古文「ば」の識別 100題ドリル|無料PDFと解答付き

未然形+ば(仮定)と已然形+ば(確定)の3つの訳を100問で見分ける

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解説記事「古文「ば」の識別 100題識別」を読む

このドリルでわかること

はじめに:「ば」の正体(接続で決まる)

古文の接続助詞「ば」は、直前の活用形(未然形か已然形か)で意味がまったく変わります。ここを取り違えると訳が逆になり、読解で大きく失点します。

用法 接続(直前の形)
① 順接仮定条件 未然形+ば もし〜なら(まだ起きていない仮定) 降ら
② 順接確定条件 已然形+ば 〜ので/〜と(すでに・当然起こる) 降れ
③ 「をば」 格助詞「を」+係助詞「は」 条件の意味なし(強調) 花を

②已然形+ばは、さらに3つの訳を文脈で見分けます。

  • ⒜ 原因・理由「〜ので」 例:花咲け春なり(花が咲くので春だ)
  • ⒝ 偶然条件「〜と・〜したところ」 例:門を開け人あり(門を開けると人がいた)
  • ⒞ 恒常条件「〜と(いつも・必ず)」 例:春になれ花咲く(春になるときまって花が咲く)

識別の鉄則

識別の鉄則

  1. 意味より先に「ばの直前の形」を見る。これが最重要。
  2. 未然形+ば → 仮定「もし〜なら」。後ろに意志・推量・打消意志(む・じ・べし等)が来やすい。
  3. 已然形+ば → 確定「〜ので/〜と」。すでに起きた事・当然の事。
  4. 四段動詞は音で判断できる:直前がア段(行か・降ら)=未然形/エ段(行け・降れ)=已然形
  5. ただし変格活用・二段活用は形で判断(サ変=せ/すれ、カ変=こ/くれ、ラ変=あら/あれ、ナ変=死な/死ぬれ、上一=見/見れ、上二=起き/起くれ、下二=受け/受くれ)。
  6. 「をば」の「ば」は別物。格助詞「を」+係助詞「は」が濁音化したもので、条件の意味はない。訳は無視してよい。

🎯 解き方のコツ(時短テクニック)

🎯 解き方のコツ(試験本番で3秒)

コツ① 四段動詞は「直前の母音」で即決

  • ア段+ば(書か・行か・思は・降ら)→ 未然形+ば(仮定「もし〜なら」)
  • エ段+ば(書け・行け・思へ・降れ)→ 已然形+ば(確定「〜ので/〜と」)

コツ② 変格・二段は「形」で覚える

  • 「せ」(サ変未然)「こ」(カ変未然)「あら」(ラ変未然)「死な」(ナ変未然)→ 仮定
  • 「すれ」「くれ」「あれ」「死ぬれ」→ 確定
  • 二段は「起き(未然)/起くれ(已然)」「受け(未然)/受くれ(已然)」

コツ③ 已然形+ばは「ので・と」で処理して訳を選ぶ

  • 理由なら「〜ので」、たまたまの発見なら「〜と・〜したところ」、いつもの法則なら「〜と(必ず)」。

コツ④ 「をば」を見たら条件と考えない

  • 「花をば」「月をば」「人をば」の「ば」は係助詞「は」。強調だけで、訳は「花を/月を/人を」と同じ。

よくある引っかけ

  • 四段の已然形と命令形は同形(「行け」)。「ば」が付くのは已然形
  • 「ずは・くは」(打消・形容詞の未然形+ば相当)は仮定「〜ないなら/〜ならば」。
  • せばまし」「ましかばまし」は反実仮想(もし〜だったら…だろうに)。条件節は未然形相当。

問題(Q1〜Q100)

ここから100問を表示します。スマホでも解けるよう、答えと解説は各問の直下に表示しています。「解答が見えると解いた気にならない」という方は、上のPDFをダウンロードして印刷で解いてください。

【第1部】基礎編(Q1〜Q20)

四段動詞中心に、未然形+ば(仮定)と已然形+ば(確定)を純粋に見分ける。


Q1.次の傍線部「ば」を識別せよ。

雨降ら出でじ。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「降ら」は四段「降る」未然形(ア段)。「もし雨が降ったなら、出かけまい」。後ろに打消意志「じ」が来ており仮定にふさわしい。


Q2.次の傍線部「ば」を識別せよ。

雨降れ出でず。

答え:已然形+ば(順接確定条件・原因理由) 解説:「降れ」は四段「降る」已然形(エ段)。「雨が降るので、出かけない」。原因・理由を表す。


Q3.次の傍線部「ば」を識別せよ。

花咲か見む。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「咲か」は四段「咲く」未然形(ア段)。「もし花が咲いたなら見よう」。後ろに意志「む」。


Q4.次の傍線部「ば」を識別せよ。

花咲け春なり。

答え:已然形+ば(順接確定条件・原因理由) 解説:「咲け」は四段「咲く」已然形(エ段)。「花が咲くので春である」。原因・理由。


Q5.次の傍線部「ば」を識別せよ。

行か告げよ。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「行か」は四段「行く」未然形(ア段)。「もし行くなら告げよ」。後ろに命令「告げよ」。


Q6.次の傍線部「ば」を識別せよ。

行け人あり。

答え:已然形+ば(順接確定条件・偶然条件) 解説:「行け」は四段「行く」已然形(エ段)。「行ったところ、人がいた」。たまたまの発見。


Q7.次の傍線部「ば」を識別せよ。

思は言へ。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「思は」は四段「思ふ」未然形(ア段)。「もし思うなら言え」。後ろに命令。


Q8.次の傍線部「ば」を識別せよ。

思へ悲し。

答え:已然形+ば(順接確定条件・原因理由) 解説:「思へ」は四段「思ふ」已然形(エ段)。「思うので悲しい」。原因・理由。


Q9.次の傍線部「ば」を識別せよ。

風吹か散りなむ。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「吹か」は四段「吹く」未然形(ア段)。「もし風が吹いたなら散ってしまうだろう」。後ろに推量「なむ」。


Q10.次の傍線部「ば」を識別せよ。

風吹け散る。

答え:已然形+ば(順接確定条件・恒常条件) 解説:「吹け」は四段「吹く」已然形(エ段)。「風が吹くと(いつも)散る」。自然の法則を表す恒常条件。


Q11.次の傍線部「ば」を識別せよ。

待た来む。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「待た」は四段「待つ」未然形(ア段)。「もし待つなら来よう」。後ろに意志「む」。


Q12.次の傍線部「ば」を識別せよ。

待て来たる。

答え:已然形+ば(順接確定条件・偶然条件) 解説:「待て」は四段「待つ」已然形(エ段)。「待っていると(待ったところ)やって来た」。


Q13.次の傍線部「ば」を識別せよ。

聞か驚かむ。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「聞か」は四段「聞く」未然形(ア段)。「もし聞いたなら驚くだろう」。後ろに推量「む」。


Q14.次の傍線部「ば」を識別せよ。

聞けあはれなり。

答え:已然形+ば(順接確定条件・原因理由) 解説:「聞け」は四段「聞く」已然形(エ段)。「聞くのでしみじみと趣深い」。原因・理由。


Q15.次の傍線部「ば」を識別せよ。

散ら惜しからむ。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「散ら」は四段「散る」未然形(ア段)。「もし散ったなら惜しいだろう」。後ろに推量「む」。


Q16.次の傍線部「ば」を識別せよ。

春来れ花咲く。

答え:已然形+ば(順接確定条件・恒常条件) 解説:「来れ」はカ変「来」已然形。「春が来ると(いつも)花が咲く」。自然の習わしを表す恒常条件。


Q17.次の傍線部「ば」を識別せよ。

命あらまた会はむ。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「あら」はラ変「あり」未然形。「もし命があるなら、また会おう」。後ろに意志「む」。


Q18.次の傍線部「ば」を識別せよ。

命あれ頼もし。

答え:已然形+ば(順接確定条件・原因理由) 解説:「あれ」はラ変「あり」已然形。「命があるので心強い」。原因・理由。


Q19.次の傍線部「ば」を識別せよ。

死なもろともに。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「死な」はナ変「死ぬ」未然形。「もし死ぬなら一緒に」。


Q20.次の傍線部「ば」を識別せよ。

日暮るれ帰る。

答え:已然形+ば(順接確定条件・恒常条件) 解説:「暮るれ」は下二段「暮る」已然形。「日が暮れると(いつも)帰る」。習慣を表す恒常条件。


【第2部】標準編(Q21〜Q50)

已然形+ばの3つの訳(原因理由・偶然条件・恒常条件)を文脈で訳し分ける問題を中心に。


Q21.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

雪降れ道見えず。

答え:已然形+ば(順接確定条件・原因理由) 解説:「降れ」は四段已然形。「雪が降るので道が見えない」。理由を表す。


Q22.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

戸を開くれ月さし入る。

答え:已然形+ば(順接確定条件・偶然条件) 解説:「開くれ」は下二段「開く」已然形。「戸を開けると月の光がさし込んだ」。たまたまの発見。


Q23.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

秋来れ虫鳴く。

答え:已然形+ば(順接確定条件・恒常条件) 解説:「来れ」はカ変已然形。「秋が来ると(いつも)虫が鳴く」。自然の習わし。


Q24.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

病重けれ起きも上がらず。

答え:已然形+ば(順接確定条件・原因理由) 解説:「重けれ」は形容詞「重し」已然形。「病が重いので起き上がることもできない」。理由。


Q25.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

山路を行け滝あり。

答え:已然形+ば(順接確定条件・偶然条件) 解説:「行け」は四段已然形。「山道を行くと滝があった」。進んだところ偶然見つけた発見。


Q26.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

月いづれ影さやけし。

答え:已然形+ば(順接確定条件・恒常条件) 解説:「いづれ」は下二段「出づ」已然形。「月が出ると(いつも)光が澄んで明るい」。一般的事実。


Q27.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

風冷たければ袖寒し。

答え:已然形+ば(順接確定条件・原因理由) 解説:「冷たけれ」は形容詞「冷たし」已然形。「風が冷たいので袖が寒い」。理由。


Q28.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

門に立てれ人出で来。

答え:已然形+ば(順接確定条件・偶然条件) 解説:「立てれ」は四段「立つ」已然形+完了「り」已然形。「門に立っていると人が出てきた」。発見。


Q29.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

年暮るれ雪降る。

答え:已然形+ば(順接確定条件・恒常条件) 解説:「暮るれ」は下二段已然形。「年が暮れると(いつも)雪が降る」。季節の習わし。


Q30.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

涙落つれ文字も見えず。

答え:已然形+ば(順接確定条件・原因理由) 解説:「落つれ」は上二段「落つ」已然形。「涙が落ちるので文字も見えない」。理由。


Q31.次の傍線部「ば」を識別せよ。

春になら訪ね来む。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「なら」は四段「なる」未然形。「もし春になったなら訪ねて来よう」。後ろに意志「む」。


Q32.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

春になれ花咲く。

答え:已然形+ば(順接確定条件・恒常条件) 解説:「なれ」は四段「なる」已然形。「春になると(きまって)花が咲く」。恒常条件。


Q33.次の傍線部「ば」を識別せよ。

雨やま帰らむ。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「やま」は四段「やむ」未然形。「もし雨がやんだなら帰ろう」。後ろに意志「む」。


Q34.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

雨やめ出でぬ。

答え:已然形+ば(順接確定条件・偶然条件) 解説:「やめ」は四段「やむ」已然形。「雨がやんだので出かけた」。理由とも取れるが、「やんだところで」の偶然・きっかけの流れ。「ぬ」は完了。


Q35.次の傍線部「ば」を識別せよ。

君来待たむ。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「来(こ)」はカ変「来」未然形。「もしあなたが来るなら待とう」。後ろに意志「む」。カ変未然形は「こ」。


Q36.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

君来れうれし。

答え:已然形+ば(順接確定条件・原因理由) 解説:「来れ」はカ変已然形。「あなたが来るのでうれしい」。理由。カ変已然形は「くれ」。


Q37.次の傍線部「ば」を識別せよ。

文見返事せむ。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「見」は上一段「見る」未然形。「もし手紙を見たなら返事をしよう」。上一段未然形は「見」。後ろに意志「む」。


Q38.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

文見れ涙落つ。

答え:已然形+ば(順接確定条件・偶然条件) 解説:「見れ」は上一段「見る」已然形。「手紙を見ると涙が落ちた」。見たところで起こった発見的な流れ。


Q39.次の傍線部「ば」を識別せよ。

雨降らいかにせむ。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「降ら」は四段未然形。「もし雨が降ったならどうしようか」。後ろに意志・推量「せむ」。


Q40.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

鐘鳴れ人集まる。

答え:已然形+ば(順接確定条件・恒常条件) 解説:「鳴れ」は四段「鳴る」已然形。「鐘が鳴ると(いつも)人が集まる」。習慣的事実。


Q41.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

灯火近づくれ虫寄る。

答え:已然形+ば(順接確定条件・恒常条件) 解説:「近づくれ」は下二段「近づく」已然形。「灯火が近づくと(いつも)虫が寄る」。一般的事実。


Q42.次の傍線部「ば」を識別せよ。

命長から恥多し。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「長から」は形容詞「長し」未然形(カリ活用「長から」)。「もし命が長いならば恥も多い」。徒然草に通じる教訓的な仮定。


Q43.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

日高くなれ暑し。

答え:已然形+ば(順接確定条件・原因理由) 解説:「なれ」は四段「なる」已然形。「日が高くなったので暑い」。理由。


Q44.次の傍線部「ば」を識別せよ。

人問は何と答へむ。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「問は」は四段「問ふ」未然形。「もし人が尋ねたなら何と答えよう」。後ろに意志・推量「む」。


Q45.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

人問へありのままに語る。

答え:已然形+ば(順接確定条件・恒常条件) 解説:「問へ」は四段「問ふ」已然形。「人が尋ねると(いつも)ありのままに語る」。習慣。


Q46.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

川を渡れ里に出づ。

答え:已然形+ば(順接確定条件・偶然条件) 解説:「渡れ」は四段「渡る」已然形。「川を渡ると里に出た」。渡ったところで出た発見。


Q47.次の傍線部「ば」を識別せよ。

心あら問へかし。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「あら」はラ変「あり」未然形。「もし思いやりの心があるなら尋ねてほしい」。後ろに願望・命令「問へかし」。


Q48.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

思ひ出づれ今も悲し。

答え:已然形+ば(順接確定条件・原因理由) 解説:「出づれ」は下二段「出づ」已然形(思ひ出づ)。「思い出すので今も悲しい」。理由。


Q49.次の傍線部「ば」を識別せよ。

雨降ら降れ。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「降ら」は四段未然形。「もし降るなら降れ(降るなら降ればよい)」。後ろの「降れ」は命令形で放任を表す。前の「降らば」は仮定。


Q50.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

時来れ花おのづから開く。

答え:已然形+ば(順接確定条件・恒常条件) 解説:「来れ」はカ変已然形。「時が来ると(自然と)花が開く」。自然の道理を表す恒常条件。


【第3部】応用編(Q51〜Q80)

変格・二段活用の見分け、「ずは・くは」、「をば」、紛らわしい識別を実戦的に。


Q51.次の傍線部「ば」を識別せよ。

花をば惜しむ。

答え:「をば」の「ば」=係助詞「は」(接続助詞「ば」ではない) 解説:「をば」は格助詞「を」+係助詞「は」が濁音化した形。条件の意味はなく、強調するだけ。「花を(とりわけ)惜しむ」。訳は「花を惜しむ」と同じ。


Q52.次の傍線部「ば」を識別せよ。

月をば見ず。

答え:「をば」の「ば」=係助詞「は」(接続助詞「ば」ではない) 解説:「をば」は格助詞「を」+係助詞「は」。「月を(は)見ない」。条件ではなく強調。


Q53.次の傍線部「ば」を識別せよ。

雨降らず出でむ。

答え:未然形(打消「ず」)+ば相当(順接仮定条件) 解説:「ずは」は打消「ず」の未然形に接続する仮定で「もし〜ないなら」。「もし雨が降らないなら出かけよう」。「ずは」は清音でも仮定を表す。


Q54.次の傍線部「ば」を識別せよ。

名を惜しま退くな。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「惜しま」は四段「惜しむ」未然形。「もし名誉を惜しむなら退くな」。後ろに禁止「な」。


Q55.次の傍線部「ば」を識別せよ。

すれかなふ。

答え:已然形+ば(順接確定条件・恒常条件) 解説:「すれ」はサ変「す」已然形。「(そう)すると(いつも)かなう」。サ変已然形は「すれ」。


Q56.次の傍線部「ば」を識別せよ。

いかならむ。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「せ」はサ変「す」未然形。「もし(そう)したならどうなるだろう」。サ変未然形は「せ」。後ろに推量「む」。


Q57.次の傍線部「ば」を識別せよ。

起き告げよ。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「起き」は上二段「起く」未然形。「もし起きたなら告げよ」。上二段未然形はi段「起き」。後ろに命令。


Q58.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

起くれ夜明けたり。

答え:已然形+ば(順接確定条件・偶然条件) 解説:「起くれ」は上二段「起く」已然形。「起きると夜が明けていた」。起きたところでの発見。


Q59.次の傍線部「ば」を識別せよ。

受け返さむ。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「受け」は下二段「受く」未然形(e段)。「もし受け取るなら返そう」。後ろに意志「む」。


Q60.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

受くれ喜ぶ。

答え:已然形+ば(順接確定条件・恒常条件) 解説:「受くれ」は下二段「受く」已然形。「受け取ると(いつも)喜ぶ」。習慣。


Q61.次の傍線部「ば」を識別せよ。

死な死ね。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「死な」はナ変「死ぬ」未然形。「もし死ぬなら死ね(死ぬならそれでよい)」。後ろの「死ね」は命令形で放任。


Q62.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

死ぬれ皆悲しむ。

答え:已然形+ば(順接確定条件・恒常条件) 解説:「死ぬれ」はナ変「死ぬ」已然形。「死ぬと(だれもが)皆悲しむ」。一般的事実。


Q63.次の傍線部「ば」を識別せよ。

来(こ)いかに。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「来(こ)」はカ変未然形。「もし来たならどうしよう」。カ変未然形は「こ」。


Q64.次の傍線部「ば」を識別せよ。

見ずあらじ。

答え:未然形(打消「ず」)+ば相当(順接仮定条件) 解説:「ずは」は打消の未然形に付く仮定で「もし〜ないなら」。「もし見ないなら、(そのままでは)あるまい」。


Q65.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

数多かれ選びがたし。

答え:已然形+ば(順接確定条件・原因理由) 解説:「多かれ」は形容詞「多し」已然形(カリ活用「多かれ」)。「数が多いので選びにくい」。原因・理由。


Q66.次の傍線部「ば」を識別せよ。

心づきなく見ゆまじ。

答え:未然形相当(形容詞「く」)+ば相当(順接仮定条件) 解説:「くは」は形容詞の連用形「く」に付いて仮定「もし〜ならば」を表す。「もし気にくわないようなら、見るまい」。「くは」は清音でも仮定。


Q67.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

風吹け波立つ。

答え:已然形+ば(順接確定条件・恒常条件) 解説:「吹け」は四段已然形。「風が吹くと(いつも)波が立つ」。自然の法則。


Q68.次の傍線部「ば」を識別せよ。

露しげく袖濡れむ。

答え:未然形相当(形容詞「く」)+ば相当(順接仮定条件) 解説:「しげくは」は形容詞「しげし」連用形「しげく」+仮定の「は」。「もし露が多いようなら袖が濡れるだろう」。後ろに推量「む」。


Q69.次の傍線部「ば」を識別せよ。

我あら守らむ。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「あら」はラ変「あり」未然形。「もし私がいるなら守ろう」。後ろに意志「む」。


Q70.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

我あれ安し。

答え:已然形+ば(順接確定条件・原因理由) 解説:「あれ」はラ変「あり」已然形。「私がいるので安心だ」。理由。


Q71.次の傍線部「ば」を識別せよ。

痛からむ。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「蹴」は下一段「蹴る」未然形。「もし蹴ったなら痛いだろう」。下一段未然形は「蹴」。後ろに推量「む」。


Q72.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

蹴れ転ぶ。

答え:已然形+ば(順接確定条件・恒常条件) 解説:「蹴れ」は下一段「蹴る」已然形。「蹴ると(いつも)転ぶ」。一般的事実。


Q73.次の傍線部「ば」を識別せよ。

我をば頼め。

答え:「をば」の「ば」=係助詞「は」(接続助詞「ば」ではない) 解説:「をば」は格助詞「を」+係助詞「は」。「私を(こそ)頼りにせよ」。条件ではなく強調。


Q74.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

鳥鳴け夜明く。

答え:已然形+ば(順接確定条件・恒常条件) 解説:「鳴け」は四段「鳴く」已然形。「鳥が鳴くと(きまって)夜が明ける」。自然の習わし。


Q75.次の傍線部「ば」を識別せよ。

行か行け。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「行か」は四段未然形。「行くなら行け(行きたいなら行けばよい)」。後ろの「行け」は命令形で放任。前の「行かば」が仮定。


Q76.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

涙の川渡れ袖濡る。

答え:已然形+ば(順接確定条件・偶然条件) 解説:「渡れ」は四段「渡る」已然形。「(涙の)川を渡ると袖が濡れる」。渡ったところでの結果。


Q77.次の傍線部「ば」を識別せよ。

世の中を厭は山に入れ。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「厭は」は四段「厭ふ」未然形。「もし世の中を嫌うなら山に入れ」。後ろに命令。


Q78.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

世を厭へ心安し。

答え:已然形+ば(順接確定条件・原因理由) 解説:「厭へ」は四段「厭ふ」已然形。「世を嫌う(出家する)ので心が安らかだ」。理由。


Q79.次の傍線部「ば」を識別せよ。

言は言へ。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「言は」は四段「言ふ」未然形。「言うなら言え(言いたいなら言えばよい)」。後ろの「言へ」は命令形で放任。前の「言はば」が仮定。


Q80.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

雪消ゆれ草青む。

答え:已然形+ば(順接確定条件・恒常条件) 解説:「消ゆれ」は下二段「消ゆ」已然形。「雪が消えると(きまって)草が青々とする」。季節の道理。


【第4部】入試レベル(Q81〜Q100)

反実仮想(せば〜まし)、有名出典、係り結びとの複合など実戦レベルで総仕上げ。


Q81.次の傍線部「ば」を識別せよ。

世の中にたえて桜のなかりせ春の心はのどけからまし。(古今集・在原業平)

答え:未然形+ば(順接仮定条件=反実仮想) 解説:「せ」は過去「き」の未然形。「せば〜まし」で反実仮想「もし〜だったら…だろうに」。「もし世の中に全く桜がなかったなら、春の心はのどかだろうに」。実際は桜があるので心が落ち着かない、という反実。


Q82.次の傍線部「ば」を識別せよ。

鏡に色・形あら映らじを。(徒然草)

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「あら」はラ変「あり」未然形。「もし鏡に色や形があったなら映るまいに」。仮定。後ろに打消推量「じ」。


Q83.次の傍線部「ば」を識別せよ。

花の散るをば惜しむ。

答え:「をば」の「ば」=係助詞「は」(接続助詞「ば」ではない) 解説:「散るを+ば」は準体法「散るの(散ること)を」+係助詞「は」が濁音化した形。「花が散るのを(とりわけ)惜しむ」。条件の「ば」ではない。


Q84.次の傍線部「ば」を識別せよ。

心あらぬしに告げてよ。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「あら」はラ変未然形。「もし思いやりの心があるなら主人に告げてくれ」。後ろに願望・命令。


Q85.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

名にし負はいざ言問はむ。(伊勢物語)

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「負は」は四段「負ふ」未然形。「(都鳥という)名を持っているなら、さあ尋ねよう」。仮定。後ろに意志「む」。


Q86.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

月見れちぢにものこそ悲しけれ。(古今集・大江千里)

答え:已然形+ば(順接確定条件・原因理由) 解説:「見れ」は上一段「見る」已然形。「月を見るとさまざまに物悲しい」。理由・きっかけ。結びは係助詞「こそ」を受けて已然形「悲しけれ」。


Q87.次の傍線部「ば」を識別せよ。

散ら散れ風な吹きそ。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「散ら」は四段未然形。「散るなら散れ(が)、風よ吹くな」。「散らば散れ」は仮定+放任の命令。後ろの「な吹きそ」は禁止。


Q88.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

立ち別れいなばの山の峰に生ふるまつとし聞か今帰り来む。(古今集・在原行平)

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「聞か」は四段「聞く」未然形。「(あなたが私を)待つと聞いたなら、すぐに帰って来よう」。仮定。後ろに意志「む」。「まつ」は「松」と「待つ」の掛詞。


Q89.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

思ひつつ寝れや人の見えつらむ。(古今集・小野小町)

答え:已然形+ば(順接確定条件・原因理由) 解説:「寝れ」は下二段「寝(ぬ)」已然形。「(恋しく)思いながら寝たので、あの人が(夢に)見えたのだろうか」。理由。「や」は係助詞で疑問、結びは「らむ」。


Q90.次の傍線部「ば」を識別せよ。

いざ給へ。雨降らぬさきに帰らや。

答え:終助詞「ばや」の一部(接続助詞「ば」ではない) 解説:「帰らばや」の「ばや」は未然形接続の願望の終助詞で「〜たい」。「帰ら」は四段未然形。「雨が降らないうちに帰りたい」。仮定の「ば」と違い、後ろに「や」が付いて自己願望を表す。直前が未然形である点は共通なので注意。


Q91.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

命あれこそ、かかる世にも会へ。

答え:已然形+ば(順接確定条件・原因理由) 解説:「あれ」はラ変已然形。「命があるからこそ、このような世にも巡り会える」。「ばこそ」で理由を強調。


Q92.次の傍線部「ば」を識別せよ。

我死な焼くな埋むな。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「死な」はナ変未然形。「もし私が死んだなら、焼くな埋めるな」。仮定。後ろに禁止「な〜そ」相当の命令。


Q93.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

雨の降れ、え出で立たず。

答え:已然形+ば(順接確定条件・原因理由) 解説:「降れ」は四段已然形。「雨が降るので、出発できない」。理由。「え〜ず」は不可能。


Q94.次の傍線部「ば」を識別せよ。

あらあれ、なくてもありなむ。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「あら」はラ変未然形。「あるならあれ(あってもよい)、なくても済むだろう」。「あらばあれ」は仮定+放任。


Q95.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

玉なれこそ光れ。

答え:已然形+ば(順接確定条件・原因理由) 解説:「なれ」は断定「なり」已然形。「玉であるからこそ光る」。「ばこそ」で理由を強調。断定「なり」の已然形「なれ」に接続。


Q96.次の傍線部「ば」を識別せよ。

我にもし羽あら飛びて行かまし。

答え:未然形+ば(順接仮定条件=反実仮想) 解説:「あら」はラ変未然形。「もし私に羽があったなら飛んで行くだろうに」。「ば〜まし」で反実仮想。実際は羽がないので行けない。


Q97.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

鶏鳴け東白む。

答え:已然形+ば(順接確定条件・恒常条件) 解説:「鳴け」は四段已然形。「鶏が鳴くと(きまって)東の空が白む」。自然の道理。


Q98.次の傍線部「ば」を識別せよ。

心にもあらで憂き世にながらへ恋しかるべき夜半の月かな。(後拾遺集・三条院)

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「ながらへ」は下二段「ながらふ」未然形。「もし不本意ながらこのつらい世に生き長らえたなら、恋しく思い出されるにちがいない、今宵の月であるよ」。仮定。後ろに当然「べき」。


Q99.次の傍線部「ば」を識別し、訳の種類を答えよ。

山里は冬ぞさびしさまさりける人目も草もかれぬと思へ。(古今集・源宗于)

答え:已然形+ば(順接確定条件・原因理由) 解説:「思へ」は四段「思ふ」已然形。「人の訪れも草も枯れてしまうと思うので(いっそう寂しい)」。理由。「かれ」は「離れ」と「枯れ」の掛詞。


Q100.次の傍線部「ば」を識別せよ。

逢坂の関を越え告げむ。

答え:未然形+ば(順接仮定条件) 解説:「越え」は下二段「越ゆ」未然形。「もし逢坂の関を越えたなら告げよう」。仮定。後ろに意志「む」。下二段未然形はe段「越え」。


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