古文「給ふ」の識別 100題ドリル|無料PDFと解答付き

四段=尊敬「お〜になる」と下二段=謙譲「〜ております」を100問で見分ける

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解説記事「古文「給ふ」の識別 100題識別」を読む

このドリルでわかること

はじめに:「給ふ」の正体(2用法)

古文の補助動詞「給ふ」は、活用の段(四段か下二段か)で意味がまったく変わります。見分けの最短ルートは連体形・已然形を見ることです。

用法 活用
① 尊敬の補助動詞 四段(給は・給ひ・給ふ・給ふ・給へ・給へ) お〜になる/〜なさる 仰せ給ふ
② 謙譲の補助動詞 下二段(給へ・給へ・給ふ・給ふる給ふれ・給へよ) 〜ております/〜ております 思ひ給ふる

識別の鉄則

識別の鉄則

  1. 連体形「給ふる」・已然形「給ふれ」を見たら → 下二段=謙譲(決定的)。
  2. 未然形「給は」(給はず・給はで)を見たら → 四段=尊敬
  3. 未然形「給へ」(給へず)を見たら → 下二段=謙譲
  4. 直前の動詞が「思ふ・見る・聞く・覚ゆ・知る」など感覚・思考動詞で、会話文・心内文なら → 下二段=謙譲の可能性大。
  5. 主語が貴人(帝・大臣・姫君など)で地の文なら → 四段=尊敬

🎯 解き方のコツ(時短テクニック)

🎯 解き方のコツ(試験本番で3秒)

コツ① 「給ふる」「給ふれ」が見えたら謙譲(下二段)

  • 連体形給ふる・已然形給ふれは下二段だけの形。「思ひ給ふる」「見給ふれば」を見たら謙譲「〜ております」で即決。

コツ② 「給は」は尊敬(四段)、「給へず」は謙譲(下二段)

  • 「給は/給は」=四段未然=尊敬。
  • 「給へ」=下二段未然=謙譲。
  • 同じ「ず」が付いても、直前が「給は」か「給へ」かで段が分かる。

コツ③ 直前の動詞と文の種類を見る

  • 会話文・心内文で「思ひ給ふ/給ふ/聞き給ふ/覚え給ふ/知り給ふ」→ 下二段謙譲を疑う。
  • 地の文で主語が貴人 → 四段尊敬。

よくある引っかけ

  • 「給へば/給へど」は四段已然形=尊敬(下二段なら「給ふれば/給ふれど」)。
  • 「給へ。」と文を終えていれば四段命令形=尊敬「〜なさい」。
  • 連用形に付かず「物を給ふ」のように使えば本動詞「お与えになる」。

問題(Q1〜Q100)

ここから100問を表示します。スマホでも解けるよう、答えと解説は各問の直下に表示しています。「解答が見えると解いた気にならない」という方は、上のPDFをダウンロードして印刷で解いてください。

【第1部】基礎編(Q1〜Q20)

活用形がはっきり分かる例で、四段(尊敬)と下二段(謙譲)を見分ける。


Q1.次の傍線部「給ふ」を識別せよ。

帝、歌詠み給ふ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:主語は「帝」(貴人)、終止形「給ふ」は四段。「帝が歌をお詠みになる」。尊敬。


Q2.次の傍線部「給ふる」を識別せよ。

思ひ給ふる

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:連体形が「給ふる」になっているので下二段。「思っております」。話し手の謙遜を表す謙譲。


Q3.次の傍線部「給ふ」を識別せよ。

仰せ給ふ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:「仰せ」は「仰す」連用形。終止形「給ふ」は四段。「おっしゃる」。動作の主への敬意=尊敬。


Q4.次の傍線部「給ふれ」を識別せよ。

給ふれば。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:已然形が「給ふれ」になっているので下二段。「見ておりますと」。感覚動詞「見」+下二段謙譲の典型。


Q5.次の傍線部「給は」を識別せよ。

読み給はず。

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:未然形「給は」+打消「ず」。下二段なら未然形は「給へ」。「給は」は四段。「お読みにならない」。尊敬。


Q6.次の傍線部「給ふ」を識別せよ。

大臣、出で給ふ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:主語は「大臣」(貴人)、終止形「給ふ」は四段。「大臣が外出なさる」。尊敬。


Q7.次の傍線部「給ふる」を識別せよ。

覚え給ふる

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:連体形「給ふる」は下二段。感覚動詞「覚ゆ」+給ふる。「思われております」。謙譲。


Q8.次の傍線部「給ひ」を識別せよ。

立ち給ひぬ。

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:連用形「給ひ」+完了「ぬ」。四段連用形は「給ひ」(下二段は「給へ」)。「お立ちになった」。尊敬。


Q9.次の傍線部「給へ」を識別せよ。

聞き給へず。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:未然形「給へ」+打消「ず」。四段の未然形は「給は」なので、「給へ」は下二段。「聞いておりません」。謙譲。


Q10.次の傍線部「給ふ」を識別せよ。

姫君、琴弾き給ふ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:主語は「姫君」(貴人)、終止形「給ふ」は四段。「姫君が琴をお弾きになる」。尊敬。


Q11.次の傍線部「給ふる」を識別せよ。

知り給ふること。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:連体形「給ふる」は下二段。感覚・思考動詞「知る」+給ふる。「存じております(こと)」。謙譲。


Q12.次の傍線部「給ふ」を識別せよ。

帝、ご覧じ給ふ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:主語は「帝」、終止形「給ふ」は四段。「ご覧じ」(ご覧になる)+尊敬「給ふ」で二重尊敬。尊敬。


Q13.次の傍線部「給は」を識別せよ。

仰せ給はで。

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:未然形「給は」+打消接続「で」。「給は」は四段。「おっしゃらないで」。尊敬。


Q14.次の傍線部「給ふれ」を識別せよ。

思ひ給ふれど。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:已然形「給ふれ」は下二段。「思っておりますけれど」。思考動詞「思ふ」+下二段謙譲。謙譲。


Q15.次の傍線部「給ふ」を識別せよ。

中納言、参り給ふ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:主語は「中納言」(貴人)、終止形「給ふ」は四段。「中納言が参上なさる」。尊敬。


Q16.次の傍線部「給へ」を識別せよ。

急ぎ給へ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:命令形「給へ」。文末で「お急ぎなさい」と命令。四段の命令形。尊敬。


Q17.次の傍線部「給ふる」を識別せよ。

給ふるに。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:連体形「給ふる」は下二段。「見ておりますと」。感覚動詞「見」+下二段謙譲。謙譲。


Q18.次の傍線部「給ふ」を識別せよ。

上、笑ひ給ふ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:主語は「上」(帝・貴人)、終止形「給ふ」は四段。「お笑いになる」。尊敬。


Q19.次の傍線部「給へ」を識別せよ。

申し給へば。

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:已然形「給へ」+「ば」。下二段なら已然形は「給ふれ」。「給へ」は四段已然形。「申し上げなさるので」。尊敬。


Q20.次の傍線部「給ふる」を識別せよ。

承り給ふる

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:連体形「給ふる」は下二段。「承っております」。謙譲。


【第2部】標準編(Q21〜Q50)

直前の動詞・文の種類(地の文/会話文)も手がかりに見分ける。


Q21.次の傍線部「給ふ」を識別せよ。

大将、文書き給ふ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:主語「大将」(貴人)、終止形「給ふ」は四段。「お書きになる」。尊敬。


Q22.次の傍線部「給ふる」を識別せよ。

いとうれしく思ひ給ふる

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:連体形「給ふる」は下二段。会話文で話し手が「たいそううれしく思っております」と謙遜。謙譲。


Q23.次の傍線部「給ひ」を識別せよ。

歩み出で給ひけり。

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:連用形「給ひ」+過去「けり」。四段連用形「給ひ」。「歩み出なさった」。尊敬。


Q24.次の傍線部「給へ」を識別せよ。

え見給へず。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:未然形「給へ」+打消「ず」。「え〜ず」で「見ることができません」。感覚動詞「見」+下二段謙譲。謙譲。


Q25.次の傍線部「給ふ」を識別せよ。

后、われを召し給ふ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:主語「后」(貴人)、終止形「給ふ」は四段。「お呼びになる」。尊敬。


Q26.次の傍線部「給ふれ」を識別せよ。

聞き給ふれば、げにと覚ゆ。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:已然形「給ふれ」は下二段。「聞いておりますと」。感覚動詞「聞く」+下二段謙譲。謙譲。


Q27.次の傍線部「給は」を識別せよ。

帰り給はず。

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:未然形「給は」+打消「ず」。「給は」は四段。「お帰りにならない」。尊敬。


Q28.次の傍線部「給ふる」を識別せよ。

心得給ふる

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:連体形「給ふる」は下二段。「心得ております(承知しております)」。謙譲。


Q29.次の傍線部「給ふ」を識別せよ。

君、歌うたひ給ふ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:主語「君」(貴人)、終止形「給ふ」は四段。「お歌いになる」。尊敬。


Q30.次の傍線部「給へ」を識別せよ。

覚え給へず。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:未然形「給へ」+打消「ず」。四段未然は「給は」なので「給へ」は下二段。「思われません(覚えておりません)」。謙譲。


Q31.次の傍線部「給へ」を識別せよ。

とく往(い)に給へ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:命令形「給へ」。「早くお行きなさい」と命令。四段命令形。尊敬。


Q32.次の傍線部「給ふ」を識別せよ。

大殿、渡り給ふ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:主語「大殿」(貴人)、終止形「給ふ」は四段。「おいでになる」。尊敬。


Q33.次の傍線部「給ふる」を識別せよ。

給ふるままに。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:連体形「給ふる」は下二段。「見ておりますにつれて」。感覚動詞「見」+下二段謙譲。謙譲。


Q34.次の傍線部「給ひ」を識別せよ。

物語し給ひて。

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:連用形「給ひ」+接続助詞「て」。四段連用形「給ひ」。「お話しになって」。尊敬。


Q35.次の傍線部「給ふれ」を識別せよ。

思ひ給ふれど、え言はず。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:已然形「給ふれ」は下二段。「思っておりますけれど、言えません」。会話文の謙譲。


Q36.次の傍線部「給ふ」を識別せよ。

院、笛吹き給ふ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:主語「院」(上皇・貴人)、終止形「給ふ」は四段。「お吹きになる」。尊敬。


Q37.次の傍線部「給は」を識別せよ。

出で給はむとす。

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:未然形「給は」+意志「む」。「給は」は四段。「お出ましになろうとする」。尊敬。


Q38.次の傍線部「給ふる」を識別せよ。

うけたまはり給ふるやうは。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:連体形「給ふる」は下二段。「承っております様子は」。謙譲。


Q39.次の傍線部「給ふ」を識別せよ。

親王(みこ)、馬に乗り給ふ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:主語「親王」(貴人)、終止形「給ふ」は四段。「お乗りになる」。尊敬。


Q40.次の傍線部「給へ」を識別せよ。

知り給へず。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:未然形「給へ」+打消「ず」。四段未然は「給は」。「給へ」は下二段。「存じません」。謙譲。


Q41.次の傍線部「給ふ」を識別せよ。

中宮、櫛けづり給ふ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:主語「中宮」(貴人)、終止形「給ふ」は四段。「お梳きになる」。尊敬。


Q42.次の傍線部「給ふれ」を識別せよ。

給ふれど、定かならず。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:已然形「給ふれ」は下二段。「見ておりますけれど、はっきりしません」。感覚動詞「見」+下二段謙譲。謙譲。


Q43.次の傍線部「給ひ」を識別せよ。

嘆き給ひけり。

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:連用形「給ひ」+過去「けり」。四段連用形。「お嘆きになった」。尊敬。


Q44.次の傍線部「給ふる」を識別せよ。

さも思ひ給ふる

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:連体形「給ふる」は下二段。「そのようにも思っております」。思考動詞「思ふ」+下二段謙譲。謙譲。


Q45.次の傍線部「給ふ」を識別せよ。

主上(うへ)、うなづき給ふ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:主語「主上」(帝)、終止形「給ふ」は四段。「うなずきなさる」。尊敬。


Q46.次の傍線部「給へ」を識別せよ。

心して仕うまつり給へ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:命令形「給へ」。「心してお仕えなさい」と命令。四段命令形。尊敬。


Q47.次の傍線部「給ふる」を識別せよ。

聞き給ふることども。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:連体形「給ふる」は下二段。「聞いております事々」。感覚動詞「聞く」+下二段謙譲。謙譲。


Q48.次の傍線部「給ふ」を識別せよ。

大納言、髪なで給ふ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:主語「大納言」(貴人)、終止形「給ふ」は四段。「おなでになる」。尊敬。


Q49.次の傍線部「給は」を識別せよ。

許し給はば。

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:未然形「給は」+仮定「ば」。「給は」は四段。「お許しになるなら」。尊敬。


Q50.次の傍線部「給ふれ」を識別せよ。

覚え給ふれば。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:已然形「給ふれ」は下二段。「思われておりますので」。感覚動詞「覚ゆ」+下二段謙譲。謙譲。


【第3部】応用編(Q51〜Q80)

「給へ」(四段已然・命令/下二段未然)の判別、本動詞、紛らわしい例を中心に。


Q51.次の傍線部「給へ」を識別せよ。

仰せ給へば、かしこまる。

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:已然形「給へ」+「ば」。下二段なら「給ふれば」。「給へば」は四段已然形。「おっしゃるので」。尊敬。


Q52.次の傍線部「給へ」を識別せよ。

思ひ給へず。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:未然形「給へ」+打消「ず」。四段未然は「給は」。「給へず」は下二段。「思っておりません」。謙譲。Q51(給へば=四段)と比べて段を見抜く。


Q53.次の傍線部「給へ」を識別せよ。

いざ、もろともに行き給へ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:命令形「給へ」。「さあ、一緒においでなさい」。四段命令形。尊敬。


Q54.次の傍線部「給ふる」を識別せよ。

心細く覚え給ふる

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:連体形「給ふる」は下二段。「心細く思われております」。感覚動詞「覚ゆ」+下二段謙譲。謙譲。


Q55.次の傍線部「給へ」を識別せよ。

聞き給へで、過ぎぬ。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:未然形「給へ」+打消接続「で」。四段未然は「給は」。「給へ」は下二段。「聞かないでおりまして」。謙譲。


Q56.次の傍線部「給へ」を識別せよ。

とどまり給へと申す。

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:命令形「給へ」。「お留まりください」と命令。四段命令形。尊敬。


Q57.次の傍線部「給ふ」を識別せよ。

帝、剣を給ふ

答え:本動詞「給ふ」(お与えになる) 解説:直前が体言「剣を」で、動詞の連用形ではない。補助動詞ではなく本動詞「給ふ」。「帝が剣をお与えになる」。尊敬の本動詞。


Q58.次の傍線部「給ふれ」を識別せよ。

思ひ給ふれど、口には出ださず。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:已然形「給ふれ」は下二段。「思っておりますが、口には出しません」。会話・心内文の謙譲。


Q59.次の傍線部「給は」を識別せよ。

仰せられ給はず。

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:未然形「給は」+打消「ず」。「給は」は四段。「おっしゃらない」。尊敬(「仰せられ」と二重尊敬)。


Q60.次の傍線部「給ふる」を識別せよ。

いかが思ひ給ふる

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:連体形「給ふる」は下二段(係助詞・疑問の結び)。「どのように思っておりますか」。謙譲。


Q61.次の傍線部「給ふ」を識別せよ。

上、のたまはせ給ふ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:主語「上」(帝)、終止形「給ふ」は四段。「のたまはせ」(おっしゃる)+給ふで二重尊敬。尊敬。


Q62.次の傍線部「給ふ」を識別せよ。

上達部(かんだちめ)、酒たうべ給ふ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:主語「上達部」(貴人)、終止形「給ふ」は四段。「酒を召し上がる」。尊敬。


Q63.次の傍線部「給ふる」を識別せよ。

げに見給ふるに、あはれなり。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:連体形「給ふる」は下二段。「なるほど見ておりますと、しみじみと趣深い」。感覚動詞「見」+下二段謙譲。謙譲。


Q64.次の傍線部「給ひ」を識別せよ。

うち泣き給ひぬ。

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:連用形「給ひ」+完了「ぬ」。四段連用形。「お泣きになった」。尊敬。


Q65.次の傍線部「給へ」を識別せよ。

知り給へで侍り。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:未然形「給へ」+打消接続「で」。「給へ」は下二段。「存じませんで(ございます)」。謙譲。


Q66.次の傍線部「給ふ」を識別せよ。

大君、笛を人に給ふ

答え:本動詞「給ふ」(お与えになる) 解説:直前が体言「笛を」で動詞連用形ではない。本動詞「給ふ」で「笛を人にお与えになる」。尊敬の本動詞。


Q67.次の傍線部「給ふれ」を識別せよ。

承り給ふれば。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:已然形「給ふれ」は下二段。「承っておりますので」。謙譲。


Q68.次の傍線部「給へ」を識別せよ。

はやく出で給へ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:命令形「給へ」。「早くお出ましなさい」。四段命令形。尊敬。


Q69.次の傍線部「給ふる」を識別せよ。

ありがたく思ひ給ふる

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:連体形「給ふる」は下二段。「ありがたく思っております」。思考動詞「思ふ」+下二段謙譲。謙譲。


Q70.次の傍線部「給ふ」を識別せよ。

殿、御簾を上げ給ふ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:主語「殿」(貴人)、終止形「給ふ」は四段。「お上げになる」。尊敬。


Q71.次の傍線部「給へ」を識別せよ。

給へしに。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:連用形「給へ」+過去「き」連体形「し」。四段連用は「給ひ」なので「給へ」は下二段の連用形。「見ておりましたが」。謙譲。


Q72.次の傍線部「給ふ」を識別せよ。

后の宮、まどろみ給ふ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:主語「后の宮」(貴人)、終止形「給ふ」は四段。「うとうととなさる」。尊敬。


Q73.次の傍線部「給ふる」を識別せよ。

聞き給ふるにつけても。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:連体形「給ふる」は下二段。「聞いておりますにつけても」。感覚動詞「聞く」+下二段謙譲。謙譲。


Q74.次の傍線部「給ひ」を識別せよ。

涙を流し給ひけり。

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:連用形「給ひ」+過去「けり」。四段連用形。「涙を流しなさった」。尊敬。


Q75.次の傍線部「給へ」を識別せよ。

たまさかに見給へしかど。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:連用形「給へ」+過去「き」已然形「しか」。四段連用は「給ひ」なので「給へ」は下二段連用形。「たまたま見ておりましたが」。謙譲。


Q76.次の傍線部「給ふ」を識別せよ。

帝、御衣(おんぞ)を脱ぎて給ふ

答え:本動詞「給ふ」(お与えになる) 解説:直前は「脱ぎて」で、別の動作のあと改めて「給ふ」。ここは本動詞で「お与えになる」。「お召し物をお与えになる」。尊敬の本動詞。


Q77.次の傍線部「給ふれ」を識別せよ。

知り給ふればこそ。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:已然形「給ふれ」は下二段。「存じておりますからこそ」。謙譲。


Q78.次の傍線部「給ふ」を識別せよ。

春宮(とうぐう)、文読み給ふ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:主語「春宮」(皇太子・貴人)、終止形「給ふ」は四段。「お読みになる」。尊敬。


Q79.次の傍線部「給へ」を識別せよ。

急ぎ参り給へ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:命令形「給へ」。「急いで参上なさい」。四段命令形。尊敬。


Q80.次の傍線部「給ふる」を識別せよ。

あさましく覚え給ふる

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:連体形「給ふる」は下二段。「あきれるほどに思われております」。感覚動詞「覚ゆ」+下二段謙譲。謙譲。


【第4部】入試レベル(Q81〜Q100)

文の種類・主語・直前動詞を総合して、四段尊敬・下二段謙譲・本動詞を判別する。


Q81.次の傍線部「給ふ」を識別せよ。

大臣、われに位を給ふ

答え:本動詞「給ふ」(お与えになる) 解説:体言「位を」+給ふで、動詞連用形に付いていない。本動詞「給ふ」で「位をお与えになる」。尊敬の本動詞。


Q82.次の傍線部「給ふる」を識別せよ。

をさなき心地に、いみじとのみ思ひ給ふる

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:連体形「給ふる」は下二段。心内文で「幼な心に、ただすばらしいとばかり思っております」。思考動詞「思ふ」+下二段謙譲。謙譲。


Q83.次の傍線部「給へ」を識別せよ。

仰せ給へど、聞かず。

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:已然形「給へ」+「ど」。下二段なら「給ふれど」。「給へど」は四段已然形。「おっしゃるけれども、聞かない」。尊敬。


Q84.次の傍線部「給へ」を識別せよ。

御覧じ給へ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:命令形「給へ」。「ご覧なさいませ」。四段命令形。尊敬(御覧じ+給へで二重尊敬)。


Q85.次の傍線部「給へ」を識別せよ。

をかしと見給へしかば。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:連用形「給へ」+過去「き」已然形「しか」。四段連用は「給ひ」なので「給へ」は下二段。「趣深いと見ておりましたので」。謙譲。


Q86.次の傍線部「給ふ」を識別せよ。

入道殿、双六(すごろく)打ち給ふ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:主語「入道殿」(貴人)、終止形「給ふ」は四段。「双六をお打ちになる」。尊敬。


Q87.次の傍線部「給ふれ」を識別せよ。

心のうちに思ひ給ふれば、いとほし。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:已然形「給ふれ」は下二段。心内文で「心の中で思っておりますと、気の毒だ」。思考動詞「思ふ」+下二段謙譲。謙譲。


Q88.次の傍線部「給ふ」を識別せよ。

院、笑ひて答へ給ふ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:主語「院」(貴人)、終止形「給ふ」は四段。「笑ってお答えになる」。尊敬。


Q89.次の傍線部「給へ」を識別せよ。

聞き給へしことを申す。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:連用形「給へ」+過去「き」連体形「し」。四段連用は「給ひ」なので「給へ」は下二段。「聞いておりましたことを申し上げる」。謙譲。


Q90.次の傍線部「給は」を識別せよ。

思し召し給はぬにや。

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:未然形「給は」+打消「ぬ」。「給は」は四段。「お思いにならないのだろうか」。尊敬(思し召し+給はで二重尊敬)。


Q91.次の傍線部「給ふる」を識別せよ。

うけたまはり給ふるにつけて、涙ぐむ。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:連体形「給ふる」は下二段。「承っておりますにつけて、涙ぐむ」。謙譲。


Q92.次の傍線部「給ふ」を識別せよ。

帝、御手づから杯を給ふ

答え:本動詞「給ふ」(お与えになる) 解説:体言「杯を」+給ふで、動詞連用形に付かない。本動詞で「御自身の手で杯をお与えになる」。尊敬の本動詞。


Q93.次の傍線部「給へ」を識別せよ。

思ひ給へわづらひ侍り。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:連用形「給へ」+「わづらふ」。四段連用は「給ひ」なので「給へ」は下二段連用形。「思いあぐねております」。思考動詞「思ふ」+下二段謙譲。謙譲。


Q94.次の傍線部「給ふ」を識別せよ。

女御、琴をかき鳴らし給ふ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:主語「女御」(貴人)、終止形「給ふ」は四段。「かき鳴らしなさる」。尊敬。


Q95.次の傍線部「給ふれ」を識別せよ。

給ふれども、それとも分かず。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:已然形「給ふれ」は下二段。「見ておりますけれど、それと分かりません」。感覚動詞「見」+下二段謙譲。謙譲。


Q96.次の傍線部「給へ」を識別せよ。

安らかに過ごさせ給へ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:命令形「給へ」。使役・尊敬「させ」+「給へ」で「安らかにお過ごしください」。四段命令形。尊敬。


Q97.次の傍線部「給ふる」を識別せよ。

数ならぬ身に知り給ふる

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:連体形「給ふる」は下二段。「取るに足りない身ながら存じております」。謙譲。


Q98.次の傍線部「給ふ」を識別せよ。

大将、矢を取りて射給ふ

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:主語「大将」(貴人)、終止形「給ふ」は四段。「お射になる」。尊敬。


Q99.次の傍線部「給へ」を識別せよ。

よくよく聞き給へよ。

答え:四段活用・尊敬の補助動詞「給ふ」 解説:命令形「給へ」+念押し「よ」。「よくよくお聞きなさいよ」。四段命令形。尊敬。


Q100.次の傍線部「給ふる」を識別せよ。

ただ今見給ふる夢のごとし。

答え:下二段活用・謙譲の補助動詞「給ふ」 解説:連体形「給ふる」は下二段。「ちょうど今見ております夢のようだ」。感覚動詞「見」+下二段謙譲。謙譲。


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