漢文「重要語の読み・意味」100題ドリル|蓋・夫・所以・雖・与・いづくんぞ

漢文 重要語の読み 100題 アイキャッチ 漢文ドリル

漢文の重要語は、読みと意味さえ押さえれば、初めて見る文章でも意味の骨組みがつかめます。このドリルは全100問。各問の例文(白文の一部や句)を見て、傍線部の漢字の「読み」または「意味」を答えます。まず自分で答えを思いうかべてから、下の「答え・解説」を開いて確かめましょう。

取り上げる語は、蓋(けだし)・且(かつ)・夫(それ)・凡(およそ)如何/奈何(いかん=方法・理由)と何如(いかん=状態)の読み分け、所以(ゆゑん)・是以(ここをもって)・雖(いへども)、読みの多い与(と/ともに/くみす/か/あたふ)自・従(より)・即・則(すなはち)・相(あひ)・見(受身/まみゆ)・為(なす/たり/ため/受身)・孰(いづれ)・安・悪・焉(いづくんぞ)・寧(むしろ)などです。同じ字でも文の中の位置で読みが変わる語が多いので、例文の形ごと覚えるのがコツです。

※答えの読みは、いわゆる歴史的かなづかい(学校の漢文で使う書き下しのかな)で示します。「ゆゑん」「いへども」「あたふ」などはそのまま覚えてください。

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Q1.傍線部「蓋」の読みを答えよ。

蓋 君 子 不 器

答え:けだし
解説:文頭の「蓋」は「けだし」と読み、「思うに・おそらく」と自分の推量・意見を述べる合図です。書き下しは「蓋(けだ)し君子は器ならず」。


Q2.傍線部「蓋」(けだし)の意味を答えよ。

蓋 有 此 理

答え:思うに(おそらく)
解説:「けだし」は推量・私見を示し、「思うに・おそらく」の意。書き下し「蓋(けだ)し此(こ)の理(ことわり)有らん」、訳「思うに、こういう道理があるのだろう」。


Q3.傍線部「盍」の読みを答えよ。

盍 各 言 爾 志

答え:なんぞ〜ざる
解説:「盍」(「蓋」を同じ用法で使うこともある)は「なんぞ〜ざる」と読み、「どうして〜しないのか」とやんわり勧める言い方。書き下し「盍(なん)ぞ各(おのおの)爾(なんぢ)の志(こころざし)を言はざる」。


Q4.傍線部「且」の読みを答えよ(「その上」の意のとき)。

貧 且 賤

答え:かつ
解説:並列・添加の「且」は「かつ」と読み、「その上・また」の意。書き下し「貧しく且(か)つ賤(いや)し」、訳「貧しく、その上身分も低い」。


Q5.傍線部「且」(かつ)の意味を答えよ。

智 且 勇

答え:その上・さらに(また)
解説:「かつ」はものごとを付け加える語で「その上・さらに」。書き下し「智あり且(か)つ勇あり」、訳「知恵があり、その上勇気もある」。


Q6.傍線部「夫」の読みを答えよ(文頭の発語のとき)。

夫 仁 者 愛 人

答え:それ
解説:文頭の「夫」は発語で「それ」と読み、「そもそも・いったい」と話を切り出す合図。書き下し「夫(そ)れ仁者は人を愛す」。


Q7.傍線部「夫」(それ)の意味を答えよ。

夫 学 不 可 以 已

答え:そもそも(いったい)
解説:発語の「それ」は「そもそも・さて」の意で、訳に必ず出さなくてもよい軽い語。書き下し「夫(そ)れ学は以(もっ)て已(や)むべからず」。


Q8.傍線部「凡」の読みを答えよ。

凡 為 学 之 道

答え:およそ
解説:「凡」は「およそ」と読み、「総じて・だいたい・すべて」とまとめる語。書き下し「凡(およ)そ学を為(な)すの道」。


Q9.傍線部「凡」(およそ)の意味を答えよ。

凡 百 余 人

答え:総じて・だいたい(すべて)
解説:「およそ」は「総じて・だいたい」。数の前では「全部でおよそ」の意にもなる。書き下し「凡(およ)そ百余人」、訳「全部でおよそ百人あまり」。


Q10.傍線部「如何」の読みを答えよ。

如 之 何

答え:いかん(これをいかんせん)
解説:「如・奈・若」が先に来る「如何・奈何・若何」は「いかん」と読み、方法・手段・理由をたずねる。「如之何」は「之(これ)を如何(いかん)せん」=これをどうしたらよいか。


Q11.傍線部「何如」の読みを答えよ。

今 日 之 事 何 如

答え:いかん
解説:「何」が先の「何如」は「いかん」と読み、状態・程度・よしあしをたずねる。書き下し「今日(こんにち)の事 何如(いかん)」、訳「今日のことはどんなようすか」。


Q12.傍線部「何如」(いかん)の意味を答えよ。

其 人 何 如

答え:どうであるか(状態・程度をたずねる)
解説:「何如」は状態・程度・評価をたずね「どうであるか・どんなものか」。書き下し「其(そ)の人 何如(いかん)」、訳「その人はどんな人物か」。語順が逆の「如何」は方法・理由を問う点と区別。


Q13.傍線部「奈何」の読みを答えよ。

奈 天 下 何

答え:いかん(〜をいかんせん)
解説:「奈何」も「いかん」。間に語をはさむ「奈〜何」は「〜を奈何(いかん)せん」の形。書き下し「天下を奈何(いかん)せん」、訳「天下をどうしたらよいか」。


Q14.傍線部「所以」の読みを答えよ。

此 其 所 以 敗 也

答え:ゆゑん
解説:「所以」は「ゆゑん」と読み、「理由・わけ」、文脈により「〜する方法・手段」。書き下し「此(こ)れ其(そ)の敗るる所以(ゆゑん)なり」、訳「これが負けた理由である」。


Q15.傍線部「所以」(ゆゑん)の意味を答えよ。

民 之 所 以 安 也

答え:理由・わけ(または〜する方法)
解説:「ゆゑん」は基本「理由・わけ」。「〜する手段・方法」の意になることもある。書き下し「民の安んずる所以(ゆゑん)なり」、訳「民が安らかである理由(わけ)である」。


Q16.傍線部「是以」の読みを答えよ。

是 以 君 子 慎 之

答え:ここをもって
解説:「是以」はひとまとまりで「ここをもって」と読み、「だから・こういうわけで」と前を受けて結論につなぐ。書き下し「是(ここ)を以(もっ)て君子は之(これ)を慎(つつし)む」。


Q17.傍線部「雖」の読みを答えよ。

雖 有 良 田

答え:いへども
解説:「雖」は「〜といへども」と読み、逆接「〜だけれども・〜とはいっても」。書き下し「良田有りと雖(いへど)も」、訳「よい田があるとはいっても」。上の語から返って読む。


Q18.傍線部「雖」(いへども)の意味を答えよ。

雖 千 万 人 吾 往

答え:〜だけれども・〜とはいっても(逆接)
解説:「雖」は逆接・譲歩を表す。例「過ちありと雖(いへど)も改むるに憚(はばか)ること勿(なか)れ」のように「〜であっても」とも訳す。


Q19.傍線部「与」の読みを答えよ(「A与B=AとB」の形)。

父 与 母

答え:と
解説:二つを並べる「A与B」の「与」は「と」と読む。書き下し「父と母と」。最も多い用法。


Q20.傍線部「与」の読みを答えよ(「いっしょに」の意のとき)。

与 衆 同 楽

答え:ともに
解説:「いっしょに」の意の「与」は「ともに」。書き下し「衆と与(とも)に楽しみを同じくす」または「与(とも)に楽しむ」。訳「みんなといっしょに楽しむ」。


Q21.傍線部「与」(くみす)の意味を答えよ。

天 不 与 之

答え:味方する・賛成する(仲間になる)
解説:目的語をとって動詞で使う「与」は「くみす」と読み「味方する・賛成する」。書き下し「天 之(これ)に与(くみ)せず」、訳「天はその者に味方しない」。


Q22.傍線部「与」の読みを答えよ(文末で「歟」と同じ疑問・反語のとき)。

是 誰 之 過 与

答え:か
解説:文末の「与」は「歟」と同じで「か」と読み、疑問・反語を表す。書き下し「是(こ)れ誰(た)が過(あやま)ちか」、訳「これは誰の過ちか」。


Q23.傍線部「与」の読みを答えよ(「あたえる」の意のとき)。

与 之 千 金

答え:あたふ(あたう)
解説:「あたえる」の意の「与」は「あたふ」。書き下し「之(これ)に千金を与(あた)ふ」、訳「その人に千金を与える」。


Q24.傍線部「自」の読みを答えよ(「〜から」の意のとき)。

有 朋 自 遠 方 来

答え:より
解説:起点を表す「自」は「より」と読み「〜から」。書き下し「朋(とも)有り遠方(ゑんぱう)より来(きた)る」、訳「友が遠くからやって来る」。下から返って読む。


Q25.傍線部「自」の読みを答えよ(「自分で」の意のとき)。

自 知 者 明

答え:みづから
解説:「自分で・自分自身を」の意の「自」は「みづから」と読む。書き下し「自(みづか)ら知る者は明なり」、訳「自分を知る者は聡明だ」。同じ字でも『より』と読み分ける。


Q26.傍線部「従」の読みを答えよ(起点「〜から」の意のとき)。

従 此 道 行

答え:より
解説:「従」も起点で「より」と読み「〜から」。書き下し「此(こ)の道より行く」、訳「この道から行く」。なお「従ふ(したがふ)」と読む別用法もある。


Q27.傍線部「即」の読みを答えよ。

聞 之 即 行

答え:すなはち
解説:「即」は「すなはち」と読み、「すぐに・とりもなおさず」の気持ち。書き下し「之(これ)を聞きて即(すなは)ち行く」、訳「それを聞いてすぐに行く」。


Q28.傍線部「則」の意味を答えよ。

学 則 不 惑

答え:〜ならば(そのときは)
解説:「則」は「すなはち」と読み、前を受けて「〜ならば・そのときは」と条件・帰結をつなぐ。書き下し「学べば則(すなは)ち惑(まど)はず」、訳「学べば(そのときは)迷わない」。


Q29.傍線部「相」の読みを答えよ(副詞「たがいに/その人に」のとき)。

兄 弟 相 助

答え:あひ
解説:副詞の「相」は「あひ」と読み、「たがいに」、または動作が一方から相手に及ぶことを示す。書き下し「兄弟 相(あひ)助く」、訳「兄弟がたがいに助け合う」。


Q30.傍線部「相」(あひ)の意味を答えよ。

久 不 相 見

答え:たがいに(または、その相手に)
解説:「相(あひ)」は「たがいに」が基本だが、「相手に対して」と一方向を示すこともある。書き下し「久しく相(あひ)見ず」、訳「長い間会っていない」。


Q31.傍線部「見」の読みを答えよ(受身を表すとき)。

年 四 十 而 見 悪

答え:る・らる(〜される)
解説:動詞の前に置く「見」は受身を表し、送り仮名「る・らる」で読む。書き下し「年四十にして悪(にく)まる」、訳「四十歳になって(人から)憎まれる」。「見+動詞」=「〜される」。


Q32.傍線部「見」の読みを答えよ(「お目にかかる/対面する」の意のとき)。

孟 子 見 梁 恵 王

答え:まみゆ
解説:目上の人に「お目にかかる」「対面する」意の「見」は「まみゆ」と読む。書き下し「孟子 梁の恵王に見(まみ)ゆ」、訳「孟子が梁の恵王に拝謁する」。


Q33.傍線部「為」の読みを答えよ(「する・行う」の意のとき)。

為 善 最 楽

答え:なす
解説:動詞「する・行う・つくる」の「為」は「なす」。書き下し「善を為(な)すは最も楽し」、訳「善い行いをするのが最も楽しい」。


Q34.傍線部「為」の読みを答えよ(「〜である」と断定するとき)。

子 為 王 者 師

答え:たり
解説:「AはBである」と断定する「為」は「たり」と読む。書き下し「子(し)は王者の師為(た)り」、訳「あなたは王者の師である」。


Q35.傍線部「為」(ため)の意味を答えよ。

為 君 之 計

答え:〜のために
解説:前置詞の「為」は「ため(に)」と読み「〜のために」。書き下し「君が為(ため)の計(はかりごと)」、訳「あなたのためのはかりごと(策)」。


Q36.傍線部「為」の読みを答えよ(「為〜所…」で受身を表すとき)。

為 人 所 制

答え:る・らる(〜される)
解説:「為A所B」は「AのBする所と為(な)る」と読み、受身「AにBされる」を表す。書き下し「人の制する所と為(な)る」、訳「人に支配される」。


Q37.傍線部「孰」の読みを答えよ(二者をくらべて選ぶとき)。

父 与 母 孰 親

答え:いづれ
解説:二つ以上をくらべて「どちらが」と問う「孰」は「いづれ」と読む。書き下し「父と母と孰(いづ)れか親しき」、訳「父と母とどちらが親しいか」。


Q38.傍線部「孰」(いづれ)の意味を答えよ。

二 者 孰 愈

答え:どちらが(だれが)
解説:「孰」は「どちらが・だれが」と選択・比較を問う。書き下し「二者 孰(いづ)れか愈(まさ)れる」、訳「両者のうちどちらが優れているか」。


Q39.傍線部「安」の読みを答えよ(反語・疑問「どうして」のとき)。

安 知 魚 之 楽

答え:いづくんぞ
解説:反語・疑問の「安」は「いづくんぞ」と読み「どうして〜か(いや〜ない)」。書き下し「安(いづ)くんぞ魚の楽しみを知らんや」、訳「どうして魚の楽しみが分かろうか」。


Q40.傍線部「悪」の読みを答えよ(反語「どうして」のとき)。

悪 得 不 然

答え:いづくんぞ
解説:「悪」も反語で「いづくんぞ」と読む(「にくむ・わるい」とは別用法)。書き下し「悪(いづ)くんぞ然らざるを得(え)ん」、訳「どうしてそうならずにいられようか」。


Q41.傍線部「焉」の読みを答えよ(文頭で反語「どうして」のとき)。

焉 得 仁

答え:いづくんぞ
解説:文頭の「焉」は反語で「いづくんぞ」と読む。書き下し「焉(いづ)くんぞ仁を得(え)ん」、訳「どうして仁といえようか(いえはしない)」。文末では置き字・「これ」となる別用法に注意。


Q42.傍線部「寧」の読みを答えよ(「いっそ〜のほうがよい」の意のとき)。

寧 為 鶏 口

答え:むしろ
解説:選択して「いっそ・どちらかといえば」の意の「寧」は「むしろ」と読む。書き下し「寧(むし)ろ鶏口(けいこう)と為(な)るも」、訳「いっそ鶏のくちばし(小集団の長)になっても」。


Q43.傍線部「寧」(むしろ)の意味を答えよ。

寧 死 不 屈

答え:いっそ(むしろ)〜のほうがよい
解説:「むしろ」は二つを比べて一方を選び取る語で「いっそ〜のほうがよい」。書き下し「寧(むし)ろ死すとも屈せず」、訳「いっそ死んでも屈服しない」。


Q44.傍線部「勿」の読みを答えよ(禁止のとき)。

己 所 不 欲 勿 施 於 人

答え:なかれ
解説:禁止の「勿・莫・無・毋」は「なかれ」と読み「〜するな」。書き下し「己(おの)れの欲(ほっ)せざる所、人に施(ほどこ)すこと勿(なか)れ」、訳「自分が望まないことを人にしてはならない」。


Q45.傍線部「莫」の読みを答えよ(禁止「〜するな」のとき)。

莫 道 君 行 早

答え:なかれ
解説:禁止の「莫」は「なかれ」と読み「〜するな」。書き下し「道(い)ふこと莫(なか)れ 君が行くこと早しと」、訳「言ってくれるな、君の出発が早いなどと」。「莫=なし(存在しない)」の用法もある。


Q46.傍線部「敢」の読みを答えよ。

敢 不 従 命

答え:あへて
解説:「敢」は「あへて」と読み、「無理に・しいて」。反語「敢へて〜ざらんや」で「どうして〜しないでいられようか」。書き下し「敢(あ)へて命に従はざらんや」、訳「どうして命令に従わないでいられようか」。


Q47.傍線部「固」の読みを答えよ(副詞「もともと」のとき)。

臣 固 知 王 之 不 忍

答え:もとより
解説:副詞の「固」は「もとより」と読み「もともと・元来・言うまでもなく」。書き下し「臣(しん)固(もと)より王の忍びざるを知る」、訳「私はもともと王が忍びないお気持ちであることを知っている」。


Q48.傍線部「毎」の読みを答えよ。

毎 逢 佳 節

答え:ごとに
解説:「毎」は「ごとに」と読み「〜のたびに・〜ごとに」。書き下し「佳節(かせつ)に逢(あ)ふ毎(ごと)に」、訳「めでたい節句にめぐりあうたびに」。


Q49.傍線部「悉」の読みを答えよ。

悉 力 以 赴

答え:ことごとく
解説:「悉」は「ことごとく」と読み「すべて・残らず」。書き下し「力を悉(ことごと)くして以(もっ)て赴(おもむ)く」、訳「力のすべてを尽くして向かう」。同義に「咸・尽・皆」。


Q50.傍線部「皆」の読みを答えよ。

兄 弟 皆 在

答え:みな
解説:「皆」は「みな」と読み「すべて・全員」。書き下し「兄弟皆(みな)在り」、訳「兄弟はみな(無事で)いる」。


Q51.傍線部「嘗」の読みを答えよ(「以前に」の意のとき)。

吾 嘗 終 日 不 食

答え:かつて
解説:経験を表す「嘗」は「かつて」と読み「以前に・以前〜したことがある」。書き下し「吾(われ)嘗(かつ)て終日食らはず」、訳「私は以前、一日中食べなかったことがある」。


Q52.傍線部「未嘗」の読みを答えよ。

未 嘗 有 也

答え:いまだかつて〜ず
解説:「未嘗」は「いまだかつて〜ず」と読み「今までに一度も〜ない」。再読文字「未」+「嘗」。書き下し「未(いま)だ嘗(かつ)て有らざるなり」、訳「今まで一度もなかった」。


Q53.傍線部「方」の読みを答えよ(副詞「ちょうど今」のとき)。

方 今 之 時

答え:まさに
解説:副詞の「方」は「まさに」と読み「ちょうど・今まさに」。書き下し「方(まさ)に今の時」、訳「ちょうど今の時代」。再読文字「方(まさ)に〜んとす」とは形で区別。


Q54.傍線部「乃」の読みを答えよ。

乃 悟 前 非

答え:すなはち
解説:「乃」は「すなはち」と読み「そこで・なんと・やっと」と、意外性や時間の流れを表す。書き下し「乃(すなは)ち前非を悟る」、訳「そこで(やっと)以前のあやまちを悟る」。


Q55.傍線部「遂」の読みを答えよ。

遂 成 大 業

答え:つひに
解説:「遂」は「つひに」と読み「とうとう・そのまま」。書き下し「遂(つひ)に大業を成す」、訳「とうとう大事業を成しとげた」。


Q56.傍線部「庶幾」の読みを答えよ(願望のとき)。

庶 幾 改 之

答え:こひねがはくは
解説:願望の「庶幾」は「こひねがはくは」と読み「どうか〜してほしい・なんとか〜したい」。書き下し「庶幾(こひねが)はくは之(これ)を改めん」、訳「どうかこれを改めたい」。


Q57.傍線部「被」の読みを答えよ(受身のとき)。

忠 而 被 謗

答え:る・らる(〜される)
解説:受身を表す「被」は送り仮名「る・らる」で読む。書き下し「忠にして謗(そし)られ」、訳「誠実であるのにそしられる」。「被+動詞」で「〜される」。


Q58.傍線部「於」のはたらき(置き字か、読むか)を答えよ。

青 取 之 於 藍

答え:置き字(〜より/〜において の関係を示す)
解説:「於・于・乎」は多く置き字で読まないが、「〜より・〜において・〜に」という関係を補う。書き下し「青は之(これ)を藍(あゐ)より取る」、訳「青色は藍から取る」。比較では「より」の意。


Q59.傍線部「之」の読みを答えよ(代名詞「それ・これ」のとき)。

学 而 時 習 之

答え:これ
解説:目的語に立つ代名詞の「之」は「これ」と読む。書き下し「学びて時に之(これ)を習ふ」、訳「学んでは適切なときにそれを復習する」。連体修飾の「〜の」、動詞「ゆく」の用法もある。


Q60.傍線部「之」の読みを答えよ(動詞「行く」の意のとき)。

牛 何 之

答え:ゆく
解説:動詞の「之」は「ゆく」と読み「行く」。書き下し「牛 何(いづ)くにか之(ゆ)く」、訳「牛はどこへ行くのか」。代名詞「これ」・助詞「の」と区別。


Q61.傍線部「其」の読みを答えよ(「どうして」の反語・「〜だろう」の推量を表すとき)。

其 真 無 馬 邪

答え:それ
解説:文頭の「其」は語調を整え、推量・反語・願望を強める。書き下し「其(そ)れ真(しん)に馬無きか」、訳「いったい本当に名馬はいないのか」。多くは「それ」と読む。


Q62.傍線部「而」のはたらきを答えよ(接続の置き字のとき)。

学 而 不 思 則 罔

答え:置き字(順接「そして」・逆接「しかし」をつなぐ)
解説:「而」は接続の置き字で、ふつう読まずに送り仮名(〜て・〜ども)に現れる。書き下し「学びて思はざれば則(すなは)ち罔(くら)し」、訳「学んでも考えなければ(道理に)くらい」。


Q63.傍線部「而」の読みを答えよ(「おまえ」の意のとき)。

余 知 而 無 罪 也

答え:なんぢ
解説:二人称の「而」は「なんぢ」と読み「おまえ・あなた」。書き下し「余(よ) 而(なんぢ)の罪無きを知るなり」、訳「私はおまえに罪がないことを知っている」。接続の「而」と区別。


Q64.傍線部「汝」の読みを答えよ。

汝 知 之 乎

答え:なんぢ
解説:二人称「汝」は「なんぢ」と読み「おまえ・あなた」。書き下し「汝(なんぢ)之(これ)を知るか」、訳「おまえはこれを知っているか」。同義に「爾・若・而」。


Q65.傍線部「吾」の読みを答えよ。

吾 日 三 省 吾 身

答え:われ(わが)
解説:一人称「吾」は「われ」、連体では「わが」。書き下し「吾(われ)日(ひ)に三たび吾(わ)が身を省(かへり)みる」、訳「私は毎日何度も我が身を反省する」。


Q66.傍線部「諸」の読みを答えよ(文末で「之乎」をまとめたとき)。

有 諸

答え:これを〜か(之乎の合音)
解説:文末の「諸」は「之乎(これを〜か)」をまとめた合音で「これを〜か」と読む。書き下し「諸(これ)有りや」、訳「そういうことがあるか」。文中では「これを〜に」となる用法もある。


Q67.傍線部「也」の読みを答えよ(文末で断定のとき)。

是 仁 也

答え:なり
解説:文末で断定の「也」は「なり」と読み「〜である」。書き下し「是(こ)れ仁なり」、訳「これが仁である」。疑問・反語の文末では「や・か」と読む。


Q68.傍線部「者」のはたらきを答えよ(主題提示のとき)。

仁 者 愛 人

答え:「もの」と読む(〜は と主題を示す)
解説:「者」は「もの」と読んで「〜という人・〜するもの」を表し、主題「〜は」を示す。書き下し「仁者(じんしゃ)は人を愛す」、訳「仁の人は人を愛する」。条件句末では「〜は」と読む。


Q69.傍線部「矣」のはたらきを答えよ。

過 矣

答え:置き字(文末で断定・完了の語気を添える。読まない)
解説:文末の「矣」は置き字で読まず、断定・完了の語気を添えるだけ。書き下し「過(あやま)てり」、訳「あやまちである・しくじった」。書き下しに「矣」の字は書かない。


Q70.傍線部「焉」のはたらきを答えよ(文末で置き字のとき)。

衆 好 之 必 察 焉

答え:置き字(断定・強調の語気を添える。読まない)
解説:文末の「焉」は置き字で読まず、語気を添える。書き下し「衆 之(これ)を好むも必ず察す」、訳「多くの人が好んでも必ずよく調べる」。文頭の反語「いづくんぞ」とは別。


Q71.傍線部「如」の読みを答えよ(「〜のようだ」の意のとき)。

如 見 大 賓

答え:ごとし
解説:比況の「如」は「ごとし」と読み「〜のようだ」。書き下し「大賓(たいひん)を見るが如(ごと)し」、訳「大切な客に会うかのようだ」。同義に「若(ごとし)」。


Q72.傍線部「若」の読みを答えよ(「もし〜ならば」の意のとき)。

若 有 過 則 改 之

答え:もし
解説:仮定の「若」は「もし」と読み「もし〜ならば」。書き下し「若(も)し過ち有らば則(すなは)ち之(これ)を改む」、訳「もし過ちがあれば改める」。「ごとし」「なんぢ」と読む用法もある。


Q73.傍線部「縦」の読みを答えよ(仮定「たとえ〜でも」のとき)。

縦 不 我 殺

答え:たとひ
解説:譲歩の「縦」は「たとひ」と読み「たとえ〜でも」。書き下し「縦(たと)ひ我を殺さずとも」、訳「たとえ私を殺さないとしても」。後に逆接が続くと予想して読む。


Q74.傍線部「微」の読みを答えよ(「〜がなかったら」の意のとき)。

微 管 仲 吾 其 被 髪 左 衽 矣

答え:なかりせば
解説:仮定の「微」は「なかりせば」と読み「もし〜がなかったら」。書き下し「微(な)かりせば管仲(くわんちゅう)、吾(われ)其(そ)れ髪を被(かうむ)り左衽(さじん)せん」、訳「もし管仲がいなかったら、私は(異民族のように)ざんばら髪で左前の服を着ていただろう」。


Q75.傍線部「無」の読みを答えよ(「〜がない」の意のとき)。

心 無 二 用

答え:なし
解説:存在の否定「無」は「なし」と読み「〜がない」。書き下し「心に二用無し」、訳「心は二つのことを同時には用いられない」。禁止で「なかれ」と読む用法もある(無=勿)。


Q76.傍線部「非」の読みを答えよ。

我 非 生 而 知 之 者

答え:あらず
解説:「AはBにあらず」と否定する「非」は「あらず」と読む。書き下し「我(われ)生まれながらにして之(これ)を知る者に非(あら)ず」、訳「私は生まれつき道理を知る者ではない」。


Q77.傍線部「未」の読みを答えよ(再読文字)。

未 知 生 焉 知 死

答え:いまだ〜ず
解説:再読文字「未」は「いまだ〜ず」と読み「まだ〜ない」。一度目「いまだ」、二度目「ず」。書き下し「未(いま)だ生を知らず、焉(いづ)くんぞ死を知らん」、訳「まだ生も分からない、どうして死が分かろうか」。


Q78.傍線部「将」の読みを答えよ(再読文字)。

天 将 降 大 任

答え:まさに〜んとす
解説:再読文字「将」は「まさに〜んとす」と読み「ちょうど〜しようとする・今にも〜しそうだ」。書き下し「天 将(まさ)に大任を降(くだ)さんとす」、訳「天が今にも大きな使命を授けようとしている」。


Q79.傍線部「当」の読みを答えよ(再読文字)。

当 立 大 志

答え:まさに〜べし
解説:再読文字「当」は「まさに〜べし」と読み「当然〜すべきだ・きっと〜のはずだ」。書き下し「当(まさ)に大志を立つべし」、訳「当然大きな志を立てるべきだ」。


Q80.傍線部「須」の読みを答えよ(再読文字)。

須 惜 寸 陰

答え:すべからく〜べし
解説:再読文字「須」は「すべからく〜べし」と読み「ぜひとも〜する必要がある」。書き下し「須(すべか)らく寸陰(すんいん)を惜(を)しむべし」、訳「わずかな時間もぜひ大切にすべきだ」。


Q81.傍線部「宜」の読みを答えよ(再読文字)。

宜 早 図 之

答え:よろしく〜べし
解説:再読文字「宜」は「よろしく〜べし」と読み「〜するのがよい・〜するのが適当だ」。書き下し「宜(よろ)しく早く之(これ)を図(はか)るべし」、訳「早めにこれに手を打つのがよい」。


Q82.傍線部「猶」の読みを答えよ(再読文字)。

過 猶 不 及

答え:なほ〜ごとし
解説:再読文字「猶」は「なほ〜(の/が)ごとし」と読み「ちょうど〜と同じだ」。書き下し「過ぎたるは猶(な)ほ及ばざるがごとし」、訳「やりすぎは、ちょうど足りないのと同じだ」。


Q83.傍線部「何」の読みを答えよ(「どうして」の意のとき)。

何 不 去 也

答え:なんぞ
解説:理由を問う「何」は「なんぞ」と読み「どうして〜か」。書き下し「何(なん)ぞ去らざるや」、訳「どうして立ち去らないのか」。場所なら「いづくにか」、物なら「なにを」と読み分ける。


Q84.傍線部「豈」の読みを答えよ。

豈 不 痛 哉

答え:あに
解説:反語・詠嘆の「豈」は「あに」と読み、「豈に〜や=どうして〜か(いや〜ない)」、「豈に〜ずや=なんと〜ではないか」。書き下し「豈(あ)に痛ましからずや」、訳「なんと痛ましいことではないか」。


Q85.傍線部「抑」の読みを答えよ(「それとも・そもそも」の意のとき)。

求 之 与 抑 与 之 与

答え:そもそも(それとも)
解説:選択・転換の「抑」は「そもそも」「あるいは(それとも)」と読む。書き下し「之(これ)を求めしか、抑(そもそ)も之を与(あた)へしか」、訳「(孔子が)求めたのか、それとも(人が)与えたのか」。


Q86.傍線部「毋」の読みを答えよ(禁止のとき)。

過 則 毋 憚 改

答え:なかれ
解説:禁止の「毋」は「なかれ」と読み「〜するな」。書き下し「過(あやま)てば則(すなは)ち改むるに憚(はばか)ること毋(なか)れ」、訳「過ちがあれば改めることをためらうな」。


Q87.傍線部「適」の読みを答えよ(「ちょうど・偶然」の意のとき)。

適 会 其 怒

答え:たまたま
解説:副詞の「適」は「たまたま」と読み「ちょうど・偶然」。書き下し「適(たまたま)其(そ)の怒りに会(あ)ふ」、訳「ちょうどその怒りに出くわす」。


Q88.傍線部「唯」の読みを答えよ(限定「ただ〜だけ」の意のとき)。

唯 利 是 視

答え:ただ
解説:限定の「唯」は「ただ」と読み「ただ〜だけ」。書き下し「唯(た)だ利を是(こ)れ視(み)る」、訳「ただ利益だけを見る」。同義に「但・惟・徒」。


Q89.傍線部「独」の読みを答えよ(「ただ〜だけ・どうして」の意のとき)。

子 独 不 聞 乎

答え:ひとり
解説:副詞の「独」は「ひとり」と読み「ただ〜だけ」、反語を強めて「いったい・あなただけは」とも。書き下し「子(し)独(ひと)り聞かずや」、訳「あなただけは聞いていないのか(いや、聞いているはずだ)」。


Q90.傍線部「与其」の読みと、後に呼応する語を答えよ。

与 其 奢 也 寧 倹

答え:そのA(する)よりは(むしろB)。呼応する語は「寧(むしろ)」
解説:「与其A寧B」は「其(そ)のAせんよりは寧(むし)ろBせよ/Bせん」と読み、「AよりはむしろBのほうがよい」と選択を表す。書き下し「其の奢(おご)らんよりは寧(むし)ろ倹(けん)なれ」、訳「ぜいたくするよりはむしろ質素であれ」。


Q91.傍線部「不亦…乎」の読みと意味を答えよ。

学 而 時 習 之 不 亦 説 乎

答え:また〜ずや(なんと〜ではないか)
解説:「不亦A乎」は「亦(また)Aずや」と読み、「なんとAではないか」と詠嘆を表す。書き下し「学びて時に之(これ)を習ふ、亦(また)説(よろこ)ばしからずや」、訳「学んで適切なときに復習する、なんと喜ばしいことではないか」。


Q92.傍線部「所」のはたらきを答えよ(「所+動詞」のとき)。

己 所 不 欲

答え:「ところ」と読み、下の動詞を名詞化する(〜するもの・こと)
解説:「所+動詞」は「ところ」と読み、その動詞を名詞化して「〜するもの・こと・場所」を表す。書き下し「己(おの)れの欲(ほっ)せざる所」、訳「自分が望まないこと」。「為〜所…」では受身を作る。


Q93.傍線部「不如」の読みと意味を答えよ。

百 聞 不 如 一 見

答え:しかず(〜に及ばない/〜したほうがよい)
解説:「不如A・不若A」は「Aにしかず」と読み、「Aに及ばない=Aのほうがよい」と比較・選択を表す。書き下し「百聞は一見に如(し)かず」、訳「百回聞くのは一度見るのに及ばない」。


Q94.傍線部「使」の読みを答えよ(使役のとき)。

天 帝 使 我 長 百 獣

答え:しむ(〜をして…しむ)
解説:使役の「使・令・遣・教」は「(〜をして)…しむ」と読み「〜に…させる」。書き下し「天帝 我をして百獣に長たらしむ」、訳「天帝は私を百獣の長にならせた」。


Q95.傍線部「莫不」の読みと意味を答えよ。

莫 不 有 死

答え:ざるはなし(〜しないものはない=みな〜する)
解説:「莫不A」は「Aせざるはなし」と読み、二重否定で「Aしないものはない=すべてAする」。書き下し「死有らざるは莫(な)し」、訳「死なないものはない(すべて死ぬ)」。


Q96.傍線部「何以」の読みと意味を答えよ。

何 以 知 之

答え:なにをもって(どうやって・どうして)
解説:「何以」は「なにをもって」と読み、手段「どうやって」や理由「どうして」を問う。書き下し「何(なに)を以(もっ)て之(これ)を知る」、訳「どうやってそれを知るのか」。


Q97.傍線部「然」の読みを答えよ(「そのとおりだ・そうだ」の意のとき)。

対 曰 然

答え:しかり
解説:「そうだ・そのとおりだ」の意の「然」は「しかり」と読む。書き下し「対(こた)へて曰(い)はく、然(しか)り」、訳「お答えして言うには、そのとおりです」。「しかるに(逆接)」「しかうして」の用法もある。


Q98.傍線部「然則」の読みと意味を答えよ。

然 則 何 如

答え:しからばすなはち(それならば)
解説:「然則」は「しからばすなはち」と読み「それならば・そうであるなら」と前を受けて続ける。書き下し「然(しか)らば則(すなは)ち何如(いかん)」、訳「それならどうであるか」。


Q99.傍線部「已」の読みを答えよ(文末で限定「〜だけだ」の意のとき)。

如 斯 而 已

答え:のみ
解説:文末の限定「已」は「のみ」と読み「〜だけだ・〜にすぎない」。書き下し「斯(か)くのごときのみ」、訳「このようであるだけだ」。「已(や)む=やめる」「已(すで)に」の用法もある。


Q100.傍線部「莫」の読みを答えよ(「〜なし(存在しない)」の意のとき)。

天 下 莫 強 焉

答え:なし
解説:存在の否定の「莫」は「なし」と読む(比較で「これより〜なものはない=最上」)。書き下し「天下 焉(これ)より強きは莫(な)し」、訳「天下にこれより強いものはない」。禁止「なかれ」と区別。


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