまほし

▶ 答え: ラ変の未然形は「をら」。をら+まほし。

接続Q42.四段動詞「食ふ」に「たし」を付けた形として正しいものを選べ。

ア 食ひたし
イ 食はたし
ウ 食ふたし
エ 食へたし

▶ 答え: 連用形「食ひ」+たし。

活用Q43.打消の助動詞「ず」に続けるときに使う「たし」の形を選べ。

ア たき
イ たく
ウ たから
エ たけれ

▶ 答え: 助動詞に続けるときは「たから」(例:帰りたからず)。

活用Q44.「聞かまほしきこと多かり」の「まほしき」の活用形を選べ。

ア 已然形
イ 連体形
ウ 未然形
エ 終止形

▶ 答え: 下に体言「こと」が続くので連体形。

活用Q45.次の文の「たけれ」の活用形と、その理由として正しいものを選べ。

ふるさとの花をこそ見たけれ。

ア 終止形・文末だから
イ 連体形・体言が省略されているから
ウ 未然形・打消が続くから
エ 已然形・係助詞「こそ」の結びだから

▶ 答え: 「こそ」の結びは已然形「たけれ」。

Q46.次の文の「乗りたし」の訳として正しいものを選べ。

われもその舟に乗りたしと申ししかど、許されず。

ア 乗りたい
イ 乗った
ウ 乗るだろう
エ 乗ってしまった

▶ 答え: 乗り(連用形)+たし=乗りたい。

活用Q47.「まほし」の連体形として正しいものを選べ。

ア まほしけれ
イ まほしく
ウ まほしき
エ まほしから

▶ 答え: 連体形は「まほしき」(例:あらまほしき事)。

活用Q48.「まほし・たし」の活用と同じ型をもつ品詞を選べ。

ア 動詞
イ 副詞
ウ 名詞
エ 形容詞

▶ 答え: 形容詞と同じ型(まほし=シク活用型、たし=ク活用型)。

Q49.次の文の訳として最も適当なものを選べ。

いかで都の便りを聞かまほしう思へど、たより絶えてなし。

ア なんとかして都の便りを聞きたいと思うけれど、便りはまったくない。
イ 都の便りを聞いたけれど、つまらなかった。
ウ 都の便りを聞くつもりはない。
エ 都の便りが聞こえてきた。

▶ 答え: 聞か(未然形)+まほしう(連用形のウ音便)=聞きたく。

接続Q50.下二段動詞「受く」に「たし」を付けた形として正しいものを選べ。

ア 受くたし
イ 受けたし
ウ 受かたし
エ 受きたし

▶ 答え: 下二段の連用形は「受け」。受け+たし。

識別Q51.「めでたし」の「たし」の説明として正しいものを選べ。

ア 希望の助動詞「たし」
イ 過去の助動詞
ウ 一語の形容詞「めでたし」の一部
エ 願望の終助詞

▶ 答え: 「めでたし」は「すばらしい」という一語の形容詞。「めで+たい」とは訳せない。

識別Q52.次の文の「がたし」の説明として正しいものを選べ。

この山は越えがたし。

ア 希望の助動詞「たし」で「越えたい」の意
イ 完了の助動詞
ウ 願望の終助詞
エ 「〜しにくい」を表す形容詞「難(がた)し」で、希望の「たし」ではない

▶ 答え: 「越えにくい」の意。「越えたい」と訳せないので希望の助動詞ではない。

識別Q53.「見たし」と「めでたし」を見分ける最も確実なポイントを選べ。

ア 音の数を数える
イ 「〜たい」と訳せるかどうかを確かめる
ウ 和歌かどうかを見る
エ 仮名遣いを見る

▶ 答え: 「見たし」=見たい(助動詞)。「めでたし」は訳せない(一語の形容詞)。

終助詞Q54.願望の終助詞「ばや」の接続として正しいものを選べ。

ア 未然形
イ 連用形
ウ 終止形
エ 体言

▶ 答え: 「ばや」は未然形接続(例:見ばや)。

終助詞Q55.次の文の「ばや」の意味として正しいものを選べ。

いま一度見ばや。

ア 打消「〜ない」
イ 仮定「〜ならば」
ウ 詠嘆「〜だなあ」
エ 自己の願望「〜たい」

▶ 答え: 「もう一度見たい」。文末で言い切る願望の終助詞。

終助詞Q56.「てしがな」の説明として正しいものを選べ。

ア 推量の助動詞
イ 自己の願望「〜たいものだ」を表す終助詞
ウ 打消の終助詞
エ 完了の助動詞

▶ 答え: 文末で「〜たいものだ」と言い切る願望の終助詞。

終助詞Q57.願望の終助詞「もがな」の意味として正しいものを選べ。

ア 禁止「〜するな」
イ 過去「〜た」
ウ 願望「〜があればなあ・〜であればなあ」
エ 推量「〜だろう」

▶ 答え: 「もがな」は存在や状態を願う終助詞。

終助詞Q58.「まほし・たし」と「ばや・てしがな」の違いの説明として正しいものを選べ。

ア 「まほし・たし」は助動詞で、活用して文中でも使える。「ばや・てしがな」は文末で言い切る終助詞
イ 意味が正反対である
ウ 「ばや」は漢文専用である
エ 「まほし」だけは訳すことができない

▶ 答え: 助動詞は形を変えながら文中でも使える点が終助詞との違い。

終助詞Q59.次の文に含まれる願望表現の組み合わせとして正しいものを選べ。

いかでこのかぐや姫を得てしがな、見まほしと。(『竹取物語』)

ア 助動詞が2つ
イ 終助詞「てしがな」と助動詞「まほし」
ウ 終助詞が2つ
エ 係助詞と副詞

▶ 答え: 「得てしがな」=終助詞、「見まほし」=助動詞。両者が並ぶ有名な箇所。

Q60.次の文の訳として正しいものを選べ。

あはれ、よき友もがな。

ア ああ、友を許せない。
イ ああ、友は来ないだろう。
ウ ああ、友を許してしまった。
エ ああ、よい友がいればなあ。

▶ 答え: もがな=「〜があればなあ」という願望の終助詞。

文体Q61.「まほし」と「たし」の使い分けについて正しい説明を選べ。

ア 「たし」のほうが古めかしい
イ どちらも漢文訓読専用
ウ 「まほし」は古めかしく優美な文章、「たし」は後の時代の口語的な文章で使われる
エ 「まほし」は男性専用の言葉

▶ 答え: 意味はほぼ同じで、時代・文体が違う。

接続Q62.下二段動詞「出づ」に「まほし」を付けた形として正しいものを選べ。

ア 出でまほし
イ 出だまほし
ウ 出づまほし
エ 出れまほし

▶ 答え: 下二段の未然形は「出で」。出で+まほし。

接続Q63.カ変動詞「来」に「たし」を付けた形として正しいものを選べ。

ア 来(こ)たし
イ 来(き)たし
ウ 来(く)たし
エ 来(くる)たし

▶ 答え: カ変の連用形は「き」。き+たし。

接続Q64.ナ変動詞「往ぬ」に「たし」を付けた形として正しいものを選べ。

ア 往なたし
イ 往ぬたし
ウ 往ねたし
エ 往にたし

▶ 答え: ナ変の連用形は「往に」。往に+たし。

識別Q65.「見まほし」も「見たし」もどちらも正しい形である。その理由を選べ。

ア 「まほし」と「たし」の接続が同じだから
イ 「見る」が四段活用だから
ウ 上一段「見る」は未然形も連用形も「見」で同形だから
エ 実はどちらかが誤りである

▶ 答え: 「見」は未然・連用が同形。まほしなら未然形、たしなら連用形と助動詞側から決まる。

識別Q66.「寝(ね)たし」の「寝」の活用形として正しいものを選べ。

ア 未然形
イ 連用形
ウ 終止形
エ 已然形

▶ 答え: 下二段「寝」は未然・連用が同形だが、「たし」は連用形接続なので連用形。

Q67.「あらまほしからず」の訳として正しいものを選べ。

ア あってほしくない
イ あってほしい
ウ あるはずがない
エ あったに違いない

▶ 答え: まほしから(未然形)+ず(打消)=あってほしくない。

活用Q68.「まほしく」と「まほしから」の使い分けとして正しいものを選べ。

ア 「まほしく」は打消専用である
イ 時代によって使い分けた
ウ 「まほし」に未然形はない
エ 打消「ず」など助動詞に続けるときは「まほしから」を使う

▶ 答え: 形容詞と同じく、助動詞が続くときは「〜から」の系列を使う。

Q69.「あらまほしき住まひなり」の訳として最も適当なものを選べ。

ア 荒れはてた住まいだ
イ 住んではいけない家だ
ウ 理想的な(こうあってほしい)住まいだ
エ 仮の住まいだ

▶ 答え: あら+まほし=あってほしい→理想的だ。

識別Q70.現代語「あらまほしい(理想的だ)」のもとの組み立てとして正しいものを選べ。

ア 動詞「荒る」+形容詞「ほし」
イ ラ変動詞「あり」の未然形「あら」+助動詞「まほし」
ウ 名詞「あらま」+形容詞「ほし」
エ 動詞「ある」+助動詞「まし」

▶ 答え: 「あら+まほし」=あってほしい・あるのが望ましい、が現代語に残った。

接続Q71.空欄に入る「散る」の形として正しいものを選べ。

花も( )まほしき夕べなり。

ア 散り
イ 散る
ウ 散れ
エ 散ら

▶ 答え: まほしは未然形接続なので「散ら」。

接続Q72.空欄に入る「帰る」の形として正しいものを選べ。

ふるさとへ( )たしとのみ思ふ。

ア 帰り
イ 帰ら
ウ 帰る
エ 帰れ

▶ 答え: たしは連用形接続なので「帰り」。

Q73.次の文の訳として最も適当なものを選べ。

君に今ひとたび会ひたしと思へど、かなはず。

ア あなたに会ったが、忘れてしまった。
イ あなたに会うはずがない。
ウ あなたにもう一度会いたいと思うけれど、かなわない。
エ あなたに会いたくない。

▶ 答え: 会ひ(連用形)+たし=会いたい。

活用Q74.「会ひたく思ふ」の「たく」の活用形として正しいものを選べ。

ア 未然形
イ 連用形
ウ 終止形
エ 連体形

▶ 答え: 下に用言「思ふ」が続くので連用形「たく」。

識別Q75.「行きたし」と「行かまほし」の説明として正しいものを選べ。

ア 「行き」は未然形である
イ 「行か」は連用形である
ウ どちらかが文法的に誤りである
エ 「行き」は連用形、「行か」は未然形で、どちらも正しい

▶ 答え: 連用形+たし/未然形+まほし。意味はどちらも「行きたい」。

活用Q76.「見たき人」の「たき」の活用形と働きとして正しいものを選べ。

ア 連体形で、下の体言「人」を修飾する
イ 終止形で、言い切っている
ウ 已然形で、係り結びの結び
エ 未然形で、打消が続く

▶ 答え: 体言の前は連体形「たき」。

終助詞Q77.次の文の「てしがな」の接続として正しいものを選べ。

いかでこの書を読みてしがな。

ア 未然形
イ 終止形
ウ 連用形
エ 已然形

▶ 答え: 「読み」は連用形。「てしがな」は連用形に付く。

文体Q78.「まほし」より後の時代の、口語的な文章で多く使われる希望の助動詞はどちらか。

ア まほし
イ たし
ウ ばや
エ もがな

▶ 答え: たし=後の時代の口語的な文章。ウ・エはそもそも終助詞。

Q79.次の文の訳として正しいものを選べ。

この花は散らまほしからず。

ア この花は散ってしまった。
イ この花は散るに違いない。
ウ この花は散ってもよい。
エ この花には散ってほしくない。

▶ 答え: 散ら+まほしから+ず=散ってほしくない(他への願望+打消)。

総合Q80.「先達はあらまほしき事なり」の文法説明として正しいものを選べ。

ア 「あら」はラ変「あり」の未然形、「まほしき」は連体形
イ 「あら」はラ変「あり」の連用形
ウ 「まほしき」は已然形
エ 「まほし」は完了の助動詞

▶ 答え: 未然形「あら」+まほし。体言「事」の前なので連体形「まほしき」。

総合Q81.記述問題「『まほし』と『たし』の違いを二点述べよ」で書くべき内容の組み合わせとして最も適当なものを選べ。

ア 意味の違いと活用の速さ
イ 接続の違いと意味の違い
ウ 意味の違いと作者の違い
エ 接続の違い(未然形か連用形か)と、使われる時代・文体の違い

▶ 答え: 意味はほぼ同じ。違いは「接続」と「時代・文体」の二点。

識別Q82.次の傍線部のうち、希望の助動詞であるものを選べ。

ア めでたき御琴の音
イ ありがたきもの
ウ 都に上りたきよし申す
エ 堪へがたき暑さ

▶ 答え: 上り(連用形)+たき=上りたい。ア・イ・エは形容詞(の一部)。

活用Q83.次の文の「まほしく」の活用形として正しいものを選べ。

見まほしくはあれど、え行かず。

ア 連用形
イ 未然形
ウ 連体形
エ 已然形

▶ 答え: 連用形「まほしく」+係助詞「は」+あり。「見たくはあるけれど」の意。

接続Q84.次のうち接続が誤っているものを選べ。

ア 聞きたし
イ 聞きまほし
ウ 聞かまほし
エ 聞きたき

▶ 答え: まほしは未然形接続なので「聞か+まほし」が正しい。

活用Q85.次の文の説明として正しいものを選べ。

かの人をこそ見まほしけれ。

ア 「まほしけれ」は命令形である
イ 「こそ」の結びで連体形になっている
ウ 「こそ」の結びで已然形「まほしけれ」になっている
エ 「見」は連用形である

▶ 答え: 係り結び。「まほし」に付く「見」は未然形なのでエも誤り。

Q86.次の文の訳として最も適当なものを選べ。

いざ、もろともに都へ上らまほしけれど、身のいとまなし。

ア 都へ上ったけれど、暇がない。
イ 都へ上るはずだったのに。
ウ 都へ上りたくないので、行かない。
エ さあ、いっしょに都へ上りたいけれど、暇がない。

▶ 答え: 上ら(未然形)+まほしけれ(已然形、「ど」の上)=上りたいけれど。

総合Q87.「住ままほしけれ」を文法的に説明したものとして正しいものを選べ。

ア 四段動詞「住む」の未然形+希望の助動詞「まほし」の已然形
イ 四段動詞「住む」の連用形+「まほし」の終止形
ウ 下二段動詞の連用形+「まほし」の連体形
エ 「住ま」はナ変動詞である

▶ 答え: 住ま(未然形)+まほしけれ(已然形)。

識別Q88.次の文の「ゆかし」の説明として正しいものを選べ。

奥山の紅葉ゆかし。

ア 希望の助動詞
イ 「見たい・知りたい」という意味をもつ一語の形容詞
ウ 動詞「行く」の活用形
エ 願望の終助詞

▶ 答え: 「ゆかし」は心が引かれる意の形容詞。助動詞「まほし・たし」ではない。

終助詞Q89.願望の終助詞の組み合わせとして正しいものを選べ。

ア ばや・けり・つ
イ もがな・ず・じ
ウ てしがな・らむ・べし
エ ばや・もがな・てしがな

▶ 答え: 願望の終助詞は「ばや・もがな・てしがな」。ほかは助動詞。

接続Q90.空欄に入る「知る」の形として正しいものを選べ。

世の中の人の心を( )まほしう思へど。

ア 知り
イ 知る
ウ 知ら
エ 知れ

▶ 答え: まほしは未然形接続なので「知ら」。「まほしう」はウ音便。

活用Q91.次の文の「たけれ」の説明として正しいものを選べ。

帰りたければ、とく帰るべし。

ア 已然形で、「ば」が付いて「帰りたいので」の意になる
イ 未然形で、仮定を表す
ウ 連体形である
エ 命令形である

▶ 答え: 已然形+ば=確定条件。「たし」に命令形はない。

Q92.次の文の訳として最も適当なものを選べ。

花見にはまかりたけれど、人目つつまし。

ア 花見には行ったけれど、つまらなかった。
イ 花見には参りたいけれど、人目がはばかられる。
ウ 花見に行ってしまったので、もう帰れない。
エ 花見に行くはずがない。

▶ 答え: まかり(連用形)+たけれ(已然形)+ど=参りたいけれど。

識別Q93.次のうち「まほし」の使い方として文法的に正しいものを選べ。

ア 花を見りまほし
イ 花を見るまほし
ウ 花を見てまほし
エ 花を見まほし

▶ 答え: 上一段「見る」の未然形「見」+まほし。

総合Q94.「聞かまほしう思へど」の「まほしう」について正しい説明を選べ。

ア 已然形のウ音便
イ 未然形そのまま
ウ 連用形「まほしく」のウ音便
エ 終止形の変化形

▶ 答え: 「まほしく」→「まほしう」。もとの形で活用形を判断する。

総合Q95.「まほし」の組み立てがそのまま残った現代語を選べ。

ア あらまほしい(理想的だ・好ましい)
イ まぼろし
ウ ほしいまま
エ ましてや

▶ 答え: あら(ラ変未然形)+まほし=あってほしい、が現代語に残った形。

接続Q96.空欄A・Bに入る「行く」の形の組み合わせとして正しいものを選べ。

都へ(A)たし。/都へ(B)まほし。

ア A:行か B:行き
イ A:行き B:行か
ウ A:行く B:行く
エ A:行け B:行か

▶ 答え: 連用形「行き」+たし/未然形「行か」+まほし。

Q97.次の文の訳として最も適当なものを選べ。

かかる所にこそ住ままほしけれと、人々言ひあへり。

ア こんな所には住みたくないと、人々は言い合った。
イ こんな所に住んだと、人々は言った。
ウ こんな所にこそ住みたいものだと、人々は言い合った。
エ こんな所には住めないと、人々は嘆いた。

▶ 答え: 住ま+まほしけれ(「こそ」の結び)=住みたい。

総合Q98.「まほし・たし」について誤っている説明を選べ。

ア 意味はどちらも希望「〜たい・〜てほしい」
イ 「まほし」はシク活用型に活用する
ウ 「たし」は連用形に接続する
エ どちらも命令形がある

▶ 答え: どちらも命令形はない。

識別Q99.「いとありがたし」と「いま一度会ひたし」の「たし」の違いとして正しいものを選べ。

ア 両方とも希望の助動詞
イ 前者は形容詞「ありがたし」の一部、後者は希望の助動詞「たし」
ウ 前者が助動詞で、後者が形容詞の一部
エ 両方とも形容詞の一部

▶ 答え: 「ありがたし」=めったにない(一語の形容詞)。「会ひたし」=会いたい(連用形+助動詞)。

総合Q100.「まほし・たし」を識別する最大のポイントを選べ。

ア 直前の活用形を見る(未然形+まほし/連用形+たし)
イ 文の長さを見る
ウ 和歌かどうかを見る
エ 会話文かどうかを見る

▶ 答え: 接続の違いこそが両者を見分ける決め手。100題おつかれさまでした!

まとめ

  • 「まほし」「たし」はどちらも希望「〜たい・〜てほしい」の助動詞
  • 最大のポイントは接続=未然形+まほし/連用形+たし
  • 活用は形容詞と同じ型(まほし=シク活用型、たし=ク活用型)。命令形はなく、打消「ず」には「まほしから・たから」の形で続ける
  • 「まほし」は古めかしく優美な文章、「たし」は後の時代の口語的な文章で使われる
  • 基本は自己の希望「〜たい」、ときに他への願望「〜てほしい」(例:先達はあらまほし)
  • 「めでたし・ありがたし」の「たし」は形容詞の一部。「ばや・もがな・てしがな」は文末で言い切る願望の終助詞

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