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結論:古文常識本の「定番その2」。読み物で覚えたい人へ
『速読古文常識』は、ひとことで言うと「平安時代のくらし・しきたり・人間関係を、短い文章を読みながら覚える」古文常識の参考書です。古文常識本の世界では『マドンナ古文常識』が王者ですが、本書はマドンナの「次の一手」として昔から定番の、もう一つの王道という位置づけ。単語と文法はだいたい終わったのに、肝心の物語の中身がつかめない高校生・受験生のための、読解の土台づくりの本です。共通テストから国公立二次・私大まで、はば広く役に立ちます。
基本情報
| 書名 | 速読古文常識 |
|---|---|
| 出版社 | Z会 |
| 著者 | 仲光雄 |
| ページ数 | 約256ページ(別冊32ページ) |
| 定価 | 990円(税込)※2026年6月時点 |
| レベル | 基礎〜標準(共通テスト〜二次) |
| 塾長のおすすめ度 | ◯(読み物として面白く、文章ごと頭に入る) |
この本の特徴(中身)
いちばんの特徴は、用語をバラバラに暗記させるのではなく、短い文章(読み物)を読みながら、その流れの中で常識を覚えていくつくりです。恋愛・結婚・出家・宮中のしくみ・官職(役職)・年中行事・服装など、テーマごとにまとまっていて、見出し語と関連語を合わせて約300項目を扱います。さらに、覚えた知識をその場で実際の入試問題(過去問)を使って確認できるのが大きな強み。「読んで覚える→すぐ問題で試す」がワンセットなので、ただ眺めるだけで終わりにくいのです。本体に加えて別冊と赤シートが付き、2色刷り。図やイラストをたっぷり使った最近のカラフルな参考書とくらべると、見た目は文字中心で落ち着いています。
👍 良い点
- 文章で覚えるから記憶に残りやすい。用語の丸暗記ではなく、ストーリーの流れの中で「なぜそうなるのか」ごと入るので、単語カード型の本より忘れにくく、読んでいて飽きにくい構成です。
- 入試問題で即チェックできる実戦型。覚えた常識をすぐ本物の過去問で確認できるので、「知識が本番でどう問われるか」までセットで身につきます。インプットだけで終わらせない作りです。
- 官職・宮中のしくみなど、ややこしい分野の説明が手厚い。位の上下関係や役職といった、受験生がいちばん混乱しやすいところを整理してくれるので、源氏物語のような宮廷ものが一気に読みやすくなります。
🤔 気になる点
- 見た目は文字中心で、こってり気味。2色刷りで読み物の分量もあるため、フルカラーで図解たっぷりの本に慣れた人や、活字が苦手な人には最初の一冊としては重く感じることがあります。
- 「サッと引く事典」には向かない。文章を読み進める前提のつくりなので、わからない語をその場でパッと調べる辞書的な使い方はしにくめ。腰を据えて通読する時間が要ります。
- これ一冊で古文が読めるようになるわけではない。あくまで「常識(背景知識)」の本で、単語・文法・読解演習は別に必要です。土台の一部とわりきって使う本です。
合う人・合わない人
合う人:単語・文法はひと通り終えたのに、物語の中身や登場人物の関係がつかめず点が伸び悩んでいる人。読み物として通読しながら、common 知識をストーリーごと覚えたいタイプの人。国公立二次や私大で古文の記述・読解までしっかり問われる人にも向きます。
合わない人:まだ古文単語も文法もこれからの完全な初学者(先にそちらを優先)。活字が多めの本が苦手で、フルカラーの図解やイラストで直感的に理解したい人。古文の配点が低く、最小限の常識だけ手早く済ませたい人。
『マドンナ古文常識217』との違い
同じ古文常識本の二大定番ですが、見せ方が違います。『マドンナ古文常識217』はオールカラーで図表・イラストが豊富、項目ごとに区切って読みやすく、暗記アプリも付くなど「親しみやすさ・とっつきやすさ」が魅力。対して本書『速読古文常識』は、文章(読み物)を通して流れで覚えるスタイルで、入試問題による確認までセットになっている点が個性です。古文常識がまったく初めてで、まず楽しく入りたいならマドンナから。マドンナを終えてもう一歩だけ知識を厚くしたい、文章で読みながら定着させたい人は本書へ、という二段ロケットの使い方が王道です。読書メーターなどでも「両方読むと古文常識はほぼ網羅できる」という声が見られます。
おすすめの使い方
- テーマごとに通読する。1日1〜2テーマと決めて、教科書を読むように読み物部分を最後まで読み通す。最初は赤シートで隠さず、まず内容を楽しんで頭に入れる。
- 赤シートで覚え直し+入試問題で確認。2周目は赤シートで重要語を隠してチェックし、各テーマに付いた入試問題を実際に解いて「本番でどう問われるか」を体感する。
- 古文を読んでいて詰まったら戻る。実際の読解演習や過去問で「この場面の事情がわからない」と感じたら、該当テーマに戻って読み直す。これを繰り返すと知識が本物になります。
塾長の総合評価
| 読みやすさ | ★★★☆☆ |
|---|---|
| 網羅性 | ★★★★☆ |
| 入門のしやすさ | ★★★☆☆ |
| 演習・実戦 | ★★★★☆ |
| 総合 | ★★★★☆(読み物+入試問題の実戦型。読解の土台固めに優秀。完全な初学者にはやや重め) |
塾長としての評価は「読み物として面白く、文章ごと知識が残る良書。ただし最初の一冊というよりは二冊目向き」です。文章を読みながら覚え、すぐ入試問題で試せる構成は、ただ用語を並べた本にはない強み。官職や宮中のしくみといった面倒な分野の説明も信頼できます。一方で、フルカラーで図解の多い今どきの本に慣れた高校生には、見た目が文字中心で少し地味に映るかもしれません。だからこそ、まずマドンナ等で常識に親しんだ人が「もう一段深め、文章で定着させたい」ときに最も力を発揮する一冊だと考えています。
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まとめ
『速読古文常識』は、古文常識本のもう一つの定番。短い文章を読みながら平安時代の「お約束」をまるごと覚え、入試問題で実戦確認までできる、土台固めにうってつけの本です。単語・文法はやったのに古文の中身がつかめない、という人はぜひ手に取ってみてください。なお、当サイトでは古文常識・文法の無料まとめシートや確認問題も用意しています。本書で覚えた知識の総点検に、あわせて使ってみてください。



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