大学入学共通テストの古文は、200点満点中50点を占める重要分野です。配点が大きい一方で、対策の仕方が分からず点数が安定しない受験生が多くいます。共通テストの古文には独特の出題傾向があり、それを理解した上で対策すれば、短期間で得点を大きく伸ばすことができます。
結論から伝えます。共通テスト古文を完全攻略する鍵は四つです。第一に出題形式(語句問題・文法問題・内容説明・心情把握など)の傾向を把握すること、第二に時間配分(古文に15〜20分)を意識した解き方を身につけること、第三に複数資料を読み比べる新傾向問題への対応力を養うこと、第四に過去問演習で本番のリズムに慣れることです。
この記事では共通テスト古文の出題傾向を整理し、得点を伸ばす実践的な解き方をステップごとに解説します。さらに学習者がつまずきやすい誤解と本番での時間配分まで踏み込みます。共通テストで安定して40点以上を取るための具体策をまとめました。
共通テスト古文の基本(出題形式と配点)

共通テストの古文は、毎年同じような形式で出題されます。出題形式を事前に把握しておくことで、本番で迷わず解答できるようになります。
出題される文章のジャンル
共通テストの古文では、物語・日記・随筆・歌物語・説話など様々なジャンルから出題されます。近年は『源氏物語』『大鏡』『枕草子』など定番作品だけでなく、マイナーな作品からも出題されるため、初見の文章でも対応できる読解力が求められます。文章の長さは1000〜1500字程度で、和歌が含まれることが多くあります。
問題の構成
共通テストの古文は通常大問1問・小問6〜7問で構成されます。配点は問1の語句問題が5点×3問=15点、文法問題や内容説明・心情把握が5〜7点で計35点、合計50点となります。後半の内容説明問題が配点が大きく、得点差がつきやすい論点です。
新傾向:複数資料の読み比べ
2021年度から始まった共通テストでは、複数の資料を読み比べる問題が出題されます。本文と注釈・関連文献を組み合わせて、複数の視点から内容を読み取る力が問われます。和歌の解釈、本文と論評の比較など、形式は多様化しています。
共通テスト古文の解き方(ステップごとに解説)

本番で安定して得点するための実践的な手順を四つに分けて解説します。本番の時間配分を意識しながら、これらの手順を体に染み込ませてください。
ステップ一:リード文と注釈を最初に読む
本文を読み始める前に、まずリード文(前書き)と注釈を必ず確認します。リード文には登場人物・場面設定・物語の前提が書かれており、本文理解の道しるべになります。注釈には現代では読みづらい単語の意味や、当時の風習が説明されています。これらを先に押さえれば、本文の読解スピードが2倍になります。
ステップ二:本文を一読しながら主語を補う
本文を読みながら、省略された主語を頭の中で補っていきます。「誰が」「誰に」「何を」したのかを、助詞・敬語・身分関係から特定します。主語の特定が古文読解の最大の壁なので、ここで集中力を使ってください。和歌が出てきたら、詠み手と相手を必ず確認します。
ステップ三:設問を選択肢ごとに丁寧に検討
設問は基本的に4〜5択の選択式です。選択肢を1つずつ本文と照合して、根拠を持って正誤を判断します。間違った選択肢には、本文と矛盾する部分が必ずあります。「言い過ぎ」「逆」「無関係」など、典型的なひっかけパターンを意識すると正解率が上がります。
ステップ四:時間内に解き終わるリズムを作る
共通テストは時間との戦いです。古文は15〜20分で解き終わるリズムを作ります。1問にかける時間を意識し、迷ったら印を付けて先に進む判断も大切です。過去問演習で本番のリズムを体に覚えさせてください。
よくある誤解・ミスポイント

共通テスト古文の対策で典型的につまずきやすいポイントを整理します。事前に押さえておけば、効率的に得点を伸ばせます。
単語・文法ばかりで読解演習が不足
単語と文法の暗記に時間をかけすぎて、実際の文章を読む練習が不足する受験生が多くいます。単語・文法は読解の道具であり、それ自体が目的ではありません。基本的な単語・文法を覚えたら、できるだけ早く長文読解の演習に進んでください。
注釈を読み飛ばす
共通テストの注釈は、本文理解に必要な情報が凝縮されています。注釈を読み飛ばすと、本来取れたはずの得点を落とします。注釈は必読と心に刻んで、本文を読む前に必ず目を通してください。
選択肢を直感で選ぶ
5択の選択肢を直感で選んでしまうと、ひっかけにはまります。本文の根拠を1つずつ選択肢と照合する習慣をつけてください。「この選択肢のここが本文と一致する」「この選択肢のここが本文と矛盾する」と明確に判断できる選択肢が正解です。
和歌の解釈を後回しにする
本文中に挿入される和歌は、心情把握の鍵になることが多くあります。和歌を読み飛ばすと、後の内容説明問題で躓きます。和歌は時間をかけても丁寧に解釈し、詠み手の心情を読み取ってください。
本番の時間配分(80分の使い方)

共通テスト国語は80分で評論・小説・古文・漢文の4題を解きます。各大問の時間配分を意識することで、最後まで解き切れます。
推奨時間配分
評論:20分/小説:20分/古文:15〜20分/漢文:15〜20分/予備:5分
この配分が一般的ですが、自分の得意・不得意に合わせて調整してください。古文が苦手なら多めに、得意なら短めに設定します。
古文15分の内訳
リード文・注釈の確認:1〜2分/本文の通読:4〜5分/設問1〜3(語句・文法):2〜3分/設問4〜6(内容説明・心情):5〜7分/見直し:1〜2分
本番では計画通りにいかないことも多いので、過去問演習で実際の時間配分を試して、自分なりのリズムを作ってください。
頻出論点ベスト5
共通テスト古文で特によく問われる論点を5つ紹介します。これらは過去問でも繰り返し出題されており、対策必須です。
① 語句問題(古今異義語)
「あさまし」「うつくし」「ありがたし」「をかし」など、現代語と意味が違う古今異義語の意味を問う問題が必出します。市販の単語帳の頻出語を完璧に押さえてください。
② 文法問題(助動詞・助詞の意味)
「べし」の意味(推量・意志・可能・当然・命令・適当・予定)、「なり」の用法(断定・伝聞推定)など、助動詞・助詞の意味を文脈で識別する問題が頻出します。当ブログの個別識別記事を活用してください。
③ 主語把握・心情把握
「傍線部の主語は誰か」「このときの心情は何か」を問う問題が後半で頻出します。敬語と助詞の手がかりから主語を特定し、文脈から心情を読み取る訓練が必要です。
④ 和歌の解釈
和歌の現代語訳や修辞法(掛詞・縁語)を問う問題が出題されます。和歌の修辞法を体系的に押さえることが、安定した得点につながります。
⑤ 複数資料の読み比べ(新傾向)
本文と関連文献・注釈を組み合わせて読み解く新傾向問題が増えています。複数の視点を統合する読解力が求められるため、過去問で慣れておくことが大切です。
まとめ
共通テスト古文を一言で表すと、「200点中50点の配点で、出題形式が安定している得点源にしやすい分野」です。出題傾向を把握し、適切な対策を行えば、短期間で40点以上を狙えます。
攻略の核心は四つです。第一にリード文・注釈を必ず最初に読むこと、第二に主語を補いながら本文を読むこと、第三に選択肢を本文の根拠で1つずつ照合すること、第四に過去問演習で時間配分のリズムを体に染み込ませることです。
共通テスト古文は、英語のように膨大な単語を覚える必要がなく、300〜500語の古文単語と基本文法、そして読解の練習で十分対応できます。古典常識・和歌の修辞法も並行して押さえれば、安定して高得点が取れるようになります。当ブログには個別の文法・識別記事や、古典常識・和歌の修辞法の総まとめ記事もあるので、合わせて活用してください。共通テスト古文を得点源に変えて、国語全体の点数を底上げしましょう。


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