『大学入試 全レベル問題集 漢文 2 共通テストレベル 新装版』を塾長が正直レビュー|過去問10題で本番形式に慣れる一冊

教材レビュー
本記事はプロモーション(広告)を含みます。紹介する教材は、塾長が古文・漢文の指導の観点から選び、正直に評価したものです。

※当サイトの解説・ドリル・定期テスト対策はすべて無料です。このコーナーは、市販教材についての塾長の正直レビューです。

生徒

生徒漢文の句形はだいたい覚えたんですけど、共通テストの形式の問題でちゃんと点が取れるか不安で…。本番みたいな問題で練習できる、薄めの問題集ってありますか?
先生

先生それなら『大学入試 全レベル問題集 漢文 2 共通テストレベル』(旺文社・三羽邦美 著)がちょうどいいですよ。共通テストやセンター試験の過去問を10題えらんで、本番そっくりの形式で練習できる一冊です。著者の三羽先生は予備校で長く漢文を教えてきたベテランの先生で、解説の読みやすさには定評があります。

結論:句形を終えた人の「本番形式に慣れる」演習書

この本は、漢文をゼロから学ぶ入門書ではありません。返り点や基本の句形(再読文字・使役・受身など)を一通り終えた人が、共通テストの「本番の形式」で時間内に解く練習をするための仕上げ用の問題集です。シリーズは「1 基礎レベル/2 共通テストレベル/3 私大・国公立大レベル」の3段階に分かれていて、これはその真ん中。過去問10題というコンパクトな構成なので、入試直前期に一気にやり切るのにも向いています。

基本情報

書名 大学入試 全レベル問題集 漢文 2 共通テストレベル 新装版
出版社 旺文社
著者 三羽邦美
シリーズ 大学入試 全レベル問題集 漢文
定価 1,100円(税込)※2026年6月時点
レベル 共通テストレベル
塾長のおすすめ度 ◯(句形を一通り終えた人の、本番形式の仕上げ用に)

この本の特徴(中身)

中身は、共通テスト・センター試験の過去問を精選した10題の演習が柱です。問題冊子と、解答・解説の冊子が分かれているので、丸つけや復習がしやすい作りになっています。いちばんの売りは解説で、すべての設問について「ここに注目すれば解ける」という解法の着眼ポイントが示されています。ただ答え合わせをするだけでなく、「なぜその答えになるのか」「本番ではどこを見るのか」という考え方まで残るので、問題数が少なくても1題あたりの学びは濃いです。

👍 良い点

  • すべての設問に「着眼ポイント」つきの解説。答えだけでなく、本番でどこに目をつけて解くかという解き方の手順まで言葉にしてくれるので、解説を読むだけでも力がつきます。
  • 過去問10題というちょうどいいボリューム。分厚い問題集に手が出ない人でも、これなら最後までやり切れます。直前期に短期間で本番形式へ慣れたい人に向いた分量です。
  • 問題と解答・解説が別冊。本番のように問題だけに集中して解け、丸つけと復習もしやすい。価格も1,100円と手に取りやすい範囲です。

🤔 気になる点

  • 句形や基礎知識の解説は薄い。これは演習中心の問題集なので、再読文字や返り点といった基本そのものを覚える教材ではありません。土台がないまま始めると、解説を読んでも追いつけません。
  • 問題数は10題と少なめ。たっぷり量をこなして演習を積みたい人には物足りなく感じることがあります。1題1題を丁寧に復習してこそ価値が出るタイプです。
  • レベルが合わないと宙に浮く。難関私大の難しい漢文を狙う人にはやさしすぎ、逆に基礎が固まっていない人には難しい。自分の到達度を見極めずに買うと、ちょうどよく使えないことがあります。

合う人・合わない人

合う人:句形や基本句法をひと通り学び終えて、これから「共通テストの本番形式で得点する練習」に入りたい高校生・受験生。直前期に短期間で実戦感覚を仕上げたい人。解説をしっかり読み込んで、解き方の型を身につけたい人。
合わない人:まだ返り点や基本の句形に自信がない、これから漢文を一から始める人(先に基礎の参考書やドリルを)。とにかくたくさんの問題で量をこなしたい人。共通テストよりもさらに難しい、難関私大・国公立の記述対策が主目的の人(同シリーズのレベル3が候補)。

『ステップアップノート10 漢文句形ドリルと演習』との違い

『ステップアップノート10』は、句形そのものをドリル形式で覚え込むための基礎固め教材です。一方この『全レベル問題集 漢文2』は、句形を覚えたあとに、共通テストの本番形式の過去問で力を試す演習書。役割がはっきり違います。おすすめは順番に使うこと。先に『ステップアップノート10』などで句形を体にしみ込ませ、仕上げにこの本で本番形式に慣れる、という流れにすると無駄がありません。句形がまだあやしい段階でこの本から入ると、解説についていけず損をします。

おすすめの使い方

  1. まず1題を、本番のつもりで時間を計って解く(共通テストの漢文は短時間勝負なので、時計を意識する練習が大事)。
  2. 丸つけのあと、間違えた問題はもちろん、正解した問題も解説の「着眼ポイント」を読み、自分の解き方と照らし合わせる。
  3. 解説で出てきた句形や語で、あいまいだったものはノートか手持ちの句形集に戻って確認し、次の1題へ。これを10題くり返す。
先生

先生この本は「解いて終わり」にすると一気にもったいなくなります。点数より、解説の「着眼ポイント」を自分の言葉で言い直せるかを毎回チェックしてください。10題しかないからこそ、1題を3回読むくらいの気持ちでちょうどいいです。

塾長の総合評価

読みやすさ ★★★★☆
網羅性 ★★★☆☆
入門のしやすさ ★★☆☆☆
演習・実戦 ★★★★☆
総合 ★★★☆☆(本番形式の仕上げに優秀。句形の基礎固めには別の一冊が必要。)

塾長としての評価は「◯おすすめ(ただし使う段階を選ぶ)」です。著者・出版社ともに信頼でき、解説の質は値段以上。共通テスト形式に慣れるという目的にはしっかり応えてくれます。ただし、これ1冊で漢文が完成するわけではありません。基礎の句形を入れる教材があって、その仕上げにこの本が来る、という位置づけを守れば、コスパの高い一冊です。逆に役割を取り違えると力を発揮しないので、星は総合4としました。

大学入試 全レベル問題集 漢文 2 共通テストレベル 新装版 表紙

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まとめ

まとめると、『全レベル問題集 漢文2 共通テストレベル』は、句形を終えた人が共通テストの本番形式に慣れるための、薄くて解説の濃い仕上げ用問題集です。入門には向きませんが、段階さえ合えば値段以上の働きをします。「まだ句形が不安」という人は、先に基礎を固めてから手に取ってください。当サイトでは漢文の句形や読み方を無料でおさらいできる教材も用意しているので、土台づくりにそちらもあわせて使ってみてください。

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