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結論:「読んで分かる」をゼロから作る、講義型の安全パイ
この本は、ひとことで言えば「古文・漢文がほぼゼロの高校生が、共通テストの土台を一冊で読み通すための講義本」です。難しい問題をゴリゴリ解く本ではなく、文法・単語・句形といった基礎を、会話に近いやさしい語り口で説明してくれるのが持ち味。長く版を重ねてきた「面白いほど」シリーズ(通称・黄色本)の一冊で、共通テスト対策の入口としてまず挫折せず最後まで読める安心感があります。基礎固めの定番として、後述する『きめる!共通テスト古文・漢文』と双璧をなす存在です。
基本情報
| 書名 | 改訂版 大学入学共通テスト 国語[古文・漢文]の点数が面白いほどとれる本 0からはじめて100までねらえる |
|---|---|
| 出版社 | KADOKAWA(中経出版) |
| 著者 | 太田善之・打越竜也 |
| シリーズ | 大学入学共通テスト 点数が面白いほどとれる本(黄色本) |
| 定価 | 1,540円(税込)※2026年6月時点 |
| レベル | 共通テスト(初学〜標準・講義型) |
| 塾長のおすすめ度 | ◯(ゼロから始める人の「読んで分かる」定番。演習量は別で補う前提で◯) |
この本の特徴(中身)
中身は大きく古文編と漢文編に分かれています。古文編は「文法と単語」→「文章を読むコツ」→「二つの文章を読み比べる」という順で、知識から実際の読解へと段階的に進みます。漢文編も「満点への入口」から「句形(返り点や再読文字などのルール)」「漢文の読み方」「実戦問題」へと積み上げる構成。受験生がつまずきやすい所・見落としやすい所を、先生が補足しながら丁寧にすくい上げてくれるのが特徴です。巻末・別冊系の単語や要点のまとめも付いており、「読む→確認する」がこの一冊で回せるように作られています。
👍 良い点
- とにかく語り口がやさしい。先生が隣で説明してくれるような会話調で、専門用語もその場で噛み砕いてくれる。「解説が難しくて問題集が続かない」タイプの人ほど効きます。
- ゼロから順番に積み上げられる。古文は文法・単語から、漢文は返り点・句形といった土台から始まるので、中学レベルから不安な人でも置いていかれにくい構成です。
- 古文と漢文が一冊で完結する。二科目を別々に揃えなくてよく、価格も1,540円(※2026年6月時点)と手頃。最初の一冊としてコスパが良いです。
🤔 気になる点
- これ一冊では演習量が足りない。あくまで「読んで理解する」講義本が主役で、過去問・実戦問題は付いているものの量は限定的。本番形式の数をこなすには、別途マーク式の問題集が必要です。
- 文字(説明文)が多め。やさしい語り口の反面ボリュームがあり、図やフルカラーで一気に見渡したい人には読むのが重く感じられることがあります(カラー/モノクロや図版の量は本屋で要確認)。
- すでに基礎がある人には冗長。文法や句形がひと通り頭に入っている人には、説明が手厚すぎて回り道に感じられます。仕上げ・点数の詰めには向きません。
合う人・合わない人
合う人:古文・漢文がほぼ初めて、または学校の授業で一度つまずいた高校1〜2年生。問題集の解説が難しくて続かなかった人。共通テストでまず「読めるようになる土台」を作りたい人。文系・理系を問わず、国語の古典を最小限の力で底上げしたい人。
合わない人:すでに文法・句形がひと通り入っていて、あとは点数を詰めたい受験直前期の人。説明を読むより問題をたくさん解いて慣れたいタイプの人。難関大の二次・記述まで見据えて深く踏み込みたい人(その場合は別の専用書が必要です)。
『きめる!共通テスト古文・漢文』との違い
同じ「ゼロから読める共通テスト用の講義本」として最大のライバルが、Gakkenの『きめる!共通テスト古文・漢文』(岡本梨奈)です。立ち位置はとても近く、どちらも初学者向け・会話調・一冊完結。大きな違いはテイストで、『きめる!』はフルカラーで図やイラストが多く、直前用の別冊が付くなど「見やすさ・まとめやすさ」に寄っています。一方この『面白いほど』は説明の語りで腹落ちさせるタイプ。実際の使い分けとしては、視覚的にサッと整理したい人は『きめる!』、文章でじっくり納得しながら進めたい人はこの本、というイメージ。書店で数ページ読み比べて、自分が「最後まで読めそう」と感じた方を選ぶのが正解です。
おすすめの使い方
- まず古文編・漢文編を最後まで通読する。問題を完璧に解こうとせず、「先生の話を一周聞く」つもりで読み切るのが最優先。途中で止めないことがこの本の効果を一番引き出します。
- 二周目で別冊・巻末の単語と句形を覚える。通読で全体像をつかんだあと、暗記すべき単語・助動詞・句形を集中的に固めます。ここが点数の地盤になります。
- 仕上げは別の過去問・予想問題集で本番形式の演習を積む。この本で土台ができたら、マーク式の問題集や過去問で時間を計って解き、間違えた箇所をこの本に戻って確認する、を繰り返します。
塾長の総合評価
| 読みやすさ | ★★★★★ |
|---|---|
| 網羅性 | ★★★★☆ |
| 入門のしやすさ | ★★★★★ |
| 演習・実戦 | ★★☆☆☆ |
| 総合 | ★★★★☆(ゼロからの導入は文句なし。本番演習は別の問題集で補う前提) |
塾長としての評価は、「最初の一冊」としては安心して薦められる◯です。古典が苦手な生徒に一冊渡すなら、まず挫折させないことが何より大事で、この本のやさしい語り口とゼロからの構成はその目的にしっかり合っています。一方で、これ一冊で共通テストの点数が完成するわけではなく、演習は別途必要——そこを正直にお伝えしておきます。基礎を読んで作る役割と割り切れば、費用対効果はとても高い一冊です。
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まとめ
まとめると、この本は「古文・漢文をゼロから読み通して土台を作る」ための講義本の定番。やさしさと入門のしやすさは抜群で、演習量だけ別の問題集で補えば、共通テスト対策の出だしとしては十分に戦力になります。『きめる!』と最後まで迷ったら、書店で語り口を読み比べて選んでください。なお当サイトでは、文法・句形・古文単語の無料まとめプリントや確認テストも公開しています。この本で読んだ内容の暗記と確認に、あわせて使ってもらえればと思います。
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