古文「の」の識別 100題ドリル|無料PDFと解答付き

連体修飾格・主格・同格・準体格の4用法を100問で見分ける

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解説記事「古文「の」の識別 100題識別」を読む

このドリルでわかること

はじめに:「の」の正体(4用法)

古文の格助詞「の」は、受験生がもっとも識別に迷う助詞のひとつです。用法は 4種類 あり、それぞれ意味がまったく異なります。

用法 言い換え 見分けポイント
① 連体修飾格 (AのB) 直後が体言、修飾関係
② 主格 連体節の中・直後が用言の連体形 吹く夜
③ 同格 (〜であって) 前後が同じものを指す・直後が連体形 白き鳥、嘴と脚と赤き
④ 準体格 もの・こと・人 直後が格助詞(を・に・が・は) 散るを惜しむ

識別の鉄則

識別の鉄則(置き換えテスト)

  1. 「が」に置き換えて自然主格(直後が用言連体形で、その先に体言がある連体節)
  2. 「で」に置き換えて自然+前後が同一物同格(直後が連体形、後ろに同じ体言が省略)
  3. 「もの・こと・人」に置き換え可+直後が格助詞準体格
  4. どれにも当てはまらない(直後が体言の修飾)連体修飾格

主格・同格・準体格の3つを先に確認し、残ったものを連体修飾格と判断するのが確実です。


🎯 解き方のコツ(時短テクニック)

🎯 解き方のコツ(試験本番で3秒)

コツ① 「の」の直後の語を見る

  • 直後が体言(名詞) → まず 連体修飾格(春の花/都の月)
  • 直後が用言の連体形(動詞・形容詞)→ 主格同格 を疑う
  • 直後が格助詞(を・に・が・は)→ 準体格(の=もの・こと)

コツ② 直後が連体形のとき、「が」で訳して主語になるか

  • 「風の吹く」=「風吹く」と自然 → 主格
  • 「白き鳥の…赤き」=前の「鳥」と後ろが同じ鳥同格(「で」で訳す)
  • 見分け:後ろの修飾句が前の体言を説明し直しているなら同格、別の体言を修飾しているなら主格。

コツ③ 「の」の前後が同じものか別のものか

  • 同じもの(白き鳥=嘴脚赤き鳥)→ 同格
  • 別のもの(風/夜)→ 主格連体修飾格

よくある引っかけ

  • 「の」の直後が動詞でも、後ろの体言を別に修飾していれば主格(風の吹く)。
  • 「の」の前後が同一物なら、直後が連体形でも同格(赤き花の、大きなる)。
  • 「赤きを取る」のように直後が格助詞なら準体格(連体修飾格と混同しない)。

問題(Q1〜Q100)

ここから100問を表示します。スマホでも解けるよう、答えと解説は各問の直下に表示しています。「解答が見えると解いた気にならない」という方は、上のPDFをダウンロードして印刷で解いてください。

【第1部】基礎編(Q1〜Q20)

4用法を純粋に識別する基本問題。各用法5問ずつ。


Q1.次の傍線部「の」を識別せよ。

花。

答え:連体修飾格 解説:直後が体言「花」。「春が花」「春で花」とは言えず、「春の花」と修飾関係が成り立つ。直後が名詞ならまず連体修飾格。


Q2.次の傍線部「の」を識別せよ。

端。

答え:連体修飾格 解説:直後が体言「端(は)」。「山の端(やまのは)」は山ぎわのこと。前の語が後ろの名詞を修飾する典型。


Q3.次の傍線部「の」を識別せよ。

声。

答え:連体修飾格 解説:直後が体言「声」。「君が声」とも言えそうだが、後ろが用言でなく体言なので主格ではなく連体修飾格。「あなたの声」。


Q4.次の傍線部「の」を識別せよ。

月。

答え:連体修飾格 解説:直後が体言「月」。「都の月」で修飾関係。が・で・もの のどれにも置き換わらない。


Q5.次の傍線部「の」を識別せよ。

心。

答え:連体修飾格 解説:直後が体言「心」。「人の心」で修飾関係。直後が名詞なので連体修飾格。


Q6.次の傍線部「の」を識別せよ。

吹く夜。

答え:主格 解説:「風が吹く夜」と「が」に置き換えて自然。直後「吹く」は連体形で、その先の体言「夜」を修飾する連体節。「風」はその節の主語。


Q7.次の傍線部「の」を識別せよ。

出づるころ。

答え:主格 解説:「月が出づるころ」と訳せる。直後「出づる」は連体形、先の体言「ころ」を修飾。「月」が主語なので主格。


Q8.次の傍線部「の」を識別せよ。

降る朝。

答え:主格 解説:「雪が降る朝」と自然。「降る」は連体形で「朝」を修飾。「雪」が主語の主格。


Q9.次の傍線部「の」を識別せよ。

鳴く声。

答え:主格 解説:「鳥が鳴く声」。「鳴く」は連体形で「声」を修飾。「鳥」が主語の主格。


Q10.次の傍線部「の」を識別せよ。

散る春。

答え:主格 解説:「花が散る春」と訳せる。「散る」は連体形で「春」を修飾。「花」が主語の主格。


Q11.次の傍線部「の」を識別せよ。

赤き花、いと大きなる。

答え:同格 解説:「赤い花で、とても大きい(花)」。「で」に置き換え可。前の「赤き花」と後ろの「いと大きなる(花)」は同じ花を指す。後ろに同じ体言「花」が省略された同格。


Q12.次の傍線部「の」を識別せよ。

をかしげなる児、二つばかりなる。

答え:同格 解説:「かわいらしい子で、二歳ほどの(子)」。前後とも同じ「児」を指す。「で」に置き換え可、後ろに「児」が省略された同格。


Q13.次の傍線部「の」を識別せよ。

清げなる僧、黄なる地の袈裟着たる。

答え:同格 解説:「こざっぱりした僧で、黄色い地の袈裟を着ている(僧)」。前後同一物で「で」に置換可。同格。


Q14.次の傍線部「の」を識別せよ。

大きやかなる男、太刀帯きたる。

答え:同格 解説:「大柄な男で、太刀を腰につけた(男)」。前の「男」と後ろが同一物。「で」に置換でき、後ろに「男」が省略された同格。


Q15.次の傍線部「の」を識別せよ。

ほそやかなる女、髪長き。

答え:同格 解説:「ほっそりした女で、髪が長い(女)」。前後とも同じ女を指す。同格。


Q16.次の傍線部「の」を識別せよ。

散るを惜しむ。

答え:準体格 解説:直後が格助詞「を」。「の」は「こと」に置き換えられ「散ることを惜しむ」。「の」が体言の代用をする準体格。


Q17.次の傍線部「の」を識別せよ。

白きを着る。

答え:準体格 解説:直後が格助詞「を」。「白いものを着る」と「もの」に置き換え可。「の」が名詞の代わりをする準体格。


Q18.次の傍線部「の」を識別せよ。

大きなるに乗る。

答え:準体格 解説:直後が格助詞「に」。「大きいものに乗る」。「の」=「もの」で準体格。


Q19.次の傍線部「の」を識別せよ。

赤きが欲し。

答え:準体格 解説:直後が格助詞「が」。「赤いものが欲しい」。「の」=「もの」の準体格。


Q20.次の傍線部「の」を識別せよ。

来るを待つ。

答え:準体格 解説:直後が格助詞「を」。「来るのを(来る人・来ること)待つ」。「の」が体言の代用をする準体格。


【第2部】標準編(Q21〜Q50)

実際の古文に近い例文で、4用法を見分ける。置き換えテストを順に試そう。


Q21.次の傍線部「の」を識別せよ。

夕暮れ。

答え:連体修飾格 解説:直後が体言「夕暮れ」。「秋の夕暮れ」で修飾関係。連体修飾格。


Q22.次の傍線部「の」を識別せよ。

流るる音。

答え:主格 解説:「水が流るる音」。「流るる」は連体形で「音」を修飾。「水」が主語の主格。


Q23.次の傍線部「の」を識別せよ。

降るを見る。

答え:主格 解説:「雨が降るのを見る」。「降る」の主語が「雨」で、「が」に置換できる主格。


Q24.次の傍線部「の」を識別せよ。

大きなる柑子の木、枝もたわわになりたる。(徒然草)

答え:同格 解説:「大きな柑子の木で、枝もたわむほど(実が)なっている(木)」。前の「木」と後ろが同一物。「で」に置換でき、後ろに「木」が省略された同格。


Q25.次の傍線部「の」を識別せよ。

あはれなるを見る。

答え:準体格 解説:直後が格助詞「を」。「しみじみと趣のあるものを見る」。「の」=「もの」の準体格。


Q26.次の傍線部「の」を識別せよ。

行く道。

答え:主格 解説:「我が行く道」と「が」に置換して自然。「行く」は連体形で「道」を修飾。「我」が主語の主格。


Q27.次の傍線部「の」を識別せよ。

桜。

答え:連体修飾格 解説:直後が体言「桜」。「庭の桜」で修飾関係。連体修飾格。


Q28.次の傍線部「の」を識別せよ。

光る空。

答え:主格 解説:「星が光る空」。「光る」は連体形で「空」を修飾。「星」が主語の主格。


Q29.次の傍線部「の」を識別せよ。

やむごとなき人、おはしけり。

答え:主格 解説:「高貴な人がいらっしゃった」。「おはし(おはす)」の主語が「人」。「が」に置換でき主格。※後ろが同じ人を説明し直すのではなく、述語に係るので同格でなく主格。


Q30.次の傍線部「の」を識別せよ。

にほひやかなる花、露をおびたる。

答え:同格 解説:「つややかな花で、露を帯びている(花)」。前後同一物。「で」に置換でき、後ろに「花」が省略された同格。


Q31.次の傍線部「の」を識別せよ。

都。(竹取物語)

答え:連体修飾格 解説:直後が体言「都」。「月の都」で月にある都の意。修飾関係なので連体修飾格。


Q32.次の傍線部「の」を識別せよ。

黒きを選ぶ。

答え:準体格 解説:直後が格助詞「を」。「黒いものを選ぶ」。「の」=「もの」の準体格。


Q33.次の傍線部「の」を識別せよ。

音聞こゆ。

答え:連体修飾格 解説:直後が体言「音」。「川の音(が)聞こゆ」で「川の音」は修飾関係。直後が名詞なので連体修飾格。


Q34.次の傍線部「の」を識別せよ。

我が身一つ秋にはあらねど。(古今集)

答え:連体修飾格 解説:直後が体言「秋」。「我が身一つの秋」で「私一人だけの秋」と修飾関係。連体修飾格。


Q35.次の傍線部「の」を識別せよ。

多くの中に小さきを選ぶ。

答え:準体格 解説:直後が格助詞「を」。「多くの中で小さいものを選ぶ」。「の」=「もの」で体言の代用、準体格。


Q36.次の傍線部「の」を識別せよ。

鳴く。

答え:主格 解説:「鶯が鳴く」。「が」に置換して自然。直後「鳴く」は終止・連体同形だが、文中で体言を導けば主格。ここは「鶯が鳴く(こと)」で主語を示す主格。


Q37.次の傍線部「の」を識別せよ。

高き屋上。

答え:連体修飾格 解説:直後が体言「上(うへ)」。「高い御殿の上」で修飾関係。連体修飾格。


Q38.次の傍線部「の」を識別せよ。

いと白き犬、いみじう大きなる。

答え:同格 解説:「たいそう白い犬で、とても大きい(犬)」。前後同一物で「で」に置換可。後ろに「犬」が省略された同格。


Q39.次の傍線部「の」を識別せよ。

色。

答え:連体修飾格 解説:直後が体言「色」。「海の色」で修飾関係。連体修飾格。


Q40.次の傍線部「の」を識別せよ。

ゐる山。

答え:主格 解説:「雲がゐる(=かかっている)山」。「ゐる」は連体形で「山」を修飾。「雲」が主語の主格。


Q41.次の傍線部「の」を識別せよ。

衣。

答え:連体修飾格 解説:直後が体言「衣」。「紅の衣(くれなゐのころも)」で修飾関係。連体修飾格。


Q42.次の傍線部「の」を識別せよ。

心ざし深かりける人、夜離れせず通ひける。

答え:同格 解説:「愛情の深かった人で、毎夜通ってきた(人)」。前後とも同じ人を指す。「で」に置換でき後ろに「人」が省略された同格。


Q43.次の傍線部「の」を識別せよ。

大きなる、ふと出で来たり。

答え:準体格 解説:「大きいものが、ふっと出てきた」。「の」が体言の代用をして主語になる。「もの」に置換でき準体格。


Q44.次の傍線部「の」を識別せよ。

水。

答え:連体修飾格 解説:直後が体言「水」。「谷の水」で修飾関係。連体修飾格。


Q45.次の傍線部「の」を識別せよ。

泣くを見て。

答え:主格 解説:「子が泣くのを見て」。「泣く」は連体形、「子」がその主語。「が」に置換でき主格。


Q46.次の傍線部「の」を識別せよ。

いみじう白き扇、いと多く散りたる。

答え:同格 解説:「たいそう白い扇で、たくさん散らばっている(扇)」。前後同一物で「で」に置換可。後ろに「扇」が省略された同格。


Q47.次の傍線部「の」を識別せよ。

空。

答え:連体修飾格 解説:直後が体言「空」。「旅の空」で修飾関係。連体修飾格。


Q48.次の傍線部「の」を識別せよ。

寄する磯。

答え:主格 解説:「波が寄せる磯」。「寄する」は連体形で「磯」を修飾。「浪」が主語の主格。


Q49.次の傍線部「の」を識別せよ。

青きと赤きと。

答え:いずれも準体格 解説:それぞれ直後が格助詞「と」。「青いものと赤いものと」。「の」が体言の代用をする準体格。


Q50.次の傍線部「の」を識別せよ。

香。

答え:連体修飾格 解説:直後が体言「香(か)」。「花の香」で修飾関係。連体修飾格。


【第3部】応用編(Q51〜Q80)

紛らわしいもの、同一文中に複数の「の」が出るもの、有名作品の一節で実戦的に。


Q51.次の傍線部「の」を識別せよ。

春の夜夢ばかりなる手枕に。(千載集)

答え:連体修飾格 解説:直後が体言「夢」。「春の夜の夢」と修飾を重ねる。「が・で・もの」に置換できず連体修飾格。


Q52.次の傍線部「の」を識別せよ。

世の中にたえて桜なかりせば。(古今集・在原業平)

答え:主格 解説:「世の中に桜が全く無かったら」。「桜が」と訳せる。「なかり」の主語が「桜」。主格。


Q53.次の傍線部「の」を識別せよ。

内。

答え:連体修飾格 解説:直後が体言「内(うち)」。「宮の内(御殿の中)」で修飾関係。連体修飾格。


Q54.次の傍線部「の」を識別せよ。

鳰の海や月光のうつろへば。

答え:連体修飾格 解説:直後が体言「光」。「月の光」で修飾関係。連体修飾格。(同じ歌の後ろの「光の」は主格になりうるが、傍線部は「月の光」の「の」。)


Q55.次の傍線部「の」を識別せよ。

光のうつろへば。

答え:主格 解説:傍線部は「光の」。「光がうつろえば(=移ろえば)」と「が」に置換でき、「うつろへ」の主語が「光」。主格。


Q56.次の傍線部「の」を識別せよ。

思ふ人。

答え:主格 解説:「我が思ふ人」と「が」に置換可。「思ふ」は連体形で「人」を修飾。「我」が主語の主格。


Q57.次の傍線部「の」を識別せよ。

雀の子、ねず鳴きするにをどり来る。(枕草子)

答え:主格 解説:「雀の子が、ねずみの鳴きまねをすると踊るようにやって来る」。「ねず鳴きする」の主語が「雀の子」。「が」に置換でき主格。


Q58.次の傍線部「の」を識別せよ。

つもりて山となる。

答え:主格 解説:「塵が積もって山となる」。「つもり」の主語が「塵」。「が」に置換でき主格。


Q59.次の傍線部「の」を識別せよ。

春日野若菜。

答え:連体修飾格 解説:直後が体言「若菜」。「春日野の若菜」で場所を表す修飾。連体修飾格。


Q60.次の傍線部「の」を識別せよ。

いと幼き人、文読みたる。

答え:同格 解説:「たいそう幼い人で、文を読んでいる(人)」。前後同一物で「で」に置換可。後ろに「人」が省略された同格。


Q61.次の傍線部「の」を識別せよ。

飛ぶを捕らふ。

答え:準体格 解説:直後が格助詞「を」。「飛ぶものを捕らえる」。「の」=「もの」の準体格。


Q62.次の傍線部「の」を識別せよ。

影。

答え:連体修飾格 解説:直後が体言「影(かげ=姿・光)」。「鏡の影(鏡に映る姿)」で修飾関係。連体修飾格。


Q63.次の傍線部「の」を識別せよ。

燃ゆるを消つ。

答え:準体格 解説:直後が格助詞「を」。「燃えるものを消す」。「の」=「もの」の準体格。


Q64.次の傍線部「の」を識別せよ。

群れ。

答え:連体修飾格 解説:直後が体言「群れ」。「鶴の群れ」で修飾関係。連体修飾格。


Q65.次の傍線部「の」を識別せよ。

、いとをかしげに聞こゆる。

答え:(傍線部=「音の」)主格 解説:傍線部は「音の」。「音がたいそう趣深く聞こえる」。「聞こゆる」の主語が「音」。「が」に置換でき主格。(前の「笛の」は連体修飾格。)


Q66.次の傍線部「の」を識別せよ。

降りたるは。

答え:主格 解説:「雪が降っているのは」。「降り」の主語が「雪」。「が」に置換でき主格。直後「降りたる」は連体形で、準体法の「は」に続く。


Q67.次の傍線部「の」を識別せよ。

唐土もろこし。

答え:連体修飾格 解説:直後が体言「もろこし」。修飾関係なので連体修飾格。


Q68.次の傍線部「の」を識別せよ。

小さきを取りて。

答え:準体格 解説:直後が格助詞「を」。「小さいものを取って」。「の」=「もの」の準体格。


Q69.次の傍線部「の」を識別せよ。

、女のもとへ行く。

答え:主格 解説:傍線部「男の」。「男が、女のもとへ行く」。「行く」の主語が「男」。「が」に置換でき主格。(後ろの「女の」は連体修飾格。)


Q70.次の傍線部「の」を識別せよ。

いと小さき鳥、梢にゐたる。

答え:同格 解説:「たいそう小さい鳥で、梢に止まっている(鳥)」。前後同一物。「で」に置換でき後ろに「鳥」が省略された同格。


Q71.次の傍線部「の」を識別せよ。

飛ぶ鳥声。

答え:連体修飾格 解説:傍線部「鳥の」。直後が体言「声」。「鳥の声」で修飾関係。連体修飾格。(「飛ぶ」は「鳥」を修飾する別の連体修飾。)


Q72.次の傍線部「の」を識別せよ。

老いたる、若きにまさる。

答え:準体格 解説:「年老いた者が、若い者にまさる」。「の」が「者・もの」の代用をして主語に立つ準体格。直後が読点でも、体言の代用かどうかで判断する。


Q73.次の傍線部「の」を識別せよ。

行く道長手を繰り畳ね。(万葉集)

答え:(前「君の」)主格/(後「道の」)連体修飾格 解説:「君が行く道の遠さを…」。最初の「の」は「君が行く」で主格。次の「の」は「道の長手(道の遠さ)」で連体修飾格。一文に複数の「の」が出る典型。


Q74.次の傍線部「の」を識別せよ。

音は絶えて久しくなりぬれど。(拾遺集)

答え:連体修飾格 解説:直後が体言「音」。「滝の音」で修飾関係。連体修飾格。


Q75.次の傍線部「の」を識別せよ。

色は移りにけりな。(古今集・小野小町)

答え:連体修飾格 解説:直後が体言「色」。「花の色」で修飾関係。連体修飾格。


Q76.次の傍線部「の」を識別せよ。

うつくしきもの。瓜にかきたる児顔。(枕草子)

答え:連体修飾格 解説:傍線部「児の」。直後が体言「顔」。「児の顔(幼児の顔)」で修飾関係。連体修飾格。


Q77.次の傍線部「の」を識別せよ。

ねず鳴きするに。

答え:主格 解説:「ねず鳴きがするので」。「する」の主語が「ねず鳴き」。「が」に置換でき主格。直後「する」は連体形。


Q78.次の傍線部「の」を識別せよ。

黒き雲、にはかに出で来て。

答え:主格 解説:「黒い雲が、にわかに出てきて」。「出で来」の主語が「雲」。「が」に置換でき主格。後ろが「雲」を説明し直す同格ではない(述語に係る)。


Q79.次の傍線部「の」を識別せよ。

よきもあしきもあり。

答え:いずれも準体格 解説:それぞれ「の」の直後が「も」で、「の」が体言の代用をしている。「良いものも悪いものもある」。「の」=「もの」の準体格。


Q80.次の傍線部「の」を識別せよ。

秋風吹きにし日より。(古今集)

答え:主格 解説:「秋風が吹いた日から」。「吹き」の主語が「秋風」。「が」に置換でき主格。直後「吹きにし」は連体形で「日」を修飾。


【第4部】入試レベル(Q81〜Q100)

難関大の実戦レベル。複数用法の混在・紛らわしい同格/主格・有名出典で総仕上げ。


Q81.次の傍線部「の」を識別せよ。

いづれの山天に近き。(竹取物語・改)

答え:主格 解説:「どの山が天に近いか」。「近き」の主語が「山」。「が」に置換でき主格。(前の「いづれの」は連体修飾格。)


Q82.次の傍線部「の」を識別せよ。

中将、いと清げにて。

答え:同格 解説:「中将で、たいそう美しい様子で(その中将が)」。前後が同じ「中将」を指し「で」に置換できる同格。


Q83.次の傍線部「の」を識別せよ。

しづ心なく花散るらむ。(古今集・紀友則)

答え:主格 解説:「落ち着いた心もなく花が散るのだろう」。「散る」の主語が「花」。「が」に置換でき主格。


Q84.次の傍線部「の」を識別せよ。

年ごろ思ひつる人、かく心変はりせるを。

答え:同格 解説:「長年慕ってきた人で、このように心変わりした(その人)を」。前後とも同じ人を指す。「で」に置換でき後ろに「人」が省略された同格。


Q85.次の傍線部「の」を識別せよ。

大納言殿まゐり給ひて。

答え:主格 解説:「大納言殿が参上なさって」。「まゐり給ふ」の主語が「大納言殿」。「が」に置換でき主格。敬語の主語も「の」で示せる。


Q86.次の傍線部「の」を識別せよ。

白き鳥嘴と脚と赤き、鴫の大きさなる、水の上に遊びつつ魚を食ふ。(伊勢物語・東下り)

答え:同格 解説:「白い鳥で、嘴と脚が赤く、鴫ほどの大きさの(鳥)が、水の上で遊びながら魚を食う」。「白き鳥」と後ろの説明が同一物。都鳥の描写。「で」に置換できる同格。


Q87.次の傍線部「の」を識別せよ。

待つ里。

答え:主格 解説:「人が待つ里」。「待つ」は連体形で「里」を修飾、「人」がその主語。「が」に置換でき主格。


Q88.次の傍線部「の」を識別せよ。

うちに思ふ。

答え:連体修飾格 解説:直後が体言「うち」。「心のうち(心の中)」で修飾関係。連体修飾格。


Q89.次の傍線部「の」を識別せよ。

いとあかきに。

答え:主格 解説:「月がたいそう明るいときに」。「あかき」の主語が「月」。「が」に置換でき主格。直後「あかき」は形容詞連体形で、準体法の「に」に続く。


Q90.次の傍線部「の」を識別せよ。

そしる言の葉。

答え:主格 解説:「人が非難する言葉」。「そしる」は連体形で「言の葉(ことば)」を修飾、「人」がその主語。「が」に置換でき主格。


Q91.次の傍線部「の」を識別せよ。

いと大きなる石、おしかぶさりたる。

答え:同格 解説:「たいそう大きい石で、覆いかぶさっている(石)」。前後同一物で「で」に置換可。後ろに「石」が省略された同格。


Q92.次の傍線部「の」を識別せよ。

鹿聞こゆる。

答え:(後の「音の」)主格 解説:傍線部は「音の」。「(鹿の)音が聞こえる」。「聞こゆる」の主語が「音」。「が」に置換でき主格。(前の「鹿の」は連体修飾格。)


Q93.次の傍線部「の」を識別せよ。

あやしう、こ翁の歌はこれにはまさりけり。

答え:(傍線部「この」)連体修飾格 解説:「この翁」で直後が体言「翁」。指示語+「の」で修飾関係。連体修飾格。


Q94.次の傍線部「の」を識別せよ。

命長ければ恥多し。長くとも四十足らぬほどにて死なん、めやすかるべけれ。(徒然草)

答え:準体格 解説:傍線部「死なんの」。「四十に満たないくらいで死ぬのが、見苦しくないだろう」。「の」が「こと」に置き換えられ、体言の代用をする準体格。


Q95.次の傍線部「の」を識別せよ。

雀の子ねず鳴きするにをどり来る。うつくしきもの。(枕草子)

答え:主格 解説:「雀の子が、ねず鳴きをすると踊るように寄ってくる」。「ねず鳴きする」の主語が「雀の子」。「が」に置換でき主格。


Q96.次の傍線部「の」を識別せよ。

いみじう降る雪、木ごとに咲きたる。

答え:同格 解説:「ひどく降る雪で、木ごとに(花のように)咲いている(雪)」。前後とも同じ雪を指す。「で」に置換でき同格。


Q97.次の傍線部「の」を識別せよ。

あけぼの空。

答え:連体修飾格 解説:直後が体言「空」。「あけぼのの空(明け方の空)」で修飾関係。連体修飾格。


Q98.次の傍線部「の」を識別せよ。

あまた舟。

答え:連体修飾格 解説:直後が体言「舟」。「あまたの舟(たくさんの舟)」で数量+体言の修飾。連体修飾格。


Q99.次の傍線部「の」を識別せよ。

大きやかなる童、髪うるはしき、走り出でたり。

答え:(前「童の」)同格/(後「うるはしきの」)準体格 解説:前の「童の」は「大柄な童で、髪が美しい(童)」の同格。後ろの「うるはしきの」は直後が読点を経て主語に立ち、「髪の美しいのが走り出た」で「の」=「もの・者」の準体格。同格と準体格が連続する難問。


Q100.次の傍線部「の」を識別せよ。

ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もと水にあらず。(方丈記)

答え:連体修飾格 解説:傍線部「もとの」。直後が体言「水」。「もとの水(もとの(同じ)水)」で修飾関係。連体修飾格。(冒頭の「河の流れ」の「の」も連体修飾格。)


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