古文「けり」の識別 100題ドリル|無料PDFと解答付き

古文「けり」識別ドリル アイキャッチ 古文ドリル

過去・詠嘆の2用法を100問で見分ける

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A4・問題用は解答スペース付き/解答用は答えと解説

このドリルでわかること

はじめに:「けり」の2用法

過去の助動詞「けり」は、 連用形接続。 2つの意味を持つ識別最頻出語。

用法 判別ポイント
① 過去 〜た(伝聞) 物語・歴史書の地の文
② 詠嘆 〜だなあ/〜だったのか 和歌・心情表現・気づきの瞬間

「き」との違い: – 「き」:自分の体験した過去 – 「けり」:間接的・伝聞・気づき・詠嘆


活用

活用形 用例
未然 (けら) ほぼ和歌のみ
連用 (なし)
終止 けり 男ありけり
連体 ける 散りける花
已然 けれ 散りければ
命令 (なし)

識別の鉄則

識別の鉄則

  1. 散文(物語・歴史書)の地の文 → 多くは過去(伝聞)
  2. 和歌の中の「けり」 → 詠嘆(〜だなあ)
  3. 「○○けり」と気づいた瞬間 → 詠嘆的(〜だったのか)
  4. 形容詞・形容動詞のカリ活用「かり/なり」連用+けり → 多くは詠嘆
  5. 「けれ」は已然形(「ば」「ども」と接続、または「こそ」の結び)
  6. 「ける」は連体形(体言の前、または「ぞ・なむ・や・か」の結び)

紛らわしい「けり」「ける」「けれ」

  • 形容詞已然形「〜けれ」:「悲しけれ」「高けれ」(カ/シク活用)
  • 完了「ぬ」未然「な」+過去「けり」連用:「な+り+けり」誤読注意
  • 「けむ」(過去推量):「○○けむ」は別助動詞
  • 「らむ」「めり」など終助詞系との混同

直前接続(連用形か)意味(〜た/〜だなあ) で判別。


「識別の鉄則」は文法的に正しい順序。
こちらは 試験本番で3秒で答えを出す ための実戦テクニックです。

コツ① 出典が 和歌 なら即・詠嘆

傍線部が 和歌の中 にあれば、ほぼ100%「詠嘆(〜だなあ)」。 百人一首・古今集・新古今集など、五七五七七のリズムが見えたら 詠嘆で即答。 例:「春過ぎて夏来にけらし白妙の…」 → 「けらし」の「けり」は詠嘆。

コツ② 物語の 冒頭・地の文 なら過去(伝聞)

「昔、男ありけり。」「今は昔、〜ありけり。」のような 物語の冒頭定型 は過去。 地の文で淡々と出来事を述べているなら過去で確定。

→ 伊勢物語・竹取物語・宇治拾遺などの 冒頭 は迷わず過去。

コツ③ 「気づき」の文脈 → 詠嘆

登場人物の 会話文・心の声・独白 に出てくる「けり」は詠嘆が多い。 「あ、〜だったのか!」と訳して通じれば詠嘆。 例:「あはれにも悲しかりけり」 / 「いとあやしう、心細く悲しかりけり

形容詞カリ活用+けり(〜かりけり)はほぼ詠嘆。

コツ④ 形が紛らわしいときは 直前 を見る

  • 連用形+「けり」 → 助動詞「けり」確定
  • 形容詞語幹+「けれ」 → 形容詞已然形(助動詞ではない!) 例:「悲しけれ」「高けれ」← これは形容詞の已然形

→ 「悲しけれ」「高けれ」のような 形容詞語幹 に直接「けれ」がついたら助動詞ではない。

試験本番でのチェック順序

  1. 和歌の中か? → 詠嘆
  2. 物語の冒頭・地の文か? → 過去(伝聞)
  3. 会話文・心情・気づき → 詠嘆
  4. 「〜かりけり/〜なりけり」 → 詠嘆(形容詞・形容動詞+けり)

→ この順番で 3秒 で答えが出ます。

よくある引っかけ

  • けれ」が形容詞已然形のことも(悲しけれ・高けれ)
  • ける」が連体形(ぞ・なむ・や・かの結び/体言の前)
  • けむ」(過去推量)と読み違える → 「」がついていないか必ず確認

🎯 解き方のコツ(時短テクニック)

🎯 解き方のコツ(時短テクニック)

問題(Q1〜Q100)

ここから100問を表示します。スマホでも解けるよう、答えと解説は各問の直下に表示しています。「解答が見えると解いた気にならない」という方は、上のPDFをダウンロードして印刷で解いてください。

【第1部】基礎編(Q1〜Q20)

過去と詠嘆の純粋な区別。


Q1.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

昔、男ありけり

答え:過去(伝聞) 解説:物語の冒頭定型。「(昔)男がいた」。伊勢物語の冒頭。


Q2.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。(和歌)

春過ぎて夏来たるらし白妙の衣干すてふ天の香具山。…夏来たりけり

答え:詠嘆 解説:和歌に近い文体。「夏が来たのだなあ」と詠嘆。万葉的気づき。


Q3.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

京に上ぼりけり

答え:過去 解説:地の文。「京に上った」。単純過去。


Q4.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

我が思ふ人は、いまや帰りけり

答え:詠嘆(気づき) 解説:「(自分が知らなかったが)今、帰っていたのだなあ」。気づきの詠嘆。


Q5.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。

朝顔の花ぞ咲きける

答え:詠嘆(連体形・係助詞「ぞ」の結び) 解説:「ぞ」+「ける」(連体結び)。「朝顔の花が咲いたのだなあ」。和歌的詠嘆。


Q6.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。

唐土に渡りける僧。

答え:過去(伝聞) 解説:体言「僧」の前で連体形。「中国に渡ったとかいう僧」。伝聞調。


Q7.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

月清く照りけり。(和歌中)

答え:詠嘆 解説:和歌の中なら詠嘆「月が清く照っているなあ」。


Q8.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

古き友、まだ生きたりけり

答え:詠嘆(気づき) 解説:「『たり』連用+『けり』」。「(知らなかったが)まだ生きていたのだなあ」。


Q9.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

嵐山に登りけり

答え:過去 解説:単純な過去の事実。「嵐山に登った」。


Q10.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

心安く眠りけり

答え:過去 解説:「(昨夜)心安く眠った」。地の文の過去。


Q11.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。

花ぞ散りける

答え:詠嘆(連体形・「ぞ」の結び) 解説:「ぞ」+「ける」(連体結び)。「花が散ったのだなあ」。


Q12.次の傍線部「けれ」の用法を答えよ。

月清く照りければ、夜なほ明るし。

答え:過去「けり」已然形「けれ」+接続助詞「ば」(原因) 解説:「照り」連用+「けれ」+「ば」。「月が清く照っていたので、夜もなお明るい」。


Q13.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

我が父、いま静かに眠りけり

答え:詠嘆(気づき) 解説:「(知らなかったが)父が静かに眠っているのだなあ」。


Q14.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

庭に雪は降りけり

答え:詠嘆 解説:「雪が降っていたのだなあ」。気づきの詠嘆。


Q15.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

男、女のもとに通ひけり

答え:過去 解説:物語の典型。「男が女のところに通っていた」。伊勢物語に多い。


Q16.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

風吹き、波荒く立ちけり

答え:過去 解説:地の文。「風が吹き、波が荒く立った」。


Q17.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。

いとあはれにありがたしと聞こえける人。

答え:過去(伝聞・連体形) 解説:「人」(体言)の前。「たいそう感じ入って素晴らしいと評判だった人」。


Q18.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

文を書きけり

答え:過去 解説:「文を書いた」。


Q19.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

子をもつ親なりけり

答え:詠嘆 解説:断定「なり」連用+「けり」。「(やはり)子を持つ親であったのだなあ」と詠嘆。


Q20.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

帝、隠れさせたまひけり

答え:過去 解説:「お亡くなりになった」。歴史的事実の過去。


基礎編 /20


【第2部】標準編(Q21〜Q50)

係り結び・接続・助動詞の連結。


Q21.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。

なむ/散りける

答え:過去または詠嘆(「なむ」係助詞の連体結び) 解説:「なむ」→連体形結び。和歌中なら詠嘆、散文なら過去。


Q22.次の傍線部「けれ」の用法を答えよ。

こそ/思ひけれ

答え:過去または詠嘆(「こそ」係助詞の已然結び) 解説:「こそ」→已然形結び。和歌中なら詠嘆。


Q23.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。

や/聞こえける

答え:過去・疑問(「や」の連体結び) 解説:「や」係助詞→連体結び。疑問「聞こえたのか」。


Q24.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。

か/散りける

答え:過去・疑問(「か」の連体結び) 解説:「か」係助詞→連体結び。


Q25.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

帝、いといみじく思ほしけり

答え:過去 解説:「帝はたいそうお思いになった」。地の文の過去。


Q26.次の傍線部「けれ」の用法を答えよ。

雪降りけれど、出でぬ。

答え:過去「けり」已然形「けれ」+接続助詞「ど」(逆接) 解説:「降り」連用+「けれ」+「ど」。「雪が降ったけれど、出なかった」。


Q27.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

名にし負はばいざ言問はむ都鳥わが思ふ人はありやなしやと…と詠みけり

答え:過去 解説:和歌を「詠んだ」という地の文。過去。


Q28.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。(和歌)

心あてに折らばや折らむ初霜の置きまどはせる白菊の花…と詠みけり

答え:過去 解説:地の文での「詠んだ」。歌そのものではない。


Q29.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

春来にけらし

答え:(参考)「らし」推定 解説:傍線部はけりではなく「らし」。「春来にけ」(「春が来た」+完了「に」)+推定「らし」。「春が来ているらしい」。


Q30.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。

我が見ける夢、まさしく現になりぬ。

答え:過去 解説:「見」連用+「ける」連体+体言「夢」。「私が見た夢が、まさに現実になった」。


Q31.次の傍線部「けれ」の用法を答えよ。

心安かりければ、また訪ねけり。

答え:過去「けり」已然形「けれ」+接続助詞「ば」(原因) 解説:形容詞カリ活用連用+「けれ」+「ば」。


Q32.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

いつしか日も暮れにけり

答え:詠嘆 解説:完了「ぬ」連用「に」+「けり」。「に+けり」は感慨表現で詠嘆になりやすい。「いつのまにか日も暮れてしまったのだなあ」。


Q33.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

古今集に載れる歌なりとぞ言ひ伝へたる

答え:(過去「けり」を含まない、参考問題) 解説:「たる」は完了「たり」。「けり」との混同に注意。


Q34.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

鶯の鳴くこと久しくなりにけり

答え:詠嘆 解説:「に+けり」(完了+詠嘆)。「鶯が鳴かなくなって久しくなったのだなあ」。


Q35.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。

我れ知らざりけることの多し。

答え:詠嘆 解説:打消「ず」連用「ざり」+「ける」連体形。文末連体留めは詠嘆的余情。「私が知らなかったことが多いのだなあ」。


Q36.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

月夜よし夜よしと人に告げやらば来てふに似たり待たずしもあらず。…と詠みけり

答え:過去 解説:「詠みけり」は地の文の過去。


Q37.次の傍線部「けれ」の用法を答えよ。

いと哀れと思ひけれど、口に出さず。

答え:過去「けり」已然形「けれ」+接続助詞「ど」(逆接) 解説:「思ひ」連用+「けれ」+「ど」。「たいそう哀れと思ったけれど、口に出さなかった」。


Q38.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

山おろし吹き、雪降らたまけり

答え:過去 解説:「降らせたまひ」(使役+尊敬の二重?「降らせ+たまふ」)連用+「けり」。歴史的事実の過去。


Q39.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

あはれ、夢なりけり

答え:詠嘆 解説:感嘆詞「あはれ」を伴う。「ああ、夢だったのだなあ」。気づきの詠嘆。


Q40.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。

散りにける桜、なほ惜し。

答え:詠嘆(連体形・余情) 解説:完了「ぬ」連用「に」+「ける」連体。「散ってしまった桜が、なお惜しまれる」。詠嘆的余韻。


Q41.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

我れもまた老いにけり

答え:詠嘆 解説:「老いに+けり」。「私もまた老いてしまったのだなあ」。気づき。


Q42.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

中宮、御覧じて思し召しけり

答え:過去 解説:地の文の過去。「中宮はご覧になって、お思いになった」。


Q43.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。

故里に住みける人々、皆絶え果てぬ。

答え:過去(連体・伝聞) 解説:「住み」連用+「ける」+体言「人々」。「故郷に住んでいた人々」。


Q44.次の傍線部「けれ」の用法を答えよ。

暁の月見けれど、心は晴れず。

答え:過去「けり」已然形「けれ」+接続助詞「ど」(逆接) 解説:「見」連用+「けれ」+「ど」。「明け方の月を見たけれど」。


Q45.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

「夢か」と疑ひけり

答え:過去 解説:「疑った」。心情描写の過去。


Q46.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

あらたまの年立ち返る朝より待たるるものは鶯の声…とぞ詠みたまひける

答え:過去(連体形・「ぞ」の結び) 解説:「ぞ」係助詞→連体結び。地の文の「詠まれた」。


Q47.次の傍線部「けれ」の用法を答えよ。

心づくしの秋風に海はすこし遠けれど、…

答え:形容詞ク活用已然形語尾「けれ」(過去「けり」ではない) 解説:「遠し」(ク活用)已然「遠けれ」+「ど」。識別最難関の引っかけ。直前が連用形でないので過去ではない。


Q48.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

雷鳴り、地震ひぬる音、いみじかりけり

答え:詠嘆 解説:形容詞カリ活用連用「いみじかり」+「けり」。詠嘆「すさまじかったのだなあ」。


Q49.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。

我に告げける人なし。

答え:過去(連体形) 解説:「告げ」連用+「ける」+体言「人」。「私に告げた人はいない」。


Q50.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。

山里は冬ぞ寂しさまさりける人めも草もかれぬと思へば。

答え:詠嘆(連体形・「ぞ」の結び) 解説:百人一首・源宗于。「ぞ」→連体「ける」結び。「山里は冬こそ寂しさが増すものだったのだなあ」。和歌中の詠嘆典型。


標準編 /30


【第3部】応用編(Q51〜Q80)

複合パターン・敬語連動・複雑な係り結び。


Q51.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

いとうつくしと思しめしけり

答え:過去 解説:尊敬「思しめす」連用+「けり」。「たいそう可愛いとお思いになった」。


Q52.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。

我が住みける里、いまや荒れ果てぬ。

答え:過去 解説:「住み」連用+「ける」連体+体言「里」。


Q53.次の傍線部「けれ」の用法を答えよ。

物の音もすずろにあはれなりければ、なほ眠らず。

答え:過去「けり」已然形「けれ」+接続助詞「ば」(原因) 解説:形容動詞ナリ連用+「けれ」+「ば」。


Q54.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

人知れずわが恋ひ死なば誰かはあはれと言はましかば、いかに。

答え:(参考)反実仮想「まし」 解説:傍線部はけりではなく「まし」。「言はまし+かば」(反実仮想の標準形)。「『あわれ』と誰が言うだろうか、と思ったならば、どうだっただろう」。


Q55.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。

古へに我れ生まれける心地す。

答え:詠嘆(連体・連体留め余情) 解説:「生まれ」連用+「ける」。「(自分が)昔に生まれたような気がする」と気づき余情。


Q56.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

心づくしの夜の長きを思ふに、よろづ哀れに侍りけり

答え:詠嘆 解説:丁寧「侍り」連用+「けり」。詠嘆「万事しみじみと感じられたのだなあ」。


Q57.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。

帝、御覧じける夜、ひとへに月清かりき。

答え:過去 解説:「御覧じ」連用+「ける」+体言「夜」。


Q58.次の傍線部「けれ」の用法を答えよ。

鶯の声するに、目覚めければ、なほ夜更けず。

答え:過去「けり」已然形「けれ」+接続助詞「ば」(原因) 解説:「目覚め」連用+「けれ」+「ば」。


Q59.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

待つ甲斐ありて、君ぞ来ましけれ…と思ひけり

答え:過去 解説:「思った」。心情描写。


Q60.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。

なむ/参りける

答え:過去(連体形・「なむ」の結び) 解説:「なむ」係助詞→連体結び。


Q61.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

来ぬ人を待つ夕暮れの秋風はいかに吹けばかわびしかるらむ

答え:(参考)現在推量「らむ」 解説:傍線部はけりではなく「らむ」。「わびしかる」(形容詞補助活用カリ連体)+「らむ」。「どのように吹くと侘しいのであろう」。


Q62.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

御使ひの帰りつる人に、いと丁寧に問ひけり

答え:過去 解説:「問ひ」連用+「けり」。「お使いの帰った人に、たいそう丁寧に尋ねた」。


Q63.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。

こそ/嘆きけれ

答え:過去・詠嘆(「こそ」の已然結び) 解説:「こそ」係助詞→已然結び。


Q64.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

もとより知りたることなれど、改めて聞き直しけり

答え:過去 解説:「聞き直し」連用+「けり」。


Q65.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。

や/聞こえける

答え:過去・疑問(「や」の連体結び) 解説:「や」係助詞→連体結び。「聞こえたのか」と疑問。


Q66.次の傍線部「けれ」の用法を答えよ。

雪のいと深く降り積もりければ、馬も通はず。

答え:過去「けり」已然形「けれ」+接続助詞「ば」(原因) 解説:「積もり」連用+「けれ」+「ば」。


Q67.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

あらたまの年立ち返る朝より待たるるものは…と詠みけり

答え:過去 解説:「詠んだ」。地の文。


Q68.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。

月の明かりければ、夜起きたりける人々、なほ歩み出でぬ。

答え:過去(連体形) 解説:完了「たり」連用+「ける」+体言「人々」。


Q69.次の傍線部「けれ」の用法を答えよ。

心細く悲しければ、なほ涙とどまらず。

答え:形容詞シク活用「悲し」已然形語尾「けれ」(過去「けり」ではない) 解説:「悲しけれ」はシク活用形容詞の已然形。引っかけ。直前は連用形ではない。


Q70.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

心づくしの秋風吹き、もの悲しくなりけり

答え:詠嘆 解説:心情の気づき。「物悲しくなったのだなあ」。


Q71.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。

ぞ/告げける

答え:過去・詠嘆(「ぞ」の連体結び) 解説:「ぞ」係助詞→連体結び。


Q72.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

「君」とのみ呼ばれて、いかにもあらず侍りけり

答え:過去 解説:「侍り」連用+「けり」。


Q73.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。

我が見ける世界、なほ夢のごとし。

答え:過去 解説:「見」連用+「ける」+体言「世界」。


Q74.次の傍線部「けれ」の用法を答えよ。

帰り侍りけれど、心は留まる。

答え:過去「けり」已然形「けれ」+接続助詞「ど」(逆接) 解説:「侍り」連用+「けれ」+「ど」。


Q75.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

いと思ひつのりけり

答え:過去 or 詠嘆 解説:感情のクライマックス。詠嘆と読むのが自然。「いっそう思いがつのったのだなあ」。


Q76.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。

あらまほしき有様にぞありける

答え:詠嘆(連体形・「ぞ」の結び) 解説:「あり」連用+「ける」。ラ変「あり」+「けり」は理想化された詠嘆。「(願わしい状態であったのだなあ)」。


Q77.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

風吹くとしも人もなき山に、人住みけり

答え:過去 解説:「住んでいた」。物語的過去。


Q78.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。

我れ知らことの多かりける

答え:詠嘆(連体形・「ぞ」の結び) 解説:形容詞カリ活用連用+「ける」。気づきの詠嘆。「知らないことが多いのだなあ」。


Q79.次の傍線部「けれ」の用法を答えよ。

こそ/言はざりけれ

答え:過去・詠嘆(「こそ」の已然結び) 解説:打消「ず」連用「ざり」+「けれ」。


Q80.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。

夢ばかり見えしほどの面影だになかりけり

答え:詠嘆 解説:「夢ほどに見えたあの面影さえもなくなったのだなあ」。和歌的詠嘆。


応用編 /30


【第4部】入試レベル(Q81〜Q100)

難関大頻出。古典作品の冒頭・名場面。


Q81.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。(伊勢物語・初段)

昔、男、初冠して、奈良の京春日の里にしるよしして、狩りに往にけり。その里にいとなまめいたる女はらから住みけり

答え:過去 解説:物語冒頭の地の文。「住んでいた」。


Q82.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。(伊勢物語・東下り)

なほ行き行きて、武蔵の国と下総の国との中に、いと大きなる河あり。それを隅田河といふ。その河のほとりにむれゐて、思ひやれば、限りなく遠くも来にけるかなとわびあへに、渡守、「はや舟に乗れ、日も暮れぬ」と言ふに、乗りて渡らむとするに、皆人ものわびしくて、京に思ふ人なきにしもあらず。さるをりしも、白き鳥の嘴と脚と赤き、鴫の大きさなる、水の上に遊びつつ魚を食ふ。京には見えぬ鳥なれば、皆人見知らず。渡守に問ひければ、「これなむ都鳥」と言ふを聞きて、…と詠みけるを聞きて、舟こぞりて泣きにけり。

答え:過去(連体形) 解説:「詠み」連用+「ける」+格助詞「を」。「詠んだのを聞いて」。


Q83.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。(土佐日記・冒頭)

男もすなる日記といふものを、女もしてみむとてするなり。…ある人、県の四年五年果てて、例のことどもみなし終へて、解由など取りて、住む館より出でて、舟に乗るべき所へ渡る。かれこれ、知る知らぬ、送りす。年ごろよく比べつる人々なむ、別れがたく思ひて、日しきりに、とかくしつつ、ののしるうちに、夜更けぬ。…船路なれど馬の餞す。…船よそひしつ。さて、十二月の二十日あまり一日の日の戌の時に、門出す。…大津より浦戸を指して漕ぎ出づ。…道知れる人ひとりふたりして行きけり

答え:過去 解説:「行った」。地の文。


Q84.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。(百人一首・在原業平)

ちはやぶる神代もきかず竜田川からくれなゐに水くくると

答え:(過去「ける」を含まない、参考問題) 解説:この歌に「ける」はない。識別練習として除外確認。


Q85.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。(百人一首・崇徳院)

瀬を早み岩にせかるる滝川のわれても末に逢はむと思ふ

答え:(「けり」を含まない、参考問題) 解説:「ぞ+思ふ」(連体結び)。「けり」識別問題ではない。


Q86.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。(古今集・在原業平)

月やあらぬ春や昔の春ならぬ我が身ひとつはもとの身にして…と詠める

答え:(「る」は完了「り」連体形、「ける」ではない、参考問題) 解説:「詠める」は完了「り」(サ変・四段已然接続)。「詠んだ歌」の意。「ける」との混同に注意。


Q87.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。(古今集・紀貫之)

結ぶ手のしづくに濁る山の井のあかでも人に別れぬるかな。…と詠みけり

答え:過去 解説:地の文の「詠んだ」。


Q88.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。(古今集・凡河内躬恒)

心あてに折らばや折らむ初霜の置きまどはせる白菊の花…と詠める

答え:(完了「り」連体形「る」、参考問題) 解説:「詠める」の「る」は完了「り」連体形。「ける」との識別注意。


Q89.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。(古今集・在原業平/伊勢物語)

月やあらぬ春や昔の春ならぬ我が身ひとつはもとの身にして…と詠みて、夜のほのぼのと明くるに、泣く泣く帰りにけり

答え:詠嘆 解説:完了「ぬ」連用「に」+「けり」。気づきの詠嘆。「帰ってしまったのだなあ」。


Q90.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。(古今集・紀友則)

久方の光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ

答え:(「らむ」現在推量、参考問題) 解説:「らむ」は現在推量。「ける」識別問題ではない。


Q91.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。(古今集・小野小町)

色見えでうつろふものは世の中の人の心の花にぞありける

答え:詠嘆(連体形・「ぞ」の結び) 解説:「ぞ」→連体「ける」結び。「世の中の人の心の花であったのだなあ」。和歌中の詠嘆典型。最頻出。


Q92.次の傍線部「けれ」の用法を答えよ。(古今集・凡河内躬恒)

春の夜の闇はあやなし梅の花色こそ見えね香やは隠るる…と思ひければ、なほ深く嘆く。

答え:過去「けり」已然形「けれ」+接続助詞「ば」(原因) 解説:「思ひ」連用+「けれ」+「ば」。


Q93.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。(枕草子・第一段)

春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは、すこしあかりて、紫だちたる雲のほそくたなびきたる

答え:(「ける」を含まない、参考問題) 解説:「たる」(完了「たり」連体形)。


Q94.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。(更級日記・冒頭)

あづま路の道のはてよりも、なほ奥つかたに生ひ出でたる人、いかばかりかは怪しかりけむを、いかに思ひはじめけることにか、世の中に物語といふもののあなるを、いかで見ばやと思ひつつ、つれづれなる昼間、宵居などに、姉、継母などやうの人々の、その物語、かの物語、光源氏のあるやうなど、ところどころ語るを聞くに、いとどゆかしさまされど、…とぞ思ひける

答え:過去(連体形・「ぞ」の結び) 解説:「ぞ」→連体「ける」結び。地の文の過去または詠嘆。「(そう)思ったのだ」。


Q95.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。(源氏物語・桐壺・冒頭)

いづれの御時にか、女御、更衣あまた候ひたまひける中に、いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めき給ふありけり。

答え:過去(連体形) 解説:尊敬「たまふ」連用+「ける」+体言「中」。「(多くの女御や更衣がお仕えしていらっしゃった)中で」。源氏物語冒頭・難関大最頻出。


Q96.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。(源氏物語・桐壺)

いづれの御時にか、女御、更衣あまた候ひたまひける中に、いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めき給ふありけり

答え:過去 解説:「あり」連用+「けり」。冒頭の有名な「ありけり」。


Q97.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。(平家物語・冒頭)

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。…奢れる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。猛き者もつひには滅びぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。…遠く異朝をとぶらへば、秦の趙高、漢の王莽、…かやうに勧めおこなふ。

答え:(「けり」を含まない、参考問題) 解説:平家物語冒頭は「あり」「同じ」など終止/断定が多く「けり」は使われない。識別の引っかけ。


Q98.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。(徒然草・序段)

つれづれなるままに、日暮らし、硯にむかひて、心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ

答え:形容詞シク活用「ものぐるほし」已然形語尾「けれ」(過去「けり」ではない) 解説:「こそ+ものぐるほしけれ」(係り結び・已然形結び)。シク活用形容詞の已然形であり、過去「けり」ではない。最頻出引っかけ。


Q99.次の傍線部「けり」の用法を答えよ。(方丈記・冒頭)

ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。

答え:(「けり」を含まない、参考問題) 解説:方丈記冒頭は完了「たり」連体形「たる」が中心。「けり」識別問題と区別。


Q100.次の傍線部「ける」の用法を答えよ。(伊勢物語・芥川)

昔、男ありけり。女のえ得まじかりけるを、年を経てよばひわたりける、からうじて盗み出でて、いと暗きに来けり。芥川といふ河を率て行きければ、草の上におきたりける露を、「かれは何ぞ」となむ男に問ひける

答え:過去(連体形・「なむ」の結び) 解説:「なむ」係助詞→連体「ける」結び。「『あれは何か』と男に問うたのだ」。伊勢物語芥川段・難関頻出。


入試レベル編 /20


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